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バットマンOVA「ゴッサムナイト」を見たッ! [映画鑑賞]

これから8月9日(土)の「ダークナイト」公開までは、“闇の騎士”強化期間!. . . という訳で、まずは手始めに先日発売となったバットマンのオリジナルアニメーション作品「バットマン ゴッサムナイト」を見てみました。海外のクリエイターと日本のアニメスタジオが手を組んで制作されたオリジナル・アニメーション。全6話からなる短編集です。
 
第一話『俺たちのスゴイ話』
スケボーに興じる少年たち。やがてそれぞれが目撃したバットマンについて語り始める。「バットマンの正体は動きまわる影だよ!」「何言ってるの、あれはコウモリの化け物よ!」「みんなわかってないな、バットマンは実はロボットなんだよ」. . . それぞれの話が食い違う中、唯一バットマンを目撃したことがない少年は悔しくて仕方がない。そんな少年たちの前に、本物のバットマンが現れた . . . !。
 
第二話『クロスファイア』
バットマンの捕まえた犯罪者をアーカム刑務所へと護送することになった2人の刑事。バットマンに不信感を抱くアレン刑事は使い走りをさせられているようで正直面白くない。だがラミレス刑事はバットマンは“信用出来る男”だと言って譲らない。護送を無事済ませたその帰り道、2人は対立するギャングの抗争に出くわしてしまう。銃弾が飛び交う絶体絶命の大ピンチ!. . . そんなアレン刑事の前に“闇の騎士”が現れた . . .!。
 
第三話『フィールドテスト』
ルーシャス・フォックスの発明した装置を装備したニューバットスーツは、防弾性能に優れていた。そのスーツを着て犯罪現場へと向かったバットマン。だが、その性能の良さが思わぬ連鎖を引き起こしてしまう。
 
第四話『闇の中で』
教会の枢機卿が謎の怪人“キラークロック”によって誘拐された。枢機卿を救うべくキラークロックを追って地下下水道へと潜入したバットマン。そこで彼が見たものは、大勢の人間を操りカルト教団を組織している怪人スケアクロウの姿だった。
 
第五話『克服できない痛み』
犯罪者との戦いで負傷してしまったバットマン。痛みに耐えながら地下道をさまよう彼が、薄れゆく意識の中で思い出したものは、かつて若き日に訪れたインドでの出来事であった。“痛みを克服する術(すべ)”を学ぶべく訪れたインドの地。そこでブルース・ウェインはカサンドラという一人の女性と出会う。
 
第六話『デッドショット』
ロシアンマフィアの雇った殺し屋“デッドショット”がゴードン警部補の暗殺を企てているとの報を受け、バットマンは陰ながらゴードンを護衛していた。だがデッドショットの暗殺計画は着々と進行していた。果たしてバットマンはデッドショットからゴードンを守りきる事が出来るのだろうか!?。
 
 
【以下はオイラの独断と偏見による感想(^皿^)】
「俺たちのスゴイ話」は、全エピソード中もっともクオリティの高い作品。脚本もキャラクターデザインも美術も動きも実に素晴らしくて言う事なし!。それぞれが目撃したというバットマンの姿が三者三様で面白い。日本のアニメは絵が緻密なのがある種の売りではあるけれど、本来アニメというのはシンプルな画であることが一番!というお手本のような作品。
 
「クロスファイア」には及第点をつけたい。キャラクターデザインも動きもそれほど悪くはない。だけどタイトルにもなっている“炎”の描き方がいかにもステレオタイプでいただけない。一番の見せ場である“炎の中から現れるバットマン”の図を見ていて、“火”の表現に対する作家のこだわりが感じられなかった。アニメにおいて重要なのは何も人の動きばかりではない。宮崎駿監督が新作「崖の上のポニョ」で水の表現にこだわりを見せたように、この作家にも独自の“炎”の表現というものを見せて欲しかった。
 
「フィールドテスト」は全作品中オイラが最も苦手な作品。その理由はキャラクターデザイン。OVAでよく見かけるタイプのキャラクターデザインは正直言って苦手だ。そもそも美少年な顔立ちのブルース・ウェインなんて見たくない。もっともこれは個人的嗜好の問題だから、当然こういう画が好きな人もいるだろう。そういう人には問題なく楽しめる作品。アニメーション自体は悪くはなかった。だけど、バットマンの目を描くのはNG(理由はあとで説明)。
 
