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大切な人と手をつなぎたくなる!...「WALL・E」 [映画鑑賞]

2009年最初の映画は、「WALL・E」、ご存知ピクサー印のCGアニメーションです。オイラが見たのはもちろん吹き替え版(^皿^)。見たのは平日でしたが、冬休み中ということもあって劇場内は家族連れでいっぱいでした。
 
【あらすじ】
人類が地球を去って700年余。ゴミだらけの地球で、ただ一台となった今でもせっせとゴミ回収に勤しむロボット、WALL・E(ウォーリー)。長年の生活で僅かな自我に目覚めた彼は、日課のゴミ回収の傍ら、ゴミの中から“宝物”を見つけ収集することがひとつの楽しみとなっていた。その日の夜も宝物のひとつであるミュージカル映画を鑑賞しながら、ウォーリーはささやかな望みを抱いていた。それは“誰かと手をつなぐ”こと...いつの日かやってくるかもしれないそんな日を夢見ながらウォーリーの一日は終わるのだった。
ある日、一台の宇宙船がやってくる。中から現れたのは一台の美しいロボット。“イヴ”と名乗るそのロボットは汚染された地球で何かを探査しているようだ。ついに手をつなぐチャンスがやってきた!と喜ぶウォーリーはあの手この手でイヴの気をひこうと奔走する。自宅に招待し、宝物を披露するウォーリー。そんな宝物のひとつを目にしたイヴは“それ”を回収すると動かなくなってしまった。そしてそれに呼応するかのように宇宙船が再び飛来、イヴを回収してしまった。飛び立とうとする宇宙船に必死でしがみついたウォーリー。宇宙に向かってウォーリーの大冒険が始まった!。
 
ピクサーのアニメは基本的に大好きなんですけど、アンドリュー・スタントン監督の演出ってあざとい印象が強くて、正直個人的にはあまり好きじゃないんです。
例えば前作の「ファインディング・ニモ」。主人公(?)のニモは父子家庭でハンディキャップの持ち主だけど、それでも明るく健気に生きている...そんな子が行方不明となってしまい、息子を溺愛する父親が捜索の旅に出る物語。...設定からしてなんだか“さあ感動して下さい!”的なオーラが出ていて、素直じゃないヒネクレ者のオイラとしては警戒しちゃいます...その手には乗らないよ、と。結果、映画そのものはそれなりに楽しめましたけど、DVDをコレクターズ・アイテムに!とまではいきませんでした。
 
そんな経験もあって今回の作品「WALL・E」も見るまではちょっと警戒してました。案の定、アンドリュー・スタントン監督お得意の“健気作戦”が今回も冒頭から全開でした。...と言うか、今回のテーマはむしろそれか?と思うぐらい、全編にわたって主人公ウォーリーの“健気さ”がこれでもか!と描かれております。せっせとゴミ回収に精を出す姿を淡々と描く冒頭シーン、ただひたすら手をつなぎたいという望みを叶えるためにイヴを気を引こうとする姿、連れ去られたイヴを追って宇宙へと飛び出すシーンなど、とにかく物語はウォーリーの健気さで溢れ返っています。
でも、ニモを見た時ほど作品からの違和感は不思議と感じませんでした。それはひとえに主人公が“ロボット”だったからかもしれません。
 
何故、これほどまでにロボットから哀愁を感じてしまうのでしょう?...我ながら不思議です。現在雑誌で連載中の漫画「PLUTO」(浦沢直樹)を読んでる時に感じる感覚に通じるものがあります。
ウォーリーは自我に目覚めていますが、基本的にはプログラミングされた行動をとるのが原則。シンプルな感情をまっとうすることが本能のロボットだからこそ、その健気な行動に嫌みさを感じなかったのかもしれません。
冒頭のシーンでひとり淡々とゴミ回収をする姿の切なさ、ラストで故障した身体を直されたウォーリーが、回復と同時に本来の目的であるゴミ回収を始めようとする姿の哀しさ、その描写にはオイラもホロリときてしまいました。まあ、ピクサーもディズニー傘下に入ってしまったので、ああいうエンディングになったのはある意味必然かもしれませんが、オイラ的にはあのままウォーリーの記憶が戻らなくても、それはそれで味わい深い物語になったかな?と思いました。
 
