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『ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー』日本語吹き替えキャストは、以下のメンバーでお願いしまっす! [吹き替えについて]

♪ウガチャカ、ウガ、ウガ!、ウガチャカ、ウガ、ウガ!
 
思わず口ずさまずにはいられない、待ち遠しい新作.... 
それが、9月公開予定のSF超大作『ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー』です。
原作は、ご存知マーベル・コミックス♪。
刑務所で出会った犯罪者5人が、銀河の平和を守るために力を合わせて、巨大な敵と戦うことになる....といった内容のようですが、かっこいい予告編に期待感が高まるばかりです。
さて、物語の内容もさることながら、気になるのは日本語吹き替えキャストです。
現時点ではまったくの不明なのですが、
個人的には以下のキャストでお願いしたいッ!(^皿^)
 
   『ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー』
      オイラ的妄想吹き替えキャスト
 
    スターロード(クリス・プラット)    ....森川智之
    ガモラ(ゾーイ・サルダナ)       ....東條加那子
    ドラックス(デヴィッド・バティスタ)  ....玄田哲章
    ロケット(ブラッドリー・クーパー)   ....堀内賢雄
    グルート(ヴィン・ディーゼル)     ....楠大典
    コレクター(ベニチオ・デル・トロ)   ....山路和弘
    ロナン・ジ・アキューザー(リー・ペイス)....大塚芳忠
 
主人公である自称スターロードこと、ピーター・ジェイソン・クイルを演じるは、『ゼロ・ダーク・サーティー』のクリス・プラット。これまでクリス・プラットのことはあまり知らなかったのですが、春に公開された映画『レゴ・ムービー』で主人公エメットの声を魅力的に演じていたことで、おいらの中では株が急上昇しています。そんな『レゴ・ムービー』でクリス・プラットの吹き替えを担当していたのが、森川智之さん。ご存知、トム・クルーズの吹き替えでお馴染みの森川智之さんに、そのイケメン声で主人公スターロードを演じて欲しいです♪(^皿^)b
 
メンバーの紅一点ガモラを演じるは、『アバター』のゾーイ・サルダナ。
紅一点と言いながら、その肌は緑色で爬虫類をイメージさせます。
優れた兵士で暗殺者....そんなガモラをゾーイ・サルダナがかっこよく演じています。
そんな“クール・ビューティー”ガモラの声は、東條加那子さんにお願いしたい。
東條加那子さんは『スター・トレック』でゾーイ・サルダナ演じるウフーラ役を好演されていましたが、続編である『〜イントゥ・ダークネス』では、その役を女優の栗山千明さんに奪われた悲しい過去があります。是非ここで再びゾーイ・サルダナ役に起用して頂き、栗山千明に吹き替えお芝居の格の違いを見せつけて欲しいです(^皿^)
 
全身に独特の刺青(タトゥー)を施したマッチョマン、ドラックス。
家族を殺した犯人を捜して、銀河中を荒らして回っているという設定です。
演じるは、WWEの元プロレスラー、バティスタことデヴィッド・バティスタ。
オイラがWWEにハマっていた頃の人気レスラーだったバティスタと、
こんな形で再会するなんて、嬉しい驚きです♪。
そんな猛者ドラックスの声は、やっぱりこの人!玄田哲章さんしかいないでしょう。
もちろん、大塚明夫さんでも可ですが、立木文彦さんとか、石塚運昇さんとか、いわゆる“いかついオヤジ系”の声の方なら誰でもOK!。オイラは玄田哲章さんの熱狂的ファンなので、
やっぱり玄田哲章さんの声でドラックスを聞きたいです(^皿^)
 
地球のアライグマに似た容姿のロケット・ラクーン。
その可愛い容姿とは裏腹に、前科50犯以上の凶悪犯です。
アライグマだけに(!?)その気性は荒く、毒舌の持ち主。同時に知的戦略家でもあります。
予告編では派手に機関銃をぶっ放す姿が、かっこいいです。
そのロケットの声を演じるは、イケメン俳優、ブラッドリー・クーパー。
ブラッドリー・クーパーの吹き替えは色んな方が担当されていますが、オイラ的には『Aチーム』でブラッドリー・クーパーの声を演じられた堀内賢雄さんでお願いしたいところ。堀内賢雄さんと言えば、森川智之さんと同じくイケメン声として有名ですが、実はコメディ演技がとても巧い役者さんでもあります。作品の中ではコメディリリーフ的役割と推察されるロケットを、是非堀内賢雄さんにユーモアたっぷりに演じて欲しいです♪(^皿^)
 
そんなロケットのボディガード&相棒であるグルート。
人間よりもひと回り大きい容姿で、植物型エイリアンの王という設定です。
そんなグルートの声を演じるは、ヴィン・ディーゼル。
原作では『I'm Groot(我はグルート)』という台詞しか発しないとのことですが、
果たして映画内のグルートは、どうでしょうか?。
という訳で、グルートの声は映画『ワイルド・スピード』シリーズでヴィン・ディーゼルの声を好演されていた楠大典さんで是非お願いします!(^皿^)
 
ガーディアンズの前に立ちはだかる悪役(?)コレクター。
その名前が示す通り、全宇宙の生物を標本にしているというとんでもない人物です。
個性派俳優ベニチオ・デル・トロが派手な出で立ちで演じているコレクター。
映画『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』にも、ちらっと顔出ししているそうです。
(残念ながらそちらは未見ッ!)
これはもう、文句無しに山路和弘さんで決まりッ!です。
グリーン・ゴブリン(スパイダーマン)、レッド・スカル(キャプテン・アメリカ)、ベイン(ダークナイト・ライジング)など、ヴィラン街道まっしぐらの山路和弘さんに、新たなヴィランの1ページを記して頂きたいです!(^皿^)
 
メインの悪役であるロナン・ジ・アキューザー。
演じるは「ホビット」のエルフ王:スランドゥイルでお馴染みのリー・ペイス。
特徴的なゲジゲジ眉毛を封印しての熱演です。
これは個人的に大ファンである大塚芳忠さんでお願いしたい!(^皿^)
流れで言えば、エルフ王を演じた森田順平さんなのだけど、
オイラはやっぱり大塚芳忠さんのロナンを見たいです♪
 
 
今回の配役はあくまでもオイラの個人的希望を込めたものなので、実際の吹き替えキャストは全然違うものになると思います。一番懸念しているのは、吹き替えキャストにお芝居の出来ないタレントが起用されるケースです。というのも、我が国では“SF映画は観客動員数が見込めない”という悲しい現実が存在します。加えて本作品にはいわゆる日本人が誰でも知っているようなスター俳優が出演していないため、興行的には苦戦することが予想されます。
という訳で、配給会社は日本語吹き替えに有名人を起用して、そのことをマスコミに取り上げてもらうことで得られる宣伝効果を狙ってくる可能性がほぼ確実です。こうした安易な宣伝手法のおかげで、これまでも数多くの日本語吹き替え版のお芝居が汚されてきました。
(先述した『〜イントゥ・ダークネス』の栗山千明、『ワイルド・スピード MEGA MAX』の武井咲、『アベンジャーズ』の竹中直人、など....etc)
期待感が高い作品だけに、そうした安易な吹き替えキャスティングだけは絶対に避けて欲しいと願わずにはいられません。とりあえず、日本語吹き替えファンとして、良質な吹き替えに出会えることを強く願っています。
 
 
という訳で、堀越ヨッシーは、
映画『ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー』を、
これから猛烈にプッシュ(応援)していく所存です!(^皿^)

 
 
    『....OHH YEAH!(....いいねえ!)』
    ロケット.jpg

Marvel's Guardians of the Galaxy: The Art of the Movie Slipcase

Marvel's Guardians of the Galaxy: The Art of the Movie Slipcase

  • 作者: Marvel Comics
  • 出版社/メーカー: Marvel
  • 発売日: 2014/07/29
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『クルードさんちのはじめての冒険』の日本語吹き替え版について [吹き替えについて]

 
イープ:「これ、いい感じ.... 何ていうもの?」
 
グラグ:「パパが考えた呼び名は....“ハグ”だ
     グラグと語呂があう♪
     だけど、もし....気に入らなかったら変えろ」
 
イープ:「....ううん、ハグがいい! ....パパ大好き♪」
  
 
     『 クルードさんちのはじめての冒険 』
        日本語吹き替え版キャスト
      吹き替え翻訳:佐藤恵子 吹き替え演出:清水洋史
 
     てらそままさき ....グラグ/クルード家のお父さん
     朴路美     ....イープ/クルード家の長女
     さとうあい   ....ウーガ/クルード家のお母さん
     佐藤せつじ   ....タンク/クルード家の長男
     野沢雅子    ....グラン/クルード家のおばあちゃん
     小野大輔    ....ガイ/遠くからやってきた青年
 
 
『生きるために必要なんだぞ、俺のルールは!』
クルード家のお父さんグラグを演じるは、てらそままさきさん。
ひと昔前なら玄田哲章さんあたりが演じていたであろうグラグを、ソフトな語り口が特長のてらそままさきさんが好演されています。マッチョなキャラクターをてらそままさきさんが演じられること自体が非常に珍しいケースですが、このキャスティングは正に絶妙!と言えます。見た目はマッチョなグラグですが、その一方で世の中のあらゆること(好奇心や新しいもの)を怖れながら生きている臆病者でもあります。父親として一家の中心にいた時の頼れる存在場面や、ガイの登場によりどんどんその存在感が薄まり、思わず弱音を吐いてしまう場面など、複雑な心理の変化を見せるグラグを、てらそままさきさんが魅力たっぷりに演じていらっしゃいます。
何より洋画の吹き替えではあまりお目にかかれない、てらそままさきさんの楽しいマンガ的お芝居を堪能出来てファンとしては嬉しい限り♪。グラグが青年ガイに対抗心を燃やすあまり、彼の真似して若者言葉を使う下りは、爆笑ものです(^皿^)。
 