「闇の中で」はスケアクロウとキラークロックのキャラクターデザインが秀逸。特にバットマンとキラークロックのバトルシーンは迫力があって素晴らしかった。
 
「克服できない痛み」は、地味だけど味わい深い内容のドラマに仕上がっている。エンディング、たくさんの銃器を目の当たりにして愕然とするバットマンの表情がなんとも言えない。こちらの作品も作画のクオリティが高くて素晴らしい。
 
「デッドショット」は全作品中一番劇画度の高い作品。そういった意味では一番アメコミの雰囲気を出すのに成功している。走行する列車の上でのデッドショットとのバトルは迫力があって見応え充分!。
 
 
という訳で、オイラが作品の満足度を勝手にランキングすると. . .
1、「俺たちのスゴイ話」(STUDIO4℃)
2、「克服できない痛み」(STUJIO4℃)
3、「デッドショット」(マッドハウス)
4、「闇の中で」(マッドハウス)
5、「クロスファイア」(プロダクションI.G)
6、「フィールドテスト」(プロダクションI.G)
 
. . . となりました(^皿^)。
「俺たちのスゴイ話」は満足度100パーセント。その完成度ははっきり言ってOVAレベルをはるかに越えている。描き込みが半端じゃない背景美術の素晴らしさ、生き生きとした動きが見ていて楽しいキャラクター、盛り上がる音楽など、短編とはいえその完成度はまさに劇場映画レベル。オイラが個人的に「鉄コン筋クリート」を大好きなこともあるけど(原作にはまったく愛着はないが、映画版は大好き!)、それを抜きにしてもこの作品は出来が素晴らしかった!。この作品を見るだけでもDVDを手に入れる価値あり!です。
 
  
さてさてオイラにとって嬉しかったのは、日本語吹き替えが充実していたことです。
バットマンの声を演じるは過去のアニメ作品でずっとバットマンを演じてきた玄田哲章さん。これぞバットマン!...玄田さんのバットマンは最高です。
その一方で若き日のブルース・ウェインの声を演じるは三木眞一郎さん。クールな声質がかっこいい声優さんであります。
そして、何よりも嬉しかったのは、ゴードン本部長(納谷六朗)、執事アルフレッド(小川真司)、ルーシャス・フォックス(池田勝)の声が映画「バットマン・ビギンズ」の吹き替えキャストと同じだったってこと。「なかなか憎いことやってくれるじゃないの!」と、これにはオイラも思わずニヤリとせずにはいられませんでした。
他にも朴ろ美さんや井上喜久子さん、中田譲治さんなど実に素晴らしいキャスト選抜。吹き替え大好きのオイラにとって実に満足いくキャスティングでした。
 
しかしちょっと残念な点も。本DVDには特典として90年代に放送されていたアニメシリーズが4本収録されているのだけれど、こちらには残念ながら日本語吹き替えが収録されていなかった。かつてカトゥーン・ネットワーク等で放送されていたから吹き替え版は存在するはずなんだけどなあ. . . 残念です。
 
 
何はともあれ、全体的にはすごく楽しめたOVA「バットマン ゴッサムナイト」でありました。バットマン熱も盛り上がり、映画「ダークナイト」にもますます期待がかかる今日この頃です。クリスチャン・ベールも無事来日するみたいですし、今夏は日本中でバットマン旋風が吹き荒れることを期待したいですね!。
バットマンは、やっぱり最高だ〜ッ!(^皿^)/

バットマン ゴッサムナイト スペシャル・エディション (2枚組)

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: DVD



   ダークナイトは、暗い夜っていう意味じゃなくて、闇の騎士ってゆー意味よ
   「. . . 夜は“暗い”に決まってる. . . クスッ」
   バットマンコミック.jpg
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f-cube

バットマンの映画評?を書こうと(書いてみようと)検索してました。

大変参考になるブログを発見して、思わずnice!を入れさせていただきました。

またお邪魔します・・・・・
by f-cube (2008-12-24 14:25) 

堀越ヨッシー

f-cubeさん、はじめまして。
ご訪問&コメント、ありがとうございます。
好き勝手な事を書いているブログなので、参考になるかどうかはわかりませんが、そう言って頂けると嬉しいです。
ありがとうございました(^皿^)。
by 堀越ヨッシー (2008-12-25 08:44) 

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