それにしても、未来の人類社会の描かれ方は不気味でした。もちろんファミリー映画なので直接的に不気味な描かれ方はしてませんが、オイラにはとっても気味が悪く見えました。
話はちょっと脇道にそれますが、以前、某携帯電話会社がワンセグの素晴らしさを伝えるため、こんなCMを流していました...〜某人気若手俳優が通りを歩きながら携帯の画面に映し出される映像をワーワー楽しんでいます。周りには通行人もいるというのに、その人たちにはまったくの無関心、自分の世界に浸っています〜初めてこのCMを見た時のオイラの第一印象は「なんじゃこりゃ!?」でした。この会社はこういう世界が本当に素晴らしい世界だと思ってこのCMを放送しているのか?...正直その価値観を疑ってしまいました。今回、「WALL・E」で描かれる未来人を見ながら、このCMを見た時の嫌悪感を思い出してしまいました(悲しいかな、オイラはこの携帯会社の携帯を使用している...涙)。
唯一救いだったのは、堕落した生活をおくっていたとはいえ、故郷の地球へと帰ろうとする艦長の前向きな姿勢。一筋の光明が見えた気がしました。科学が発展して便利な世の中になったとしても、自分の身近な人に対して無関心な世界...そんな社会には絶対住みたくないなって強く思ったオイラです。
 
 
ちょっと話が固くなってしまったので、吹き替えの話を(^皿^;)
今回吹き替えに草刈正雄さんが参加されるってことを聞いて意外に思ったのはオイラだけじゃなかったと思います。しかし、これがなかなかのハマり役で素晴らしかったですね。かつてピクサーは「Mr.インクレディブル」に於いて、三浦友和、黒木瞳、宮迫博之(雨上がり決死隊)起用という大胆なキャスティングをして見事に成功したように、今回の草刈正雄さん起用も成功例と言っていいのではないでしょうか?。
吹き替えファンとして嬉しかったのは、江原正士さんや小川真司さん、小山茉美さんが参加されてた事。江原さんや小山さんはコンピューターの声でしたが、こういう何気ない役に実力派の声優さんが参加して脇を固めて下さるのは、本当に嬉しい。DVDが出たら、その辺を改めてチェックしながら見てみたいですね。
 
 
映画「WALL・E」を見たあとは、無性に誰かと手をつなぎたくなりますヨ。
皆さんには、手をつなぎたくなるような大事な人は、いますか?(^皿^)。
 
    ウォーリーさん、握手して下さい♪(^皿^) 
    ウォーリーとオイラ.jpg
 

 
それにしてもウォーリーのデザインが本当に素晴らしい。「目は口ほどに物を言う」とよく言いますが、目だけ(正確には首の傾斜とかもありますが)で感情を表現するという試みに見事成功しています。このあたりは「ウォレス&グルミット」の“物言わぬ犬”グルミットの魅力に通じるものがありますね(グルミットの場合、目というより“眉”の表現が絶妙なのですが)。
ウォーリーは、亀が手足を引っ込めて甲羅状態になるように、真四角のサイコロ状態になれる訳ですが、この変形システムが非常に良く出来てます。いわゆる肩の部分が前後左右に稼働するシステムや、キャタピラーまわりのサスペンションなんかロボット好きにはたまらないですね。ラジコンなど関連グッズ等もいっぱい発売されていますが、ここはひとつ是非、田宮模型から精巧なプラモデルを出して欲しいところです!
(^皿^)>お願いします、田宮の社長さん!。
 
     
残念ながらラジコンを買うほど金もないので、今回はこのフィギュアで我慢ッス(^皿^;) 
    RIMG0291.JPG
全高約12cm、前部のカバーは開くし、キャタピラーも動くなかなかの優れもの!
タグ:WALL・E
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うつぼ

また、フィギュア買っちゃったんだ、ヨッシーさん。(^_^.)
この映画、予告編でちょろっと見たものの余り興味なかったんですが
見たいかな、という気分になりました。
とはいえ、今の私の興味はすっかり007の先行上映。(笑)
今日観てきちゃいました。なかなか渋かったっす。(^^)
by うつぼ (2009-01-18 18:47) 

堀越ヨッシー

うつぼさん、こんにちは。
「007〜慰めの報酬」はがっつり前作からの続きらしいですね。アクション満載らしいのでオイラも楽しみではありますが、ぶちゃけ前作がどういう話だったのか?すっかり忘れちゃったオイラです(^皿^;)。007シリーズお馴染みのオープニングタイトルもどんなものなのか気になりますし、何よりボンドガールが気になります♡。
by 堀越ヨッシー (2009-01-21 08:39) 

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