『なんでココにいるの?、怖がってるだけじゃん!』
クルード家の長女イープを演じるは、朴路美さん。
今やすっかり中堅所の実力者となった朴路美さん。洋画の吹き替えでは、ルーシー・リューやミシェル・ロドリゲスなど、勝ち気なキャラクターを得意とされていますが、そんな朴さんが長女イープをワイルドに好演されています。正直、場面によっては朴さんの実年齢を感じさせる部分が無きにしもあらずでしたが、全体的にはやんちゃなイープをチャーミングに熱演されていました♪。
 
『ひとりで考えたい年頃なのよ』
クルード家のお母さんウーガを演じるは、さとうあいさん。
大人の女性を感じさせる声質が、とっても大好きなさとうあいさん。台詞自体はあまり多くないウーガですが、そのひと言ひと言に母性あふれる感情を見事に表現されていて、本当に素晴らしかったです♪。
 
『いい子だった〜、ダグラス〜』
クルード家の長男タンクを演じるは、佐藤せつじさん。
『モンスターズ・ユニバーシティ』での双子モンスター・テリの好演も記憶に新しい佐藤せつじさんが、呑気で臆病者のタンクを好演。タンクは9歳(!?)の設定なのですが、ぽっちゃり体型でおっとりしたタンクに、佐藤せつじさんの声がピタリ!とハマるナイスキャスティングでした♪。
 
『くたばっとらんよ〜♪』
クルード家のおばあちゃんグランを演じるは、野沢雅子さん。
爬虫類の皮をズボン代わりに使用するグランの姿が、とってもお茶目です。
野沢雅子さんは、ご存知言わずとしれた業界の大御所!(^皿^)/
実は今回記事を書いた理由は、野沢雅子さんについて語りたいことがあったためです。
それは後述にて....
 
『あのねイープ....世界が終わる 名付けて...ジ・エンド!』
クルード家に天変地異を教える青年ガイを演じるは、小野大輔さん。
ガイは最近の流行り言葉で言えば、いわゆる草食系男子な訳ですが、本国アメリカでも草食系男子が流行っているのでしょうか?(^皿^)。
そんな好青年ガイを、イケメン声の小野大輔さんが爽やかに演じられています。
本作に於ける小野大輔さんのお芝居は本当に素晴らしいです♪。アニメ的な楽しさはちゃんと表現しつつ、アニメにありがちな過剰な演技になりすぎていない自然体の演技がポイント高し!。
 
 
 
さて今回は、ドリームワークスのアニメーション作品『クルードさんちのはじめての冒険』の日本語吹き替え版を取り上げます。残念ながら劇場未公開となってしまいましたが、作品としての面白さは保証付き。さすがはドリームワークス作品!と思える、エンターテイメント性の高い娯楽感動作品でした。
その日本語吹き替え版ですが、てらそままさきさんや朴路美さんなど、実力派の声優さんたちにより、そのお芝居もとても素晴らしいものとなっています。翻訳の佐藤恵子さんによる台詞も素晴らしいし、清水洋史さんによる演出も良かったです。
 
【大御所・野沢雅子さん、降臨!】
さて、吹き替え版キャストの中に野沢雅子さんというビッグネームを見つけて、思わず「おっ!?」と驚かれた方も多かったのではないでしょうか?。オイラもこのキャスティングを知って、驚きと喜びを隠しきれませんでした。野沢雅子さん、言わずと知れたこの業界の大物中の大物であり、アニメ好きの方なら知らない方はいない大ベテラン声優さんです。
かくいうオイラも野沢雅子さんの声で育ったアニメ世代です。
今でもオイラの中で傑作として位置づけている『ガンバの冒険』のガンバ、『ゲゲゲの鬼太郎』の鬼太郎、『ド根性ガエル』のヒロシ、『いなかっぺ大将』の風大佐衛門、『銀河鉄道999』の星野鉄郎、そして『ドラゴンボール』の孫悟空など、昭和アニメ世代の人間にとって、野沢雅子さんの声は無くてならない存在でした。無論、オイラも大・大・大好きな声優さんのひとりでした。
しかし、ある時期を境に、オイラの野沢雅子さんに対する愛情が徐々に薄れていきました。
そのきっかけとなったのが、後年の代表作とも言える『ドラゴンボール』でした。
 
【野沢雅子さん“らしさ”が消えていったDB....】
野沢雅子さんの声のイメージと言えば、“元気な少年!”というのが、誰しも異論のないところだと思います。過去の有名な作品群を見ればそれは明らかですし、そうした流れでドラゴンボールの悟空役にキャスティングされたことは想像に難くありません。
もちろん、オイラも野沢雅子さんによる孫悟空はハマり役だと感じましたし、アニメも楽しんで見ていました。しかし、やがて孫悟空が少年から青年へと成長したあたりから、徐々にそのお芝居から野沢雅子さんらしさが消えていくのをひしひしと感じました。野沢雅子さんクラスの実力者であれば、青年の声を演じる事は可能だっただろうし、野沢雅子さんにとってもある意味チャレンジだったのかもしれません。実際、野沢雅子さんは青年期の孫悟空を見事に演じられていました。しかし、その一方で野沢雅子さんの持ち味が活かされない青年役に、ジレンマを感じていたのも事実です。
 
日本のアニメ業界では、昔から少年役を女性声優が演じてきました。
大人の男性が子供を演じようとすると、一般的にどうしても声が低すぎるので、違和感が拭えません。そこで声変わりをする前の少年を女性が演じることになったのだと思います。
しかし、青年期の男性を女性が演じるとなると、逆に女性特有の高音がネックになります。そこで、ノドを絞って出来るだけ低い声質を維持しつつ、演技をすることになります。宝塚で男性役を演じる女性の声を想像して頂けるとわかりやすいと思います。しかし、これが曲者で、この演技法だとお芝居が一本調子になりがちです。宝塚の男性役のお芝居が皆同じような台詞回しに聞こえるのは、そのためです。実際、野沢雅子さん演じる青年期の孫悟空も、これと似たようなお芝居になっていきました。
常にお芝居がワンパターンとなり、少年を演じていた時のような活き活きとした演技はどんどんカゲを潜めていきました。それが見ていてとても辛かったのです。
 
そんな事を感じ始めた頃、『ドテラマン』というアニメーションに出演する野沢雅子さんを見かけました。確かタツノコプロの作品で、ギャグアニメだったと記憶しています。その『ドテラマン』のあるエピソードの回で、野沢雅子さんがゲスト声優として参加されていました。野沢雅子さんが演じられたのは、その回の悪役で魔女みたいなキャラクター。その時の野沢雅子さんのお芝居が、個人的にとても新鮮だったことを今でも鮮明に覚えています。それまで、少年役の多かった野沢雅子さんが、珍しく歳相応の女性キャラクターを演じられていたからです。
いくら野沢雅子さんが少年役を得意とされているからと言って、歳や性別を意識することなく役を演じる訳にはいきません。当然そうした事を踏まえた上で、少年役を演じられているはずです。しかし、別な言い方をすれば、それは制約のあるお芝居とも言えます。『ドテラマン』で歳相応の魔女を演じられた時の野沢雅子さんのお芝居に触れた時、そうした縛りから解放されたお芝居がとても新鮮でした。
 
その出来事をきっかけに、野沢雅子さんのこうしたお芝居に再び触れる機会を願っていましたが、残念ながらそうした機会にめぐまれることもなく、現在に至ってしまいました。もちろん、野沢雅子さんの全てのお仕事を網羅していた訳ではないので、オイラの知らないところでそうしたお芝居を披露されていたのかもしれませんが、オイラ個人はそうしたお仕事を見る機会には恵まれませんでした。
 
【野沢雅子さんが今、お婆ちゃんを演じる意味と価値】
長年そうした思いでいたところに届いた、今回の『クルードさん〜』でのお仕事。
野沢雅子さんが演じるのは、クルード家のおばあちゃん、グラン役です。野沢雅子さんは現在77歳、ほぼ実年齢に近いキャラクターということになります。少年役を演じる時のような声を作る作業がない分、純粋にお芝居そのものを楽しむ事が出来ました。野沢雅子さん、やっぱり素晴らしい役者さんです!。グランはシニカルなキャラクターで嫌みや辛口をたたくキャラクターですが、そんなキャラクターを野沢雅子さんは嫌みになることなく、愛らしい人物として魅力たっぷりに演じられていました。野沢雅子という声優の素晴らしさを久しぶりに堪能することが出来て、大いなる幸福感を感じました。
 
どんなに優れた声優であったとしても、加齢による声の変化は避けられません。それは野沢雅子さんとて例外ではありません。野沢雅子さんがどんなに優れた声優であったとしても、もはやガンバを演じていた時のような声はもう出せないのです。でも、それは決してネガティヴなことではありません。今の野沢雅子にしか出来ない声があるだろうし、例え歳をとって声が衰えたとしても、演技力が衰えたという訳ではありません。今回グランを演じる野沢雅子さんを見て、改めて野沢雅子さんの役者としてのスキルの高さを、コメディエンヌとしての才能を再確認出来たからこそ、そう強く感じます。
これからは、実年齢に近いキャラクターをどんどん演じて欲しいと思います。
今の野沢雅子だからこそ演じられる!、そういうキャラクターがまだまだあるはずです。
アニメでも、洋画の吹き替えでも、そうした役柄を演じられる野沢雅子さんに出会えることを強く願わずにはいられません。
 
 
野沢雅子さんという大ベテランをはじめ、てらそままさきさんの楽しい演技や、思春期を葛藤するイープを見事に演じきる朴路美さんなど、非常に見応えのある『クルードさんちのはじめての冒険』の日本語吹き替え版。
作品を鑑賞する際は、是非日本語吹き替え版でお楽しみ下さい♪(^皿^)/
 
