オズワルド・コブルポット（ロビン・ロード・テイラー）〜ドラマ『GOTHAM』より

闇の騎士バットマンが登場する以前のゴッサムシティを舞台に、正義感溢れる若きジェームズ・ゴードン刑事が犯罪に立ち向かう姿を描くクライム・サスペンスドラマ『GOTHAM（ゴッサム）』。
　
「バットマンの出ないバットマンワールドって面白いの？」
　
ティム・バートン監督作『バットマン』(89)に出会ったのをきっかけに、熱狂的なバットマンファンとなったオイラ。だからドラマ『GOTHAM』の話を耳にした時、ワクワクする期待の一方で「本当にドラマとして面白くなるのか？」という一抹の不安を感じていました。
が、実際に見たらこれがとても面白いドラマになっていたのです！。これならバットマンファンとして大満足の出来です。普通に犯罪ドラマとしても面白いし、何よりバットマンの世界観をうまくドラマに昇華させている点がグッド！。ジェームズ・ゴードンをはじめとする登場人物は誰もが魅力的だし、何よりバットマンファンとしては悪党（ヴィラン）をたくさん見られるのが嬉しい。
　
その中でも特筆すべき存在は、このドラマのもう一人の主人公と言っても過言ではないペンギンことオズワルド・コブルポットです。当初、演じるロビン・ロード・テイラーのビジュアルを見た時、「これのどこがペンギンなんだよッ！」と憤慨した訳ですが、実際にドラマを見たら正真正銘ペンギンそのものでした。「ロビン、俺が悪かった、申し訳ないッ！」と土下座して謝りたいです。
　
後にゴッサムシティの裏社会を牛耳ることになる犯罪紳士ペンギンですが、ドラマスタート時はとあるマフィアの使いっ走りとして登場します。そこから持ち前のバイタリティで暗黒街をのし上がっていく姿がとてもドラマチックに描かれています。そもそも原典のペンギンは、その醜い容姿を揶揄されてペンギンと呼ばれる訳ですが、今回のドラマではケガのため片足を引きずって歩く姿を「まるでペンギンみたいだ」とバカにされた事からペンギンと呼ばれるようになります。時には暴力的に、時には狡猾に、時には情けないほどひ弱に、と様々な表情を見せるペンギンをロビン・ロード・テイラーが実に魅力的に演じていてグッド！。横から見た時のワシ鼻のビジュアルも、正にペンギンそのもの！。単なる悪党ではない人間味溢れるペンギンの魅力が本ドラマの見所の一つであることは確かです。
　
ペンギンに限らず、本ドラマはオリジナル設定の脚色がとても秀逸です。
例えば、後にリドラーとなるエドワード・ニグマがゴッサム警察で鑑識員として働いていたり、幼いブルース・ウェイン少年に仕える執事アルフレッド・ペニーワースが思いのほか武闘派だったり、後のキャットウーマンことセリーナ・カイルが幼いブルース・ウェインと出会い、そして交流する姿が描かれたりと、バットマンオリジンの世界観は踏襲しながら、ドラマとして改変するところは大胆に変更されています。こうした攻めの姿勢の脚本が本当に素晴らしい。とかく漫画をそのままコピーする事しか出来ない日本のドラマは、この姿勢を学んで欲しいッ！。
　
バットマンに登場する悪党（ヴィラン）の中でも、ペンギンはある意味特殊な存在です。
何か特別な能力がある訳でもない、いたって普通の人間です。その彼がいかにして闇の騎士バットマンと対峙出来るまでの存在となり得るのか？、そして、ブルース・ウェイン青年がバットスーツで登場する日は来るのか？、これからの展開が大いに気になるドラマ『GOTHAM』であります♪（＾皿＾）
　
　
　
　　　　　「この街（ゴッサム）を支配するのは、俺だッ！」
　　　　　
　
　

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ワーナーが安価版DVDを発売してくれるのは凄く嬉しいんだけど、
ちょっと前から外装がものすごくチープになったのが本当に残念ッ！
　

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