『モンスターズ・ユニバーシティ』の日本語吹き替え版について [吹き替えについて]
モンスターズ ユニバーシティ 我が母校よ
こどもたちの夢 悪夢に変える
おお モンスターズ ユニバーシティ
我らの 誇り
〜モンスターズ・ユニバーシティ校歌より〜
『モンスターズ・ユニバーシティ』
日本語吹き替え版キャスト
吹き替え翻訳:杉田朋子 吹き替え演出:木村絵理子
声の出演:マイク・ワゾウスキ ....田中裕二(爆笑問題)
ジェームズ・P・サリバン ....石塚英彦(ホンジャマカ)
ランドール・ボグス ....青山穣
ドン・カールトン ....宝亀克寿
アート ....姫野恵二
テリ&テリー ....佐藤せつじ&花輪英司
スクイシー ....嶋田翔平
ジョニー・ワーシントン ....東地宏樹
ハードスクラブル学長 ....一柳みる
ナイト教授 ....石住昭彦
クレア・ウィーラー ....東條加那子
ブロック・ピアソン ....三宅健太
フランク・マッケイ ....小松史法
幼少期のマイク ....佐藤和太
カレン先生 ....柳原可奈子
シェリー・スクイブル ....堀越真己
チェット・アレキサンダー ....田中英樹
怖がらせ大会レフェリー ....多田野曜平
他
『明日からの講義が待ち遠しい』
主人公マイク・ワゾウスキを演じるは、ご存知爆笑問題の田中裕二さん。
前作「モンスターズ・インク」に引き続き、今回もマイクを好演されています。
正直「〜インク」公開当時はまだ、これほどまで田中裕二さんがマイクにハマるとは思っていませんでしたが、今では田中裕二さん無しではあり得ないほど、マイク=田中裕二さんのイメージがすっかり定着してしまいました。
プロの声優さんと比較してもひけをとらないその演技力も、本当に素晴らしいです!。
『お前は怖くない でも怖いもの知らずだ!』
マイクの田中裕二さんと同じく、前作に引き続きサリーを演じるは、こちらもお馴染みホンジャマカの石塚英彦さん。「〜インク」の頃とはまったくキャラクターの違うサリーを、石塚英彦さんがこれまた魅力たっぷりに演じています。正直「〜インク」のサリーは何の面白みもないキャラクターでしたが、今作「〜ユニバーシティ」のサリーは、未熟な頃の人間臭さが描かれており、それが逆にキャラクターとしての魅力に繋がっています。本作の主役はあくまでもマイクですが、未熟だったサリーがマイクと出会うことで成長していく姿もまた、見所となっています。
バラエティ番組などではすっかりおなじみの石塚英彦さんですが、元々はコント畑の芸人さんであり、そうした分野で培われた確かな演技力が本吹き替えに於いても存分に発揮されています。
『オレたち、絶対親友になれるよ♪』
こちらも前作に引き続きの登板となったランドールの青山穣さん。
スティーブ・ブシェミの実写版吹き替えを担当されることの多い青山穣さんが、これまた「〜インク」版とはガラリと変わったランドールを魅力たっぷりに演じられています。
前作「〜インク」ではガチガチの悪役でしたが、「〜ユニバーシティ」ではマイクと同じように夢を膨らませる青年として描かれていて、その姿がとても新鮮です。そのスネ夫ライクなキャラクターは、「〜インク」の頃とはまた違った魅力で溢れています。
とにかく本編での第一声の爽やかさといったらありません!(^皿^)。
『ここが君たちの新しい我が家だ』
社会人学生ドン・カールトンを演じるは、ベテラン宝亀克寿さん。
吹き替えにはいわゆる“おじさん声”というジャンルがあり、宝亀克寿さんは正にその中のベテランのお一人。今年めでたく劇場公開となったアニメ「ブルー 初めての空へ」では、主人公ブルーを優しく見守るラファエルの声を演じていらっしゃいますが、本作でも物腰の柔らかい大人な学生ドンを好演されています。
『刑務所は、もうイヤだッ!』
エキセントリックなキャラクターであるアートを演じるは、姫野恵二さん。