 
    『今日は驚かせてくれたね、ヌケサク♪』
    グラン.jpg 
クルード家のおばあちゃんであるグラン。ウーガの母親なので、グラグにとっては義理の母ということになる。グラグはグランがはやく死んでくれることを密かに願っていて(強烈なブラックジョーク!)、そのことはグラン自身も気付いているという設定。義理の息子であるグラグとはあまり良好な関係とはいえないグランだけど、クライマックスで父親としての責務を見事に果たすグラグに対して、はじめて優しい言葉をかける場面が印象的だ。
上記の台詞はもちろん劇中の台詞ではあるけど、別な意味あいにも聞こえます。
本作で珍しく楽しいお芝居を披露してくれるてらそままさきさん。そんなてらそままさきさんに対して、大御所・野沢雅子さんからの賛辞と受け止めると、この台詞もまた違った味わいがあります♪(^皿^)。
 

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真のヴィラン(悪党)は、中村獅童!....『アメイジング・スパイダーマン2』日本語吹き替え版 [吹き替えについて]

映画『アメイジング・スパイダーマン2』には3人のヴィラン(悪党)が登場します。
 
  電気怪人:エレクトロ(ジェイミー・フォックス)
  緑悪鬼:グリーン・ゴブリン(デイン・デハーン)
  機械獣:ライノ(ポール・ジアマッティ)
 
さて、作品中で一番悪かったのは、いったい誰だったでしょうか?。
正解は! ....残念ながらこの中にはいません。
何故なら、本作における一番の悪党は、中村獅童さんだったからです!!。
と言ってもコレ、日本語吹き替え版に関する話なんですけど。
 
 
本作の日本語吹き替え版には、歌舞伎役者の中村獅童さんがボイスキャストとして参加されています。演じるはジェイミー・フォックス扮する電気技師マックス・ディロン。後に事故によって怪人エレクトロとなる人物で、本作品の中心的ヴィラン(悪党)です。電気を操る能力を得たマックスは、その能力を使ってスパイダーマンを苦しめることになります。
 
中村獅童さんと言えば、熱狂的なスパイダーマンファンであることで知られています。
これまでもメディア等でスパイダーマンに扮したコスチューム姿を披露するなど、その熱狂的なファンぶりを披露されてきました。今回、映画の吹き替えに抜擢されたのは、そうした経緯があったからだと推察されます。
しかし、これが予想以上にひどい出来で、驚愕しました。
はっきり言って、放送事故レベルのひどい有様で、このクオリティの吹き替えが実際に劇場で流れている事実を目の当たりにして、鳥肌が立つほどの寒気を覚えました。そしてまた、同時に怒りも覚えました。私が敬愛して止まない日本語吹き替えの世界を侮辱されたようで、劇中のエレクトロ並に怒りの電流を放出したい気持ちに駆られました。
 
【基本的な事が出来ていない】
電気技師マックス・ディロンが登場します。オフィスビルから出て来たマックスは、通りを歩いていて騒動に巻き込まれてしまいます。ここでマックスはスパイダーマンと運命的な出会いをすることになります。命を助けてもらったマックスはスパイダーマンと会話のやりとりをすることになりますが....
何を喋っているのかさっぱりわかりません。
特別滑舌が悪い訳でもないのに、台詞が不明瞭なのは基本的な発声が出来ていないからです。しかも、それに輪をかけて感情表現がほとんどない台詞回し。“棒読み”という言葉がありますが、中村獅童さんによる吹き替えは、正に典型的なそれでした。
実はマックスがエレクトロに変身した後は、その音声にエフェクト加工が施されます。
そのおかげでエレクトロに変身した後は、エフェクト効果の助けもあってか、台詞も随分と聞きやすくなるのですが、それでも台詞が棒読みなのは相変わらずです。中でも一番ヒドかったのは、自宅アパートでマックスがひとりごとを繰り返す場面です。ここはマックスの孤独やその精神に問題アリを表現するとても重要な場面なのですが、棒読み台詞のおかげで全てが台無しとなっていました。マックス・ディロンはこの後犯罪を犯す訳ですが、中村獅童さんはそれより先に“犯罪的行為”とも呼べる棒読み台詞で作品を台無しにしています。
 
【中村獅童さんの“スパイダーマン愛”は、本物なのか?】
先述したように、中村獅童さんは熱狂的なスパイダーマンファンであることを公言されています。しかし、私はそのことに大いなる疑問を覚えます。彼がもし本当にスパイダーマンファンを自負するならば、今回の仕事を引き受けるべきではなかったと思います。未熟な演技を披露して作品自体を傷つけた彼に、スパイダーマンファンを名乗る資格が果たしてあるでしょうか?。
無論、大人の事情はある程度理解しているつもりです。
中村獅童さん自身は、依頼された仕事を快く引き受けただけなのかもしれません。大好きなスパイダーマンの作品に関われることを嬉しく思い、参加されたのかもしれません。しかしながら、吹き替え演技が未熟なことは、中村獅童さん自身が一番理解していたはずです。
 
【歌舞伎の世界に置き換えてみよう】
中村獅童さん、あなたの本職である歌舞伎の世界に今回のケースを置き換えてみて下さい。
あなたが主役を勤める歌舞伎の演目があったとします。そこに日舞も満足に踊れない素人同然の役者を舞台に上げたり出来ますか?。そんな人間が未熟な芸を披露したら、その演目はどうなってしまうのか?、容易に想像出来ます。
或いは、中村獅童さん自身が演じてみたいと思っている演目があったとします。しかし、その演目を演じられるだけの技量がまだ身に付いていなかったとしたら、そんな状態でその演目を上演したりするでしょうか?。あなたは歌舞伎の世界で、卓越された伝統芸能を披露して、それでお客さんからお金を頂戴してるんですよね?。適当に踊って御足を頂いている訳ではありませんよね?。
日本語吹き替えの世界も同じですよ。お芝居の中でも特殊な技術や演技力を必要とされる吹き替えの世界で、プロの声優さん(俳優)たちは、文字通り“卓越された芸”を披露しているのです。観客はその芸に対してお金を支払っているのであって、決して素人芸に対価を支払っている訳ではありません。あなたの本作の於ける日本語吹き替えのお芝居、すなわち芸は果たしてお客さんからお金を取れるだけの価値があるものでしたか?。
演じたジェイミー・フォックスに負けないくらいのお芝居を披露されましたか?。
その答えは、中村獅童さんご自身が一番わかっていることでしょう。
人様に披露出来るだけの芸が身に付いていないんだったとしたら、その仕事は引き受けるべきではないはずです。それとも、中村獅童さんの中で「吹き替え芝居なんて、この程度で充分だろ?」といったような見下した気持ちがあったのでしょうか?。だとするならば、それはとても悲しいことです。
その姿勢は芸道を極めようとする者として、間違ってはいませんか?。
 
 
お芝居というジャンルには、実に多種多様なものが存在します。 
中村獅童さんの中では、その中で歌舞伎がトップであり、吹き替えお芝居を格下に見ていらっしゃるのかもしれません。その考え方自体は個人の自由なので、別にとやかく言うつもりはありません。
でも、それならそれで吹き替えお芝居の世界には入って来ないで下さい。
適当なやっつけ仕事(未熟な芸)で吹き替えという芸術を、これまでの先人たちが作り上げてきた吹き替えお芝居という“伝統芸能”の世界を愚弄されるのは、いちファンとして到底我慢が出来ません。声優さんの中には、文字通り、“命がけ”で日々仕事をこなされている方々がたくさんいらっしゃいます。芸の道を極めようと日夜努力を惜しまない方々が、たくさんいらっしゃるのです。
 
 
最後に、あなたのことを“悪党”呼ばわりした非礼をお詫び致します。
ですが、私もあなたと同じくスパイダーマンファンであり、また日本語吹き替えというお芝居を心から愛する人間なのです。愛するあまり、怒りも倍増してしまう....エレクトロを演じたあなたなら、この感情をきっと理解して頂けることでしょう。
無論、中村獅童さんだけを悪く言うつもりはありません。
この業界には、日本語吹き替えというお芝居を、単なる映画宣伝の道具としか見ていない邪悪な存在がいます。本作に例えるなら、オズコープ社のドナルド・メンケンのような輩です。そういった連中がニック・フューリーに竹中直人を起用したり、ミスティークに剛力彩芽を起用したりするのです。そうした邪悪な連中をなんとか一掃したい気持ちで、今回の件を記事にすることにしました。
タレントを起用した吹き替え全般を決して否定している訳ではありません。
ただ、ダメなものはダメ!と指摘することは必要だと思うのです。
何故なら、『大いなる力には、大いなる責任が伴う』からです
これからも、私は素晴らしい日本語吹き替えをどんどん紹介していきます。
ですが、同時にひどい吹き替えを目撃したら、徹底的に糾弾していきたいと思います。
 
 
      
      『 中村獅童....オレのことを利用したな! 』
      エレクトロ.jpg
     (映画本編台詞〜「スパイダーマン、オレのことを利用したな!」より)
 

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中村獅童さんに、この作品を是非お薦めしたい
ジェイミー・フォックスの吹き替えに何が必要か?を学べる教科書的一本
これを見て、吹き替えお芝居の何たるかを学んで頂きたい
  


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マイケル・サンデル教授の声は、うすいたかやすさん(訂正版) [吹き替えについて]

【はじめに....】
以前、この記事でマイケル・サンデル教授の吹き替えを担当されていたのが、てらそままさきさんだとお伝えしていましたが、正しくは、うすいたかやすさんであることが判明致しました。てらそままさきさん、うすいやすたかさん御両名並びに関係者各位に多大なご迷惑をおかけしたこと、並びに誤った情報を流してしまったことをここに深くお詫び致します。
 
     2014/3/24 堀越ヨッシー
 
【という訳で、改めて訂正記事です】 
NHKで放送された「ハーバード白熱教室」の大ヒットで、日本でもすっかりお馴染みとなった米ハーバード大学の人気講師マイケル・サンデル教授。書店に行けば、マイケル・サンデル教授の関連本やDVDなどで売り場は溢れかえっています。
先日も、東日本大震災についての特別講義の模様がNHKで放送されていましたね。
(残念ながら、番組自体は“白熱”とまではいきませんでしたが....。ゲストがなあ....)
  
