SSブログ

まさかの期待はずれ!?〜「ハッピー・フィート2 踊るペンギンレスキュー隊」を鑑賞する [映画鑑賞]

オイラの大好きな作品「ハッピー・フィート」に、待望の続編が登場!。
1作目は歌と踊りが全編にちりばめられ楽しい映像が満載でありつつも、その物語は社会風刺がピリリと効いていて、そのバランスが絶妙な素晴らしいエンターティメント作品となっていました。
その続編である今回の「ハッピー・フィート2 踊るペンギンレスキュー隊」。
今回ばかりは期待値が高い状態での鑑賞となりましたが、果たしてその出来や如何に!?。
  
「ハッピー・フィート2 踊るペンギンレスキュー隊」
(原題:HAPPY FEET2)100分
  監督:ジョージ・ミラー
  音楽:ジョン・パウエル
声の出演:イライジャ・ウッド、ロビン・ウィリアムス、ハンク・アザリア、アレシア・ムーア、ヒューゴ・ウィービング、マット・デイモン、ブラッド・ピット、他
 
【あらすじ】
成長したマンブル(イライジャ・ウッド)はグロリア(アレシア・ムーア)と結婚、エリックという子宝にも恵まれて幸せな生活をおくっていた。だが、一人息子のエリックは歌も踊りも苦手で引っ込み思案な男の子。マンブルはそんなエリックを心配するのだったが、同時にどう接していいのか?親として子育てに悩んでもいた。
ある日、とある出来事をきっかけにエリックは友達のボーやアティカスらとともに家出。アデリーパンギンのラモン(ロビン・ウィリアムズ)と供に向かった先は、彼の故郷であるアデリーランド。そこでエリックはアデリーペンギンのリーダー・ラブレイス(ロビン・ウィリアムズ=2役)にとって変わり、一躍人気者となっていた自称“空飛ぶペンギン”ことスヴェン(ハンク・アザリア)と出会い、彼に憧れを抱くようになる。
一方、エリックの家出を知ったマンブルは息子を追ってアデリーランドへ。無事再会を果たしたマンブル親子は皇帝ランドへと戻ろうとするのだが、その皇帝ランドは巨大な氷河によって封鎖されてしまっていた。このままでは皇帝ランドの皆は外に出ることが出来ず、飢え死にしてしまう。中には愛する母親、そして大勢の仲間たちがいる。
マンブル親子は皆を助けるため、決死の行動に打って出た....
 
 
うーん、まさかの期待はずれ!(^皿^;)。
前作が素晴らしい作品だったのにもかかわらず、今作はまさかの凡作。
これにはかなりがっかりさせられました。もちろんいくつかの場面では光るものもありましたが、全体的に見れば、かなり残念な出来でした。その理由をいくつかピックアップしてみたいと思います。
 
【主人公はいったい誰なの?】
そもそもこの物語、誰が主人公なのか今イチはっきりしません。
前作の主人公マンブルが子育てに悩む親としての話なのか?、それともその子供であるエリックの成長物語なのか?、主軸がはっきりとしないのです。
「いえ、その両方の話なんですヨ」
と言われちゃいそうですが、それにしてはあまりにも話が弱すぎます。ここは明確に前作でも主人公であったマンブルを主人公にして、子育てに悩む親としての葛藤を明確に主軸するべきだったと強く感じました。なぜなら、息子エリックを主人公にして彼の成長物語にすると、プロットがまんま1作目と同じになってしまうからです。
結局、主人公がはっきりしないから、物語として何を描きたいのかもあやふやで、いろんなテーマを盛り込みながらも、主軸がはっきりしないおかげで、物語としてはすごーく薄っぺらな作品となってしまっていたことが、とても残念に思いました。
  