見た目セサミストリートがちょっと入っている哲学部所属のアート。怖がらせ大会初戦では、猛毒ウニを見て「触りたい!」と発言したり、モンスターズ・インク社を訪れた時も、ひとりだけ金網フェンスに感動するなど、独特の個性が爆発します。上記の台詞はモンスターズ・インク社に進入した際、警備員に見つかった時のひと言。思わず「刑務所にいたんかいッ!(^皿^;)」とツッコミをいれずにはいられませんでした(苦笑)。
そんなある種ミステリアスなアートを、姫野恵二さんがユニークに好演。
『捕まんなきゃいいんだから、やり方は自由だろ?』
双子のテリ&テリーを演じるは、佐藤せつじさん&花輪英司さん。
アニメに出てくる双子キャラって凄く好きなんです♪(^皿^)。「ヒックとドラゴン」の喧嘩ばかりしているタフ&ラフ、「シンドバッド 7つの海の伝説」の賭け事ばかりしている双子、「塔の上のラプンツェル」の悪役双子など、海外アニメの双子キャラクターは面白いものが多いです。本作のテリ&テリーも出番はそれほど多くはありませんが、すごく印象に残るキャラクターで、そんな二人を佐藤せつじさんと花輪英司さんがそれぞれ好演されています。
『ママー、今日夜更かししてもいい?』
大学生なのに、ものすごく幼いスクイシーを演じるは、嶋田翔平さん。
一見すると何も特長のないスクイシーだけど、実は音もなく忍び寄る特技の持ち主。
そんなママっ子で甘えん坊なスクイシーを、嶋田翔平さんが優しく好演。
『お前らは本物の怖がらせ屋にはなれない』
MUのエリート学生ジョニー・ワーシントンを演じるは、東地宏樹さん。
いわゆるイケメン声でお馴染みの東地宏樹さんが、本作ではエリート意識の強いジョニー・ワーシントンを嫌みたっぷりに好演♪。
『ワゾウスキさん、これからも皆をビックリさせて』
MUの怖がらせ学部学長ハードスクラブルを演じるは、一柳みるさん。
ドン・カールトンの宝亀克寿さんがおじさん声の代表格なら、ハードスクラブル学長の一柳みるさんは正におばさん声の代表格。その中でも一柳みるさんは上品なキャラクターを得意とされています。上品な話し方にも、近寄り難い雰囲気を醸し出すハードスクラブル学長を、一柳みるさんが好演。
『何か激励の言葉を頂けませんか?、新入生に』
怖がらせ学部の教授、デレク・ナイトを演じるは、石住昭彦さん。
ドン・カールトンの宝亀克寿さんと同じく、いわゆるおじさん声ジャンルのおひとりです。
いかつい恐竜のような容姿のナイト教授に、石住昭彦さんの太い声がピタリ!とハマります。
『そろそろエントリーを閉め切るわよ、彼を入れるの?』
怖がらせ大会実行委員会の女性クレア・ウィーラーを演じるは、東條加那子さん。
オイラの大好きな女性声優さんのおひとりです♪(^皿^)/。
見た目がハリセンボンの箕輪はるかさんにそっくりなクレア(笑)♪。
そんな低血圧風のもっさりした喋り方が特徴的なクレアを、東條加那子さんが好演。
『怖がらせ大会ー!ウォォーーッ!!』
クレアと同じく怖がらせ大会実行委員会のメンバーであるブロック・ピアソンを演じるは、三宅健太さん。我らがマイティ・ソー(クリス・ヘムズワース)の声でお馴染みですね!。
クレアとは違い、常に興奮気味でハイテンションなマッチョマン=ブロックを、三宅健太さんが同じくハイテンションで好演。
『本当に気づかなかったよ ....なかなかやるじゃないか!』
マイク憧れの怖がらせ屋フランク・マッケイを演じるは、小松史法さん。
ほんのちょっとしか出番がないにも関わらず、爽やかな印象を残していくフランク・マッケイを、小松史法さんが、これまた爽やかに好演。
『カレン、急がないと遅れちゃうよー』
小学1年生のマイク・ワゾウスキを演じるは、佐藤和太くん。
とにかく可愛さ満点のマイク・ワゾウスキ少年を、佐藤和太くんがこれまた可愛く熱演。
『あはは.... “カレン”って呼ばないで!』
小学1年生マイク少年の担任カレン先生を演じるは、人気タレントの柳原可奈子さん。