さて、どうしてここまで「ハーバード白熱教室」は、日本で人気が出たのでしょう?。
もちろん、一番の要因はマイケル・サンデル教授自身のユニークな講義事態が面白かったからでしょうが、吹き替え好きのオイラとしては、その一因にうすいたかやすさんの貢献度が大きかったと断言したい(^皿^)。

 
情報量が多いこのテの番組に於いては、字幕スーパーよりも、吹き替えの方が断然番組が見やすくなります。うすいたかやすさんによるマイケル・サンデル教授の声は、実に耳通りが良くて、心地良い雰囲気に包まれています。
そのことが日本でも受け入れられた隠れた要因のひとつではないでしょうか?。
更に特筆すべきなのは、その吹き替え芝居のさじ加減です。
「ハーバード白熱教室」はいわゆる“ドラマ”ではないので、例えば映画のような吹き替え演技をすると浮いてしまいます。一方で、例えばアナウンサーなどがニュース番組なので見せる味気ない語りだと、番組としての面白さに欠けてしまいます。うすいたかやすさんの吹き替えは、必要最低限の吹き替え演技を折り込みつつ、情報を的確に伝えるという、ドキュメンタリータッチの吹き替えで、非常に素晴らしい声のお仕事となっておりました。
 
うすいたかやすさんの今後のご活躍にも期待したいです!
 

 
 
   マイケル・サンデル教授に、名前を聞かれてみたいね♪
      マイケル・サンデル.jpg 
 
 

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『アナと雪の女王』日本語吹き替え版〜松たか子さんの歌声と同じくらい賞賛したい人 [吹き替えについて]

ディズニー創立90周年記念作品『アナと雪の女王』。
主演のひとりであるブロードウェイ女優イディナ・メンゼルが高らかに歌い上げる劇中歌♪Let it go が話題ですが、この度その日本語版を歌う松たか子さんの歌声が映像解禁され、それがネットを中心に大絶賛の嵐となっています。劇場公開もスタートし、実際に映画館でその素晴らしい歌声を体感されてきた方も多いと思います。
大袈裟な言い方かもしれませんが、本家イディナ・メンゼルにまったくひけを取らない松たか子さんの歌声は、正に賞賛するしかありません。
 
でも、オイラは松たか子さんと同じくらい賞賛したい方がいるのです。
それが、日本語歌詞を手がけられた高橋知伽江さんです。
 
皆さんは、松たか子さんが歌う♪Let it go の場面を見て、ちょっと不思議なことを感じませんでしたか?。そう、それはズバリ!松たか子さんの歌声と実際の映像におけるエルサとの“リップシンクロ”率が高いということです。
ご存知の方も多いと思いますが、ディズニーをはじめとする海外アニメ作品の多くは、通常台詞等の音声を先に収録し、それに併せて映像を制作するという形がとられます。
(だから、LOVEやHAVEといった英単語が出てくると、キャラがちゃんと下唇を噛みます。英語の授業で習った通りですね♪)
ディズニーには各キャラクターに専属のアニメーターがいて、そのアニメーターが役者の音声収録に立ち会ったりすることも珍しくありません。台詞を喋る役者の表情や身振り・手振りを、アニメのキャラクターの演技に活かすためです。
という訳で、今回のエルサも当然イディナ・メンゼルの歌声に合わせてその映像が制作されているはずなのですが、なぜだかその映像に松たか子さんの歌う日本語がピタリ!とハマってしまうのです。これは正に日本語歌詞を手がけられた高橋知伽江さんの功績が大きいに他なりません。
高橋知伽江さんが吹き替え用に手がけられた日本語歌詞と実際の英語オリジナル歌詞を比較すると、かなり大胆にアレンジされていることに気がつきます。
例えば、最初のサビの部分を比較してみると....
 
  【英語オリジナル歌詞】
    Let it go, Let it go
    Can't hold it back anymore
    Let it go, Let it go
    Turn away and slam the door!

  【字幕スーパー版翻訳〜松浦美奈】
    これでいいの かまわない
    もう何も隠せない
    これでいいの かまわない
    過去に扉を閉ざすのよ
 
  【日本語版歌詞〜高橋知伽江】
    ありのままの 姿見せるのよ
    ありのままの 自分になるの
 

英語の歌を日本語に置き換える場合、単純にそのまま訳詞してもメロディに収まりきれないので、そこには独特のアレンジが必要となります。高橋知伽江さんは、ディズニーの前々作『塔の上のラプンツェル』に於いても、日本語版の歌詞を手がけられていましたが、歌詞のアレンジのセンスが本当に素晴らしい方です。更にこれはあくまでもオイラの想像ですが、高橋知伽江さんは英語オリジナル歌詞の内容を踏襲しつつ、キャラクターの口の動きにあった日本語をチョイスされているように思えてなりません。
....という訳で、以上のことを踏まえた上で、今一度改めて松たか子さんによる♪Let it goをお聴き下さい、どうぞ!(^皿^)/。
 
http://www.youtube.com/watch?v=cvj3-MZO9Tw
 
 
さあ、如何でしたか?。
エルサの口の動きに、松たか子さんの歌声がぴったりだったとは思いませんか?。
無論全部のシーンがそうだと言うつもりは毛頭ありませんが、要所要所で見事にリップシンクロする場面は、見ていて(いや、聴いていて)本当に気持ちがいいものです。そして、高橋知伽江さんの訳詞が本当に素晴らしいという事が、皆さんにも伝わったかと思います。
冒頭に述べた通り、松たか子さんの歌声は本当に素晴らしいものです。
でも、それも高橋知伽江さんによる優れた訳詞があったればこそです。
高橋知伽江さんによるセンスある訳詞と、松たか子さんの素晴らしいパフォーマンスが見事に融合して、英語オリジナル版に負けないくらい、素晴らしい場面となった『アナと雪の女王』の♪Let it go。もちろん、それ意外の楽曲も素敵な仕上がりとなっています。
字幕スーパー版だけでなく、是非日本語吹き替え版も鑑賞して下さい!。
 
ディズニー映画『アナと雪の女王』は、只今絶賛公開中です。
さあ、皆さんもこの素晴らしい体験をしに、映画館へと行きましょう!(^皿^)/
 
 
      ♪少しも寒くないわ
      エルサ.jpg
 

アナと雪の女王 オリジナル・サウンドトラック

アナと雪の女王 オリジナル・サウンドトラック

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: WALT DISNEY RECORDS
  • 発売日: 2014/03/12
  • メディア: CD

....な、なんと、国内盤なのに松たか子さんの歌が収録されていないというお粗末さ
『塔の上のラプンツェル』国内盤サントラには、ちゃんとボーナストラックとして日本語版歌も収録されていたというのに、なぜ今作サントラには日本語版歌が収録されていないのでしょうか?。松たか子さんや神田沙也加さんらの権利問題があるのでしょうか?。
松たか子さんの歌を収録して販売してたら、絶対爆発的に売れたのに....ミスったな。
May J.さんによるポップスアレンジバージョンも素敵ですが、やっぱりオイラは劇中歌である松たか子さんバージョンを聴きたいですッ!!(^皿^)/
  

アナと雪の女王 オリジナル・サウンドトラック -デラックス・エディション- (2枚組ALBUM)

アナと雪の女王 オリジナル・サウンドトラック -デラックス・エディション- (2枚組ALBUM)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: WALT DISNEY RECORDS
  • 発売日: 2014/05/03
  • メディア: CD
....とか言ってたら、日本語歌版キターッ!(^皿^)/
松たか子さんの歌はこれまで配信のみだったようですが、
きっとオイラのような「CDで出してくれ!」みたいな声が多かったんでしょうね、きっと
英語オリジナル版と日本人キャストによる日本語歌版の2枚組♪
お値段はやや高めだけど....やっぱ欲しくなりますね!(^口^)/
  

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『モンスターズ・ユニバーシティ』の日本語吹き替え版について [吹き替えについて]

  
     モンスターズ ユニバーシティ 我が母校よ
     こどもたちの夢 悪夢に変える
     おお モンスターズ ユニバーシティ
     我らの 誇り
              〜モンスターズ・ユニバーシティ校歌より〜
   
       
       『モンスターズ・ユニバーシティ』
         日本語吹き替え版キャスト
      吹き替え翻訳:杉田朋子  吹き替え演出:木村絵理子
 
  声の出演:マイク・ワゾウスキ    ....田中裕二(爆笑問題)
       ジェームズ・P・サリバン ....石塚英彦(ホンジャマカ)
       ランドール・ボグス    ....青山穣
       ドン・カールトン     ....宝亀克寿
       アート          ....姫野恵二
       テリ&テリー       ....佐藤せつじ&花輪英司
       スクイシー        ....嶋田翔平
       ジョニー・ワーシントン  ....東地宏樹
       ハードスクラブル学長   ....一柳みる
       ナイト教授        ....石住昭彦
       クレア・ウィーラー    ....東條加那子
       ブロック・ピアソン    ....三宅健太
       フランク・マッケイ    ....小松史法
       幼少期のマイク      ....佐藤和太
       カレン先生        ....柳原可奈子
       シェリー・スクイブル   ....堀越真己
       チェット・アレキサンダー ....田中英樹
       怖がらせ大会レフェリー  ....多田野曜平
        他
 
 
『明日からの講義が待ち遠しい』
主人公マイク・ワゾウスキを演じるは、ご存知爆笑問題の田中裕二さん。
前作「モンスターズ・インク」に引き続き、今回もマイクを好演されています。
正直「〜インク」公開当時はまだ、これほどまで田中裕二さんがマイクにハマるとは思っていませんでしたが、今では田中裕二さん無しではあり得ないほど、マイク=田中裕二さんのイメージがすっかり定着してしまいました。
プロの声優さんと比較してもひけをとらないその演技力も、本当に素晴らしいです!。
 
