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馬が頑張る映画!〜「トゥルー・グリット」を鑑賞する [映画鑑賞]

コーエン兄弟の最新作「TRUE GRIT」を見てきました。
ここだけの話、コーエン兄弟の作品ってこれまでそんなに好みではありませんでした。
だから、彼らの手がけた作品もほんの数本しか見たことがありません。が、07年の「ノー・カントリー」には完全にノックアウトさせられました。「コーエン兄弟って、こんなに面白い映画を撮る監督だったっけ?」と、オイラの中で彼らへの評価が変わったのです。
そんな中やってきた、最新作「TRUE GRIT」。
69年にジョン・ウェイン主演で製作された「勇気ある追跡」のリメイクとのことですが、なんといってもオイラの好きな西部劇だし、「ノーカントリー」と同じ追跡劇だし、オイラの好きなジェフ・ブリッジスが主役だし、....と、好ポイントがいくつもあって、それなりに期待値が高かった今作。「ノーカントリー」以来のコーエン兄弟作品ですが、果たして期待に応える内容となっていますかどうか、楽しみです。
 
『トゥルー・グリット』(原題:TRUE GRIT)
監督:ジョエル&イーサン・コーエン
原作:チャールズ・ポーティス
音楽:カーター・バーウェル
出演:ジェフ・ブリッジス、マット・デイモン、ジョシュ・ブローリン、バリー・ペッパー、ヘイリー・スタインフェルド、他
【あらすじ】
時は1878年、アメリカ・アーカンソー州フォートスミス。
何者かに愛する父親を殺されてしまった14歳の少女マティ(ヘイリー・スタインフェルド)は、父親の遺体をひきとるためにフォートスミスの町へとやってきた。だが遺体をひきとる以外に、彼女の胸には秘めたるひとつの目的があった。それは父親を殺した犯人チェイニー(ジョシュ・ブローリン)を捕まえて正義の裁きを受けさせること。腕利きの保安官だと噂のルースター・コクバーン(ジェフ・ブリッジス)の元を訪れた彼女は、チェイニー追跡を依頼する。当初は乗り気ではなかったコクバーンだったが、彼女の熱意に負け、渋々依頼を引き受けることにした。そこに別の目的でチェイニーを追うテキサスレンジャーのラビーフ(マット・デイモン)が加わった。
こうして、3人による追跡の旅が始まった....。
   
 
広大な西部の渇いた荒野のように、淡々と進む物語。
それでいて、ドキッとするような緊張感が要所要所に盛り込まれ、ドラマを飽きさせない演出。
「そうそう、コーエン兄弟の持ち味ってコレだよなあ」
そんなことを到るところで感じながらの鑑賞となりました。
物語としては、とりたててもの凄い感動が待ち受けている訳でもないし、劇的にドラマが盛り上がる内容という訳でもありません。だからといってつまらないかと言えばさにあらず。俯瞰から冷静な眼差しで淡々と語られる物語....コーエン兄弟独特の持ち味は充分に発揮されています。
それだけに、一度見ただけでは内容をどうこう言うことが非常に難しい作品でもあります。
正直オイラの中で、未だ咀嚼出来ていない部分が多い。
今一度、腰を据えてじっくりと見直してみたい....そんな作品です。
   
敢えて、ひとつだけ言うとするならば、
「復讐という手段を選択した者は、それなりの代償を支払うことになるのだ」ということ。
例え、それ(復讐)が正義のために行われたのだとしても、施行した者にはそれ相応の報いが生じる....そんなことを言いたかったのかなあ、そんな感想を持ちました。
見事復讐を果たし、正義を遂行したマティ。しかし、彼女はそれとひきかえに大事なものを失ってしまいます。にも関わらず、その後大人の女性へと成長したマティの姿が凛としていたのが、なんだかとても印象的でした。
 
ジェフ・ブリッジスをはじめ、出演俳優陣は皆誰もが素晴らしかった。
主演の少女マティを演じたヘイリー・スタインフェルドはとても頑張ってたし、レンジャーを演じたマット・デイモンも堅物のキャラクターを好演していました。
でも、意外にも一番の収穫だったのは、悪党ネッドを演じたバリー・ペッパー。
ヒゲ面で、ガタガタの歯に傷だらけの唇と、メイクのおかげでひと目では彼だとわからない風体で、悪党としての存在感が抜群でした。
 
カーター・バーウェルの音楽も素敵だったし、
メアリー・ゾフレスの衣装も素晴らしかった。
また、本編とは直接関係はないけれど、
パンフレットの内容がとても充実していて、読み応えのある記事が満載でした。
 
 
映画「トゥルー・グリット」は、「ノー・カントリー」に比べるとかなりたいくつな展開を見せますが、決してつまらない物語ではありません。例えるならば、噛めば噛むほど味が出るスルメのような作品といったところでしょうか?。残念ながら、オイラの文才ではこの映画の面白さをうまくお伝えすることが出来ません。万人には決してお薦めは出来ませんし、娯楽的要素を期待して見るとものの見事にスカされるでしょう。ですが、西部劇というある種の異世界を体験出来るという点においては、とても見応えのある優れた作品になっています。コーエン兄弟的淡々物語がお好きな方には、きっと満足して頂けるはずです。
とりあえず、オイラはDVDでもう一度改めて観直してみたいと思います。
もちろん、その時は吹き替え版で♪(^皿^)。
 
 
「トゥルー・グリット」は、馬が頑張る!映画です(^皿^)
     ラビーフ.jpg 
 
と言う訳で、作品に関するレビューは、おそらくdorothyさんのブログが参考になると思います。作品にご興味のある方は、是非「映画甘口案内」を参考にしてみて下さい。
では、dorothyさん、あとはよろしく♪(....って、結局は丸投げかいッ!)
 
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コメント 2

dorothy

ちょっ!丸投げしないでくださいよ〜!そっかあ、何観たかバレてるんですよね...感想相変わらずサボり気味なんでプレッシャーだわ。
バリー・ペッパー良かったですね。いかにも西部劇に出て来そうなキタナイ感じでw
パンフレット買わなかったんですけど当たりパンフだったんですね。まだ売ってたら買おうかな。
by dorothy (2011-04-09 04:06) 

堀越ヨッシー

dorothyさん、こんにちは。
ぽいっと丸投げしちゃいましたよ、デヘヘ(^皿^)>
まー、単にオイラが早くdorothyさんの感想を拝聴したいなあーと思ってるだけでして、ひとつよろしく。
ついでに、「父さんキツネ」も早めによろしく♪。
by 堀越ヨッシー (2011-04-09 21:06) 

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