【オキアミのウィルとビルについて】
マンブル親子のことが描かれるのと並行して描かれるのが、オキアミ(エビ)の二匹、ウィルとビルのエピソードです。群れの中で生きることに疑問を感じたウィル(ブラッド・ピット)は、オンリーワンを目指して大海へと冒険の旅へと出発する。親友のビル(マット・デイモン)はウィルのことが心配で彼のあとをついていく....といった内容なのですが、まあこれが見事に本編とはまったく関係のない話で蛇足感ありありだった訳です。もちろん、物語が言わんとしてることはわかるのです。一見無関係とも思える世界に生きている生物同士でも、この地球上ではそれらは密接に関係してるんだということを、ペンギンとオキアミの関係性に置き換えて主張しているのだと思うのですが、いかにもそれはあと付け感たっぷりで、強引さが否めませんでした。
何よりオキアミのエピソードのせいによって本編の物語がそのつど中断されるのが痛かった。オキアミの2匹によって描かれる物語(主人公が外の世界へと飛び出して成長し、やがて帰還する〜1作目のマンブルが正にそれ!)は、言うなればオーソドックスなコンセプトであり、決して目新しいものではありません。ただ、そういう物語は決して嫌いじゃないし、オキアミ2匹のキャラクターはすごく良かったので、それを描きたいのであれば、彼らをきちんと主人公にした別の作品として撮るべきだったと強く感じました。
 
【「ハッピー・フィート」はミュージカル映画ですよね?】
「2」を見ながら一番残念だったのは、この作品が全然「ミュージカル映画」になっていなかったことです。1作目では歌と踊りが作品の柱となっていましたが、今作「2」ではそれがあまり重要に感じられませんでした。確かに今作「2」も全編に渡って、歌や音楽、踊りが満載です(オープニングなどの楽しい映像は、オイラの期待値を高める滑り出しでした)。しかしながら、1作目のような〜作品を見ながら心も身体も動き出したくなるような〜高揚感は、「2」からは感じ取ることが出来ませんでした。確かにエリックが歌うオペラは感動的だったし、クライマックスでの大勢での足踏みは迫力はありましたが、例えば映画館を出た時に思わず身体を動かしたくなるような、そんな衝動にかられる感動は、今作から感じ取ることはありませんでした。
 
 
ここ最近、「ランゴ」「アーサー・クリスマスの大冒険」「ハッピー・フィート2」と、
たて続けにCGアニメばかりを見続けてきた訳ですが、はっきり言って今作が一番つまらなかったです。逆に言えば、それだけ一番期待していた作品だったということですが、それだけにこの出来にはかなりがっかりとさせられました。
作品の中でエリックがオペラ調で「♪大人はなぜ嘘をつくの〜?、ボクにはわからない〜」と歌い上げる場面がありますが、むしろオイラの方が「♪同じスタッフ&キャストなのに、なんで続編がこんなにもつまらないの〜?、ボクにはわからない〜」と、泣きたくなった「ハッピー・フィート2 踊るペンギンレスキュー隊」でありました。
 
 
      「♪なんで、こんなにつまらないの〜?」
      エリックなオイラ.jpg 
 
   
次回は、お約束の日本語吹き替え版について語りまっす。
こちらも明暗がはっきりと別れる結果となりました....。
nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 1

コメント 2

テンプラ・ソバ・ニーロ

マンブルの両親はどうしちゃったんでしょう。長老は出てたんですけど。
アデリーアミーゴス然りキャラクターへの愛情があまり感じられないなぁと思いました。
by テンプラ・ソバ・ニーロ (2011-12-25 08:46) 

堀越ヨッシー

テンプラ・ソバ・ニーロさん、こんにちは。
プログラムのキャスト表には名前があったので、多分出てたとは思うんですけど、存在感ゼロでしたね(^皿^)。
作品が何を一番訴えたいのか?(親子愛?、世界はひとつ?)が今イチ不明瞭で、劇中で歌って踊るペンギンのように、能天気には作品にノレませんでした。
by 堀越ヨッシー (2011-12-28 23:11) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。