『お前は怖くない でも怖いもの知らずだ!』
マイクの田中裕二さんと同じく、前作に引き続きサリーを演じるは、こちらもお馴染みホンジャマカの石塚英彦さん。「〜インク」の頃とはまったくキャラクターの違うサリーを、石塚英彦さんがこれまた魅力たっぷりに演じています。正直「〜インク」のサリーは何の面白みもないキャラクターでしたが、今作「〜ユニバーシティ」のサリーは、未熟な頃の人間臭さが描かれており、それが逆にキャラクターとしての魅力に繋がっています。本作の主役はあくまでもマイクですが、未熟だったサリーがマイクと出会うことで成長していく姿もまた、見所となっています。
バラエティ番組などではすっかりおなじみの石塚英彦さんですが、元々はコント畑の芸人さんであり、そうした分野で培われた確かな演技力が本吹き替えに於いても存分に発揮されています。
 
『オレたち、絶対親友になれるよ♪』 
こちらも前作に引き続きの登板となったランドールの青山穣さん。
スティーブ・ブシェミの実写版吹き替えを担当されることの多い青山穣さんが、これまた「〜インク」版とはガラリと変わったランドールを魅力たっぷりに演じられています。
前作「〜インク」ではガチガチの悪役でしたが、「〜ユニバーシティ」ではマイクと同じように夢を膨らませる青年として描かれていて、その姿がとても新鮮です。そのスネ夫ライクなキャラクターは、「〜インク」の頃とはまた違った魅力で溢れています。
とにかく本編での第一声の爽やかさといったらありません!(^皿^)。
 
『ここが君たちの新しい我が家だ』
社会人学生ドン・カールトンを演じるは、ベテラン宝亀克寿さん。
吹き替えにはいわゆる“おじさん声”というジャンルがあり、宝亀克寿さんは正にその中のベテランのお一人。今年めでたく劇場公開となったアニメ「ブルー 初めての空へ」では、主人公ブルーを優しく見守るラファエルの声を演じていらっしゃいますが、本作でも物腰の柔らかい大人な学生ドンを好演されています。 
 
『刑務所は、もうイヤだッ!』
エキセントリックなキャラクターであるアートを演じるは、姫野恵二さん。
見た目セサミストリートがちょっと入っている哲学部所属のアート。怖がらせ大会初戦では、猛毒ウニを見て「触りたい!」と発言したり、モンスターズ・インク社を訪れた時も、ひとりだけ金網フェンスに感動するなど、独特の個性が爆発します。上記の台詞はモンスターズ・インク社に進入した際、警備員に見つかった時のひと言。思わず「刑務所にいたんかいッ!(^皿^;)」とツッコミをいれずにはいられませんでした(苦笑)。
そんなある種ミステリアスなアートを、姫野恵二さんがユニークに好演。 
 
『捕まんなきゃいいんだから、やり方は自由だろ?』
双子のテリ&テリーを演じるは、佐藤せつじさん&花輪英司さん。
アニメに出てくる双子キャラって凄く好きなんです♪(^皿^)。「ヒックとドラゴン」の喧嘩ばかりしているタフ&ラフ、「シンドバッド 7つの海の伝説」の賭け事ばかりしている双子、「塔の上のラプンツェル」の悪役双子など、海外アニメの双子キャラクターは面白いものが多いです。本作のテリ&テリーも出番はそれほど多くはありませんが、すごく印象に残るキャラクターで、そんな二人を佐藤せつじさんと花輪英司さんがそれぞれ好演されています。
 
『ママー、今日夜更かししてもいい?』
大学生なのに、ものすごく幼いスクイシーを演じるは、嶋田翔平さん。
一見すると何も特長のないスクイシーだけど、実は音もなく忍び寄る特技の持ち主。
そんなママっ子で甘えん坊なスクイシーを、嶋田翔平さんが優しく好演。
 
『お前らは本物の怖がらせ屋にはなれない』
MUのエリート学生ジョニー・ワーシントンを演じるは、東地宏樹さん。
いわゆるイケメン声でお馴染みの東地宏樹さんが、本作ではエリート意識の強いジョニー・ワーシントンを嫌みたっぷりに好演♪。
 
『ワゾウスキさん、これからも皆をビックリさせて』
MUの怖がらせ学部学長ハードスクラブルを演じるは、一柳みるさん。
ドン・カールトンの宝亀克寿さんがおじさん声の代表格なら、ハードスクラブル学長の一柳みるさんは正におばさん声の代表格。その中でも一柳みるさんは上品なキャラクターを得意とされています。上品な話し方にも、近寄り難い雰囲気を醸し出すハードスクラブル学長を、一柳みるさんが好演。
 
『何か激励の言葉を頂けませんか?、新入生に』
怖がらせ学部の教授、デレク・ナイトを演じるは、石住昭彦さん。
ドン・カールトンの宝亀克寿さんと同じく、いわゆるおじさん声ジャンルのおひとりです。
いかつい恐竜のような容姿のナイト教授に、石住昭彦さんの太い声がピタリ!とハマります。
 
『そろそろエントリーを閉め切るわよ、彼を入れるの?』
怖がらせ大会実行委員会の女性クレア・ウィーラーを演じるは、東條加那子さん。
オイラの大好きな女性声優さんのおひとりです♪(^皿^)/。
見た目がハリセンボンの箕輪はるかさんにそっくりなクレア(笑)♪。
そんな低血圧風のもっさりした喋り方が特徴的なクレアを、東條加那子さんが好演。
 
『怖がらせ大会ー!ウォォーーッ!!』
クレアと同じく怖がらせ大会実行委員会のメンバーであるブロック・ピアソンを演じるは、三宅健太さん。我らがマイティ・ソー(クリス・ヘムズワース)の声でお馴染みですね!。
クレアとは違い、常に興奮気味でハイテンションなマッチョマン=ブロックを、三宅健太さんが同じくハイテンションで好演。
 
『本当に気づかなかったよ ....なかなかやるじゃないか!』
マイク憧れの怖がらせ屋フランク・マッケイを演じるは、小松史法さん。
ほんのちょっとしか出番がないにも関わらず、爽やかな印象を残していくフランク・マッケイを、小松史法さんが、これまた爽やかに好演。
 
『カレン、急がないと遅れちゃうよー』
小学1年生のマイク・ワゾウスキを演じるは、佐藤和太くん。
とにかく可愛さ満点のマイク・ワゾウスキ少年を、佐藤和太くんがこれまた可愛く熱演。
 
『あはは.... “カレン”って呼ばないで!』
小学1年生マイク少年の担任カレン先生を演じるは、人気タレントの柳原可奈子さん。
決してぽっちゃりしたビジュアルで選ばれた訳ではないとは思いますが(^皿^)、ちょい役ながら持ち前の芸達者ぶりを吹き替えでもしっかりと披露されています。裏話ですが、柳原可奈子さんは収録の際に演出家から声がセクシーすぎると指摘されたんだそうです(笑)。
 
『何してるの?、明日は学校でしょ?』
スクイシーの母親シェリー・スクイブルを演じるは、堀越真己さん。
常にマイペースな姿を見せて、笑いを誘うスクイシーの母親シェリー。
怖がらせ大会初戦でスクイシーを撮るために、「写るんです」風インスタントカメラを使った後「ジー、ジー」とダイヤルをまわす場面が、個人的にはツボでした(^皿^)。
そんなほのぼのキャラ=シェリーを堀越真己さんがほのぼのと好演。
 
『ジョニー、俺のヒーロー!!』
ジョニーの腰巾着チェットを演じるは、田中英樹さん。
カニのような姿でカチャカチャと音をたて、いつもジョニーの傍らに陣取る姿が印象的。
早口でまくしたてるイエスマン=チェットを田中英樹さんが、ユニークに好演。
 
『人間の子どもは毒を持ってて、危険なんだ』
モンスターズ・インク社の広報係を演じるは、多田野曜平さん。
子どもたちに接する優しい態度が、好感度大です♪(^皿^)
他にも、怖がらせ大会のレフェリーも兼任されています。
  
  
 
映画『モンスターズ・ユニバーシティ』の日本語吹き替え版。
お馴染み、爆笑問題の田中裕二さん(マイク)やホンジャマカの石塚英彦さん(サリー)をはじめ、脇を固める声優さんたちも実力派勢揃いで、実に楽しい吹き替え版となっています♪。杉田朋子さんによる翻訳、木村絵理子さんによる演出もまずまず。
吹き替え版としてのクオリティは、ほぼ100点満点と言ってもいいでしょう。
しかし、しかし....!、敢えてひと言だけ。
マイクを演じた田中裕二さんやサリーを演じた石塚英彦さんの声のトーンが、あと気持ちだけもう少し高かったら、若い頃のマイク&サリーを完璧に表現出来ていたのにと悔やまれます。爆笑問題やホンジャマカの若かりし頃の映像を見れば、おそらく現在のお二人よりもはるかに声のトーンが高いはずです。そうした年齢による声のトーンの高低差の表現を、本作でも是非表現して欲しかったです。
もっともこれには声優としての高度な技術力が必要であり、本来声優が本職ではないお二人にそこまで求めてしまうのは、ちょっと酷かもしれません
 
何はともあれ、『モンスターズ・ユニバーシティ』の日本語吹き替え版は、総じて非常に素晴らしい出来で、見ていて本当に楽しい作品となっています。作品自体もハッキリ言って「モンスターズ・インク」よりも遥かに価値あるものとなった本作。
さあ、皆さんも是非『モンスターズ・ユニバーシティ』を、日本語吹き替え版で楽しんで下さい!
いつ見るの?....今でしょ!!(^皿^)/
 
 
    「夢の叶え方は、決してひとつだけじゃないッ!」 
     マイク・ワゾウスキ〜1.jpg


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  • 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
  • メディア: Blu-ray

アマゾンで評価が低いのは、作品の内容についてではなく、その販売形態について。
作品の内容自体は、もちろん星5つ!!!!!
  