決してぽっちゃりしたビジュアルで選ばれた訳ではないとは思いますが(^皿^)、ちょい役ながら持ち前の芸達者ぶりを吹き替えでもしっかりと披露されています。裏話ですが、柳原可奈子さんは収録の際に演出家から声がセクシーすぎると指摘されたんだそうです(笑)。
『何してるの?、明日は学校でしょ?』
スクイシーの母親シェリー・スクイブルを演じるは、堀越真己さん。
常にマイペースな姿を見せて、笑いを誘うスクイシーの母親シェリー。
怖がらせ大会初戦でスクイシーを撮るために、「写るんです」風インスタントカメラを使った後「ジー、ジー」とダイヤルをまわす場面が、個人的にはツボでした(^皿^)。
そんなほのぼのキャラ=シェリーを堀越真己さんがほのぼのと好演。
『ジョニー、俺のヒーロー!!』
ジョニーの腰巾着チェットを演じるは、田中英樹さん。
カニのような姿でカチャカチャと音をたて、いつもジョニーの傍らに陣取る姿が印象的。
早口でまくしたてるイエスマン=チェットを田中英樹さんが、ユニークに好演。
『人間の子どもは毒を持ってて、危険なんだ』
モンスターズ・インク社の広報係を演じるは、多田野曜平さん。
子どもたちに接する優しい態度が、好感度大です♪(^皿^)
他にも、怖がらせ大会のレフェリーも兼任されています。
映画『モンスターズ・ユニバーシティ』の日本語吹き替え版。
お馴染み、爆笑問題の田中裕二さん(マイク)やホンジャマカの石塚英彦さん(サリー)をはじめ、脇を固める声優さんたちも実力派勢揃いで、実に楽しい吹き替え版となっています♪。杉田朋子さんによる翻訳、木村絵理子さんによる演出もまずまず。
吹き替え版としてのクオリティは、ほぼ100点満点と言ってもいいでしょう。
しかし、しかし....!、敢えてひと言だけ。
マイクを演じた田中裕二さんやサリーを演じた石塚英彦さんの声のトーンが、あと気持ちだけもう少し高かったら、若い頃のマイク&サリーを完璧に表現出来ていたのにと悔やまれます。爆笑問題やホンジャマカの若かりし頃の映像を見れば、おそらく現在のお二人よりもはるかに声のトーンが高いはずです。そうした年齢による声のトーンの高低差の表現を、本作でも是非表現して欲しかったです。
(もっともこれには声優としての高度な技術力が必要であり、本来声優が本職ではないお二人にそこまで求めてしまうのは、ちょっと酷かもしれません)
何はともあれ、『モンスターズ・ユニバーシティ』の日本語吹き替え版は、総じて非常に素晴らしい出来で、見ていて本当に楽しい作品となっています。作品自体もハッキリ言って「モンスターズ・インク」よりも遥かに価値あるものとなった本作。
さあ、皆さんも是非『モンスターズ・ユニバーシティ』を、日本語吹き替え版で楽しんで下さい!
いつ見るの?....今でしょ!!(^皿^)/
「夢の叶え方は、決してひとつだけじゃないッ!」
モンスターズ・ユニバーシティ MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
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アマゾンで評価が低いのは、作品の内容についてではなく、その販売形態について。
作品の内容自体は、もちろん星5つ!!!!!
【2016年3月15日追記:謝辞】
先週末、フジテレビに於いて、『モンスターズ・インク』『モンスターズ・ユニバーシティ』が続けて地上波放送されました。その影響なのか、本記事のアクセス数が飛躍的にアップして、大変驚くと同時に嬉しく思っています。本作の素晴らしい日本語吹き替え版鑑賞を機に、吹き替えファンが増えてくれたなら、こんなに嬉しいことはありません。
訪問して頂いた多くの皆様、本当にありがとうございました!
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