【2016年3月15日追記:謝辞】
先週末、フジテレビに於いて、『モンスターズ・インク』『モンスターズ・ユニバーシティ』が続けて地上波放送されました。その影響なのか、本記事のアクセス数が飛躍的にアップして、大変驚くと同時に嬉しく思っています。本作の素晴らしい日本語吹き替え版鑑賞を機に、吹き替えファンが増えてくれたなら、こんなに嬉しいことはありません。
訪問して頂いた多くの皆様、本当にありがとうございました!
 

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「ガーディアンズ 伝説の勇者たち」の日本語吹き替え版について [吹き替えについて]

 
      『ガーディアンズ 伝説の勇者たち』
         日本語吹き替え版キャスト
       吹き替え翻訳:平田百合子  吹き替え演出:向山宏志
 
   ジャック・フロスト(クリス・パイン)....落合佑介
   ノース(アレック・ボールドウィン) ....土師孝也
   バニー(ヒュー・ジャックマン)   ....檀臣幸
   トゥース(アイラ・フィッシャー)  ....石松千恵美
   ピッチブラック(ジュード・ロウ)  ....山路和弘
   ジェイミー(ダコタ・ゴヨ)     ....小宮明日翔
 
 
『僕が見えてる....この子には僕が見えてるんだ!』
主人公ジャック・フロストを演じるは、落合佑介さん。
オリジナル音声では「スター・トレック」のクリス・パインが好演していますが、華奢なキャラクターに対して彼の声はちょっと太くて、ビジュアルと若干ミスマッチのような気がするのも正直なところです。このあたりは日本人と欧米人の感覚の違い(映画「ヒックとドラゴン」を見た時も同じ事を感じました)だとは思いますが、それに対して落合佑介さんの声は、日本人の感覚からすると映像のイメージと実にぴったりで、かつお芝居も素晴らしくて言うこと無しでした!(^皿^)b。
※ところで、それに関してなんですが、今回の吹き替え版ではキャラクターの笑い声の部分はそのままオリジナル音声を使用しています。だから、落合佑介さんのソフトな声に対して、クリス・パインの野太い声で笑い声が起こるという、なんともミスマッチな現象が起きています。これはピッチやノース、トゥースなど他のキャラクターでも見られる現象ですが、特にジャック・フロストのケースは差異が大きくて、目立つ形となってしまいました。
録音技術の問題なのか?、それとも演出の向山宏志さんによる意向なのかは定かではありませんが、個人的には笑い声も日本語音声に置き換えて欲しかったです。
 
『ジャック、君の“核”は何だ?』
サンタクロースのノースを演じるは、低い声が持ち味の土師孝也さん。
個人的には「タイタンの戦い」のハデス(レイフ・ファインズ)が好きなんですが、一般的にはハリー・ポッターシリーズのスネイプ先生(アラン・リックマン)の声の方がお馴染みかもしれません。善人から悪人まで、何でもござれのオールマイティ派で知られる土師孝也さんが、本作でもその低い声を活かしてサンタクロースのノースを貫禄たっぷりに演じられています。ガーディアンズのリーダー的存在でありながら、お茶目な部分も残るノースを、茶目っ気たっぷりに演じられるあたりは、さすがベテランの領域です(^皿^)/。
 
『久しぶりだな、68年の吹雪以来か?』
ブーメラン戦士イースター・バニーを演じるは、檀臣幸さん。
今年の10月に病気のため50歳という若さで急逝された檀臣幸さん。
大ファンだったオイラはものすごく落ち込んだんですが、亡くなられた後に、こうして手がけられたお仕事に出会えるのは、ファンとしてものすごく嬉しさを感じる反面、同時に切なさを感じる瞬間でもあります(....涙)。
この場を借りて、改めて檀臣幸さんのご冥福をお祈りしたいと思います....合掌。
 
さて、今回のバニーは、檀臣幸さんらしさが前面に出てた素晴らしい吹き替えでした。
実は今回の檀臣幸さんの吹き替えに関して、ちょっとした面白い裏話があるので、
それはまた改めて後述したいと思います。
 
『子どもたちの歯には、大切な思い出が詰まってるの』
見た目がとても愛らしいトゥース・フェアリーを演じるは、石松千恵美さん。
ガーディアンとしての凛とした強さ、歯を目にするとじっとしていられないお茶目な側面など、トゥースの魅力を石松千恵美さんが見事に好演されています♪。
 
『次は君たちが信じてもらえなくなる番だ』
闇のブギーマン、ピッチブラックを演じるは、ご存知我らが山路和弘さん。
「スパイダーマン」のグリーン・ゴブリン、「キャプテン・アメリカ」のレッドスカル、そして「ダークナイト・ライジング」のベイン、とヴィラン(悪役)街道まっしぐらの山路和弘さんが、本作でも魅力的な悪役を存分に魅せてくれます。山路和弘さんが悪役をやると、作品が本当に引き締まります。ピッチは本作に於ける悪役ではありますが、“悪人”ではありません。ガーディアンズと同様、人々から信じられなくなる事をとても怖れています。そうした複雑な感情を持つピッチを、山路和弘さんが時にユーモラスに、時にシリアスにと、見事に演じられています。終盤、南極でジャック・フロストと対峙して語り合う場面のお芝居は、本当に素晴らしいので必見です!(^皿^)。
 
『君が雪を降らせた.... ボクの部屋に!?』
妖精の存在を健気に信じる少年ジェイミーの声を演じるは、小宮明日翔くん。
劇団ひまわりに所属する子役さんで、舞台「レ・ミゼラブル」にも出演しているそうです。
大舞台「レ・ミゼラブル」の板を踏んでいるだけあって、お芝居も素晴らしい小宮明日翔くん。彼を含め、本作に参加しているその他の子役さんたちも、自然体の演技で作品をすごく盛り上げてくれています。日本のアニメ作品では子どもの役を大人の女性声優が演じることも珍しくありませんが、やっぱり子どもの役は子どもに演じてもらうのが一番ですね♪。
 
 
さて、今回は「ガーディアンズ 伝説の勇者」に関する吹き替え版をとりあげます。
映画自体は残念ながら劇場未公開となってしまいましたが、本当に素晴らしいアニメーションなので、是非多くの方々に見て頂きたい作品です。もちろん日本語吹き替え版の出来もかなり素晴らしいものとなっています!。山路和弘さん、土師孝也さん、檀臣幸さんら、劇団青年座の役者さんを中心に落合佑介さん、石松千恵美さん、そして子役の小宮明日翔くんらが、素晴らしい演技を披露して、映画を盛り上げてくれます。吹き替えを翻訳された平田百合子さんの台詞のチョイスや、向山宏志さんの演出もとても良かったです。
 
実は今作の日本語吹き替え版には、吹き替えファンとしてちょっと気になる面白い出来事が垣間見られるので、そのことについて今回は触れたいと思います。
 
本作でジュード・ロウ演じるピッチブラックの声を担当された山路和弘さん。
実写の吹き替えでは、ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、ウィレム・デフォーなど、いわゆるチョイ悪系オヤジの声を得意とされる一方、上記したようにヴィラン(悪役)を数々演じられています。
....と、ここまで読んで『!?』と感じたあなたは、なかなか感が鋭いですね♪。
そう、この作品では山路和弘さんの当たり役であるヒュー・ジャックマンがボイス・キャストとして参加しているのです。吹き替えの場合、演じる役者がある程度固定してくると、それが実写でもアニメでも統一されるようになります。有名なケースだと映画「モンスターズ・インク」でランドールを演じられた青山穣さんがいい例です。実写の吹き替えでもスティーヴ・ブシェミを演じられる事が多い青山穣さんが、アニメ作品でもスティーヴ・ブシェミが演じたランドールの声を演じられています。
この流れでいくと、本作で山路和弘さんが演じるべきキャラクターはピッチブラックではなく、本来はヒュー・ジャックマン演じたイースター・バニーだったはずなのですが、本作でバニーを演じられたのは山路和弘さんではなく、同じ青年座の檀臣幸さんでした。
結果的に先輩の当たり役を奪うことになってしまった檀臣幸さんですが....(汗)
 
.....と、ここまではよくある話。
でも、この話はとある別の映画に絡んで検証すると、とても面白いことになるのです。
その作品とは、2010年の映画「ザ・ファイター」です。この作品はマーク・ウォルバーグ主演、クリスチャン・ベール共演の、実話を元にしたボクシング映画で、クリスチャン・ベールがアカデミー助演男優賞を獲得したことでも有名な作品です。そのクリスチャン・ベールと言えば、「バットマン・ビギンズ」以降、日本語吹き替えは檀臣幸さんのハマり役となりました。無論オイラも「ザ・ファイター」でクリスチャン・ベールの声を演じるのは、当然檀臣幸さんだろうと思っていました。ところが、いざ蓋をあけてみるとDVD&ブルーレイで吹き替えを担当されたのは、檀臣幸さんではなく、山路和弘さんだったのです!。
 
つまり、こう言うことです〜かつて自身の当たり役であるクリスチャン・ベールの吹き替えを山路和弘さんに取られる形となった檀臣幸さんが、今作「ガーディアンズ 伝説の勇者たち」では、逆に山路和弘さんの当たり役であるヒュー・ジャックマンの吹き替えをやり返したのです!(^皿^)。
もちろん、実際には山路和弘さんにも檀臣幸さんにも「役を取った、取られた」という意識はなかったと思います。役者さんは依頼のあった仕事をただ引き受けるだけなので、お二人の間に確執があったという事では決してありません。ただ、吹き替えファンとしては非常に興味深い出来事であり、自身が得意とされるキャラクターを別の方が吹き替えをされるというのは、役者として大いに刺激があったであろうことだけは推察されます。
 
話を「ガーディアンズ 伝説の勇者たち」に戻しましょう。
もし定石通り、ヒュー・ジャックマン演じるバニーを山路和弘さんが演じ、ジュード・ロウ演じるピッチブラックを檀臣幸さんが演じられたとしても、それはそれできっと素晴らしい吹き替えになったと思います。しかしながら、今回のキャスティング(ピッチ=山路和弘 バニー=檀臣幸)は、やっぱり正解だったと思うのです。山路和弘さんによるピッチは、悪役として本当に魅力的だったし、何より檀臣幸さんによるバニーが本当にかっこ良かった!。クリスチャン・ベールのかっこ良さと、ベン・スティラーの面白さがミックスされたバニーのキャラクターに、檀臣幸さんのお芝居と声が本当にマッチしていて最高でした。
生前にこんな素晴らしいお仕事を残されて、オイラは檀臣幸さんのことがますます好きになりました!。オイラにとって檀臣幸さんこそが正に“ガーディアン”であり、心の中で永遠に生き続ける存在です♪(^皿^)。
 
 
ジャック・フロストが、ガーディアンだって!?....冗談だろ?
      イースター・バニー.jpg
その昔、大事な“イースターの日”をジャック・フロストによる猛吹雪で台無しにされた過去を持つバニーは、彼のことを快く思っていない。お月様によってジャック・フロストが新たなガーディアンとして選ばれた時も、真っ先に反対したのはバニーだった。当然の如く、ジャックとバニーは事あるごとに衝突しケンカしてばかり。だが、ピッチブラックを前にして供に戦ううち、二人はお互いのそれぞれの良い所に気付き始めるのだった
....っていう展開が鉄板すぎてたまりませんッ!(^皿^)/
 
 
さあ、皆さんも是非「ガーディアン 伝説の勇者たち」をご覧になって下さい!。
子どもはもちろん、大人も楽しめる上質のファンタジー作品です♪。
もちろん、その時は日本語吹き替え版で!(^皿^)/

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文字通り、檀臣幸さんVS山路和弘さんの戦いを体現出来る一作!(^皿^)/
檀臣幸さんによるクリスチャン・ベールのかっこ良さはもちろんのこと、ベインを演じる山路和弘さんがこれまた素晴らしい。演説を大袈裟に披露する場面は必見!
  

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劇団青年座の檀臣幸(だん・ともゆき)さんに、哀悼の意を捧ぐ [吹き替えについて]

 
檀臣幸(だん・ともゆき)さんの声が好きでした。
そのお芝居が好きでした。
 
初めて檀臣幸さんの名前を強く意識したのが、「バットマン・ビギンズ」(05)に於けるクリスチャン・ベールの吹き替えでした。それまで日本国内ではそれほどメジャーな存在ではなかったクリスチャン・ベール。「〜ビギンズ」以前は「アメリカン・サイコ」「リベリオン」「サラマンダー」「マシニスト」「シャフト」などの作品に於いて、様々な方がベールの吹き替えを担当されていました。しかし「〜ビギンズ」で檀臣幸さんの声によるクリスチャン・ベールのお芝居を見た時、まるでパズルのピースが「ぴたり」とはまるかのような一体感を感じました。
「これだ、これを待っていたんだ!」と、衝撃が走りました。
実際、檀臣幸さんの声質はクリスチャン・ベールにぴったりというだけでなく、そのお芝居自体も素晴らしいものでした。クリスチャン・ベール本人のお芝居と檀臣幸さんのお芝居との間で、見事な化学反応が起こり、吹き替え演技として抜群に素晴らしい作品となりました。

 
これを機に、自身の中で役者・檀臣幸さんの名前が深く刻まれることになりました。
吹き替え演技だけでは飽き足らず、舞台役者としての顔も拝見したくなり、所属されている劇団青年座の舞台を見に劇場へと何度か足を運びました。そこで吹き替えの時とはまた違った、舞台役者としての魅力を知ることが出来ました。
その際幸運にも、知り合いを通じて一度だけご挨拶をさせて頂く機会に恵まれました。
緊張で足が震え「応援しています」と、ベタな言葉しか出なかったオイラ。
それでも檀臣幸さんはそんなオイラに対して笑顔で接してくれました。
 
そんな大好きだった檀臣幸さんが、急に天国へと旅立ってしまいました。 
享年50歳....あまりにも早すぎる死。
役者として本当に味が出るのはこれからだったのに....本当に残念です。
もっともっと檀臣幸さんの吹き替え演技を見たかった。
舞台役者としてのお姿も拝見したかった。
今は悲しさよりも悔しさでいっぱいです。

 
檀臣幸さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます
 
 
 
ゴードン警部補:君のおかげで街に希望が戻ったよ
 
  バットマン:....でも!?
 
ゴードン警部補:ナローズ島は絶望的だ クレインは未だ行方不明
        脱獄犯の多くも逃亡中のままだ
 
  バットマン:立ち直るさ ゴッサムは必ず立ち直る
 
ゴードン警部補:“いたちごっこ”だとしてもかね?
 
  バットマン:“いたちごっこ”!?
 
ゴードン警部補:警察がセミオートの銃を持てば、奴らはフルオートを持つ
        我々が防弾チョッキを装備すれば、それを貫通する弾を使用する
 
  バットマン:だから?
 
ゴードン警部補:だから....マスクをして空を飛ぶようなヤツが現われたら....
 
  バットマン:(苦笑)
 
ゴードン警部補:こんなヤツが現れる
        前に強盗と殺人を2件 君に似て“派手な演出”を好む
        犯罪現場にこれを残していくんだ
        (そう言って、トランプのカードをバットマンに手渡す)
 
  バットマン:(カードを裏返して....)ジョーカー ....調べておこう
 
ゴードン警部補:(立ち去ろうとするバットマンを呼び止めて)
        まだ助けてもらった礼を言ってなかった
 
  バットマン:(ゴードン警部補の方を振り返り、真顔で)
     
     『礼など、必要ない』
     ダンさんに捧ぐ.jpg
     映画『バットマン・ビギンズ』のエンディングより〜
  
     檀臣幸さんのバットマン、本当にかっこ良かった!!!!!! 
     「礼など、必要ない」と言われようとも、オイラは声を大にして言いたい
     檀臣幸さん、素晴らしい吹き替えの数々をありがとう!

 

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檀臣幸さん(バットマン)はもちろんのこと、藤原啓治さん(ジョーカー)、小川真司さん(執事アルフレッド)、納谷六朗さん(ゴードン本部長)、木下浩之さん(ハーヴィー・デント/トゥーフェイス)、本田貴子さん(レイチェル)、池田勝さん(ルーシャス)らの素晴らしい吹き替え演技を堪能出来る「ダークナイト」。作品自体もさることながら、日本語吹き替えの完成度も抜群に素晴らしい一作なので是非!。
ジョーカーの言葉を借りるならば....
「檀臣幸さんの声があって、B・ウェインの声は完璧なものになるんだ!」
 

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「バットマン・ビギンズ」に於いてクリスチャン・ベールを好演した檀臣幸さんが、
その流れで演じた同じくクリスチャン・ベール主演作品。子どもたちの前で誠実な父親であろうとする姿を、檀臣幸さんが熱演。同じ劇団青年座所属の山路和弘さん(ラッセル・クロウ)とのがっぷり四つのお芝居対決が、とても見応えのある西部劇の秀作
  

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一方、お喋りキャラを演じるのも得意だった檀臣幸さん
檀臣幸さんが演じるのは、ブルース・ウィリス演じる刑事に護送される男エディ。
モス・デフが陽気に演じるこのキャラクターを、檀臣幸さんが好演。
「人間は変われるんだよ、刑事さん!」
 

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「16ブロック」のモス・デフと同じようなお喋りキャラがこちら
檀臣幸さんが演じるのは、主人公マックイーンのマネージャー・ハーブ
残念ながらハーブは声のみの出演で、その姿は見えませんが、
檀臣幸さんの魅力的なお芝居のおかげでその姿が目に浮かんできそうです
  

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こちらも、檀臣幸さんの楽しいお芝居が見られる一作
檀臣幸さんが演じるのは、ムース(ヘラジカ)兄弟のラット(弟) 
玄田哲章さん演じるムースのトゥーク(兄)との、漫才のような掛け合いが本当に楽しい
「ブラザー・ベア」はディズニー・アニメの中では比較的地味な作品ですが、
実は隠れた名作で、日本語吹き替え版が最高に素晴らしいので、未見の方は是非!
  


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映画「マッドマックス」を愛する人々 [吹き替えについて]

8月に「マッドマックス」3部作をまとめたブルーレイが、遂に発売!(^皿^)

マッドマックス トリロジー スチールブック仕様ブルーレイ(3枚組)(初回限定生産) [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2013/08/06
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何と言っても、今回の目玉は日本語吹き替え版が初収録されていること!。
これまでテレビ放映時でしか聞く事の出来なかった安原義人さんのマックスをいつでも見られるのかと思うと、嬉しくて涙が出てきます。
一方、続編である「2」は山寺宏一さんバージョンが収録。
オイラはテレビ放映時の柴田恭兵バージョンしか知らないので、山ちゃんのメルギブがどんな風になっているのか?、ちょっと興味津々です。
出来れば、柴田恭平&ジョニー大倉バージョンも同時収録して欲しかったなあ。
3の「サンダードーム」は . . . . どうでもいいや(笑)。
 
 
ところで本商品、Amazonでのレビューは意外と辛口採点。
その理由を知りたくてレビューを読んでいたら、そこには熱きファンの声の数々が!。
さすが「マッドマックス」!、熱狂的なファンがあちこちに存在するんですね。
オイラも長年「マッドマックス」ファンではありますが、
オイラは初見がテレビだったので、劇場公開時に串田アキラさんの歌が流れてたなんて、
今回初めて知りましたヨ(^皿^)。
 
とは言え、作品のファンであると同時に、安原義人さんファンであるオイラとしては、
吹き替え版が収録されているだけでも、「買い!」な物件ですね(^皿^)/。
 
 
     富山敬さんのグースが、これまた猛烈にかっこいい!
      グース.jpg 
      グースに憧れてバイク乗りになった方も多いのではないでしょうか?
 
その他にも、石丸“ジャッキー”博也さんのジョニー〜「俺は病気なんだよぉ〜」、坂口芳貞さんの渋いトゥーカッター〜「夜空を見るたび、奴のことを思い出せ」、村山明さんのクールなババ〜「あんなヤツのために引き返せるかよ」など、やっぱり「マッドマックス」は日本語吹き替え版じゃないとネ!。
 

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映画「アベンジャーズ」の日本語吹き替え版について(中編) [吹き替えについて]

 
映画ファンの間で様々な物議を醸し出した「アベンジャーズ」の日本語吹き替え版。 
〈前編〉に引き続き、今回の〈中編〉では、いよいよその核心に迫ります。
 
映画「アベンジャーズ」では劇場公開に合わせて、新たなボイスキャストが起用されました。竹中直人さん(ニック・フューリー)、米倉涼子さん(ナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドー)、宮迫博之さん(クリント・バートン/ホークアイ)の御三方です。
皆さん、芸能界の第一線でご活躍されている方々ばかりですね!(^皿^)/。
 
  ナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドー ....米倉涼子(過去作は佐古真弓)
  クリント・バートン/ホークアイ      ....宮迫博之(過去作は阪口周平)
  ニック・フューリー/シールド長官     ....竹中直人(過去作は手塚秀彰)
 
 
『なんだか“ブダペスト”を思い出すわね』
ブラック・ウィドーことナターシャ・ロマノフを演じるは、米倉涼子さん。
テレビドラマ等でもタフで強く美しい女性を演じることが多い米倉涼子さん。そうした経緯もあって今回キャスティングされたのだと推察されます。実は今回の吹き替えキャストで一番懸念していたのが米倉涼子さんの演技でした。ですが、意外にも(失礼!)なかなかの健闘ぶりでした。思っていたより米倉涼子カラーが出ていなくて、スカーレット・ヨハンソンの声として違和感なく見られました。ただ、吹き替え演技としてはやや平坦で未熟な部分も多く、「アイアンマン2」で佐古真弓さんが演じられたそれには遠く及ばない出来でした。
 
それはロキとの対峙場面で顕著に表れます。ロキに過去の秘密を見破られ、ショックを受けたナターシャは思わず涙ぐみながら「あなたは怪物よ」とつぶやきます。しかし、これはロキをあざむくためのナターシャの演技で、ロキの真意を見抜いたナターシャは一転「あなたの目的はハルクなのね」とクールな姿を見せつけます。この場面は映画冒頭の登場時と同じく、女スパイとして暗躍してきたブラック・ウィドーのしたたかさを垣間見られる重要な場面であり、かつ見せ場でもあります。「あなたは怪物よ」と「目的はハルクなのね」の台詞を明確に言い分けることでブラック・ウィドーのしたたかさを表現出来る場面でしたが、米倉涼子さんはその点をクリア出来ていなくて非常に残念でした。
 
 
『君と俺じゃ、違う思い出だがな』
ホークアイことクリント・バートンを演じるは、宮迫博之さん。
芸人である宮迫博之さんがジェレミー・レナーの声を!?....これはかなり驚きを覚えた異色キャスティングでした。芸人さんが二の線を演じると、どうしてもコントで二枚目を演じているようにも聞こえてしまい、その点が痛し痒しの部分でもあります。そういった意味でいうと、宮迫博之さんの吹き替えはそうした芸人カラーはさほど出ておらず、なかなかの健闘ぶりでした。ただ吹き替え演技というシビアな視点に於いては、やはり米倉涼子さんと同様お芝居が平坦でメリハリに欠けるものでした。劇中を見ればおわかりのように、ホークアイは感情の起伏が少ないクールガイです。実はこうしたキャラクターの吹き替えが一番難しかったりするものです。なぜなら少ない抑揚の台詞に、様々な感情を込めて喋らなければならないからです。加えて、今回ホークアイは前半でロキの魔法によって心が操られてしまい、その違いも表現しなければなりません。これには相当の演技力が要求されます。お芝居が本職ではない宮迫博之さんにはちょっと敷居が高かったように感じられました。
 
 
『いえ、償いはすることになるでしょう』
シールド長官ニック・フューリーを演じるは、竹中直人さん。
まさか同じスキンヘッドだということでキャスティングされた訳じゃないと思いますが、なぜ今回竹中直人さんが起用されたのか?、まったくもって謎のままです。実は竹中直人さんの吹き替えに期待出来ないことは、鑑賞前からある程度予想していました。
以前、「バットマン&ロビン〜Mr.フリーズの逆襲」(97)に於いてジョージ・クルーニーの吹き替えを担当された際の演技を見て、その実力を把握していたからです。結果、やはり竹中直人さんの吹き替え演技は、「バットマン&ロビン」の頃とそんなに変わらないものでした。
無論、竹中直人さんは役者さんなので、お芝居自体が決して下手という訳ではありません。
問題なのは、全編を通してお芝居に竹中直人カラーが色濃く出過ぎているという事です。だからサミュエル・L・ジャクソンの映像と声が終始リンクすることがありませんでした。それはいったい何故なのか?、この点に関しては、後日〈後編〉にて詳しく触れたいと思います。
 
今回の「アベンジャーズ」では、これまでゲスト的扱いだったシールド長官ニック・フューリーが満を持して登場します。劇中でそのキャラクター像がより深く描かれるのはもちろんですが、それとは別に今回のニック・フューリーにはある重要な役割があります。
それはこの作品のオープニングとエンディングを飾るという役回りです。
 
映画の冒頭、邪神ロキによって“四次元キューブ”を奪われ、シールド本部も壊滅的な状況に陥ります。「戦争状態に入った」と宣言するニック・フューリーに対して、フィル・コールソンは「我々はどうすれば?」と尋ねます。ニック・フューリーの顔がアップになり、その表情からは強い決意が伺えます。ここでアラン・シルヴェストリのテーマ音楽とともに、映画のタイトル「AVENGERS」がどーんとスクリーン上に映し出されます。この瞬間、我々アメコミ映画ファンの興奮は最高潮に達し、いよいよ「アベンジャーズ」の物語の幕開けだ!と、テンションがあがるのです。
しかし、この場面でそうしたテンションになるためには、前段のニック・フューリーの台詞〜「我々は、戦争状態に入った」を、如何に緊張感をもって台詞に出来るか?が重要になってきます。しかしながら、竹中直人さんによる台詞は割とのっぺりしていて、“戦争状態”という危機的状況の緊張感が伝わってきません。要するにニック・フューリーとしての“台詞が活きていない”のです。
 
またエンディングでは、ニック・フューリーとマリア・ヒルが総括をしています。
マリア・ヒルは「アベンジャーズがバラバラになってしまったけど、これでいいんでしょうか?」とニック・フューリーに尋ねます。するとニック・フューリーは「戻ってくるさ」と平然としています。「なぜ?」と更に食い下がるマリア・ヒルに対して彼はこう告げます〜「我々が必要とするからだ」と。これはもちろん劇中の登場人物としての台詞ではありますが、同時に映画ファンの声を代弁する台詞でもあります。つまり、“映画ファンが望めば、またアベンジャーズには再会出来ますよ”ということを、ニック・フューリーの言葉を借りて宣言しているのです。こうしたダブル・ミーニングの台詞もまた、竹中直人さんの台詞は説得力に欠け、非常に残念な部分でした。
 
 
今回とても重要な役回りを演じることになるニック・フューリーの声には、やはりある種のカリスマ性が欠かせません。しかし、竹中直人さんの吹き替え演技には、そうした力強さやカリスマ性が乏しく、また竹中直人さん自身のカラーも強く出過ぎたせいもあって、おせじにも魅力的なニック・フューリーになっていたとは言えませんでした。
因みに、過去作でニック・フューリーを演じられてきたのは手塚秀彰さんです。過去に「交渉人」(98)などでもサミュエル・L・ジャクソンの声を演じられてきたので、お芝居に関しての安定感はありますが、手塚さんの声質はよくも悪くもややバタ臭く、いわゆる“リーダー声”の雰囲気ではありません。今回のニック・フューリーに関しては「スター・ウォーズ/ファントム・メナス」(99)でメイス・ウィンドゥを演じられた玄田哲章さんや「ジャッキー・ブラウン」(97)でオデールを演じられた大塚明夫さんに演じてもらいたかったです。玄田哲章さんや大塚明夫さんのような、いわゆる“リーダー声”が似合う声優さんに演じてもらうことで、よりかっこいいニック・フューリーになったのにと、悔やまれてなりません。
  
 
今回の〈中編〉では、ゲスト声優として参加された、竹中直人さん、米倉涼子さん、宮迫博之さんの演技について触れてみました。お三方のお芝居に総じて言えることは、“キャラクターとのリンク率がとても低い”ということでした。素晴らしい吹き替えとは、例えば本田貴子さんのマリア・ヒルであったり、東條加那子さんのウェイトレスのように、海外の役者さんが本当に日本語を喋っているかのような錯覚に堕ちるものです。お三方の吹き替えには、そうした高いクオリティを感じられる魅力は残念ながらありませんでした。
例えば、オイラのように何十回と作品を見続けていれば、お三方の吹き替えにもそれなりに慣れてきますが、やはり初見の方には他の声優さんとの実力の違いが明確に感じられて、そのあたりがAmazonでの辛口レビューに繋がってしまったのだと思います。
  
 
次回〈後編〉では、更に深いところにまで突っ込んで、今回の吹き替えについて総括してみたいと思います。一応、年内掲載予定ですが、果たして....!?(^皿^;)。
  

 
     ブテナローック!!
     ニック・フューリーと水虫薬.jpg 
竹中直人色が強すぎて、ニック・フューリーの口から水虫薬の名前が飛び出るかと思いましたゼ(^皿^;)
  
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何回見ても、面白いッッ!!(^皿^)/
ジョス・ウェドン監督、アンタ最高だッッッ!!!  
 

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