SSブログ

斬って、斬って、斬りまくるッ!〜「マチェーテ」を鑑賞する [映画鑑賞]

松本零士先生の代表作「宇宙戦艦ヤマト」の実写版である「SPACE BATTLESHIP ヤマト」が、遂に劇場公開となりましたね!(興奮気味に)。
主演の木村拓哉は過去最高とも言える“キムタク”っぷりで格好いい事この上ありません。
ヒロインの黒木メイサもキムタクに負けず劣らずのクールビューティーぶりを発揮。
名優・山崎努をもってしてもコスプレ化を脱却出来なかった沖田艦長や、何故かアル中の佐渡先生が美人女医に変更していたりとか、主題歌にスティーヴン・タイラーを起用したのは、要するに「アルマゲドン」っぽくしたかったのね♪とか、売りのCG映像がアニメ的でそれじゃ実写で撮ってる意味がほとんどないじゃんとか、結局デスラーは出ないのかよッ!?とか、とにかく見所満載の「SPACE BATTLESHIP ヤマト」。
年末から年始にかけて大ヒットすること間違いないでしょうね!(更に興奮気味にッ!)。
 
 
(....ここで正気を取り戻し、我に返る) 
さて、そんな「ヤマト」には1ミクロンも興味がないオイラは、“映画の日”だった12月1日、ロバート・ロドリゲス監督の「マチェーテ」を観て参りました。元はとある映画のために作られたフェイク予告編だった今作が、まさかの映画化。ぶっちゃけロバート・ロドリゲスってそんなに好きな監督ではないけれど、ダニー・トレホが主演と聞いては放ってはおけません!。因みに、観に行ったのは新宿バルト9。シアター自体は小さい部屋ではありましたが、映画の日ということもあってか、場内は満員でありました。
さあ、果たしてどんなバイオレンスアクションが展開されるのでしょうか?...ワクワク♪です。
 
「マチェーテ」(原題:MACHETE)
監督:ロバート・ロドリゲス&イーサン・マニキス
出演:ダニー・トレホ、ジェシカ・アルバ、ミシェル・ロドリゲス、ジェフ・フェイヒー、スティーヴン・セガール、ドン・ジョンソン、チーチ・マリン、ロバート・デ・ニーロ、他
【あらすじ】
メキシコで捜査官をしているマチェーテ(ダニー・トレホ)は、麻薬王トーレス(スティーヴン・セガール)の陰謀により愛する妻と娘を殺され、自身も殺されそうになるが、間一髪のところで生き延びてアメリカに渡る。だが、そこでは上院議員のマクローリン(ロバート・デ・ニーロ)や自警団のリーダー・ジャクソン(ドン・ジョンソン)らが幅を利かせ、メキシコからの不法移民は虐げられた生活を余儀なくされていた。そんな時、マチェーテはブース(ジェフ・フェイヒー)という謎の男から上院議員暗殺の計画を持ちかけられる。渋々計画に乗るマチェーテだったが、それはマチェーテに仕掛けられた罠だった....!
 
 
....うーむ、いろんな意味で実に惜しい作品でした[バッド(下向き矢印)]
これだけ味のある個性的な面子(メンツ)を多数集めておきながら、このレベルで終わってしまうところにロバート・ロドリゲスの演出力不足を感じずにはいられません。「スパイ・キッズ」ならこのレベルでも許されるだろうけど、「マチェーテ」でこのレベルは正直言って辛い。
ストーリー的にはツッコミ所満載だけど、そこは別にいいのよ。一番ダメなのはクライマックスで観ている観客の溜飲を下げられないこと。
例えば、死んだと思われていたミシェル・ロドリゲス演じるルースが登場する場面。もう少しかっこ良く登場させられないものか。ミシェル・ロドリゲス自体がかっこいいんだからと、演出に手抜きをしてやしないか?。救急車から登場する場面は、それはそれでクールではあったけど、もっとかっこいい登場のさせ方があるはずだ。
例えば、ドン・ジョンソン演じる自警団リーダー・ジャクソンを倒す場面。血が飛び散る場面だけで、本人がやられる場面は映らない....それっておかしくないか?。それまでどうでもいいようなチョイ役がバンバン首チョンパ!されてるのに、一番の悪党であるジャクソンの死に様を見せないなんて、演出的に絶対おかしい。
極めつけはスティーヴン・セガール演じるトーレスとマチェーテの一騎打ち。奥さんへの仕打ちを考えたら首チョンパ!じゃ生温い、あそこは絶対“人体縦真っ二つ!”でTHE ENDでしょ?。人体破壊でフザけるならそこまで徹底してやらなきゃ!。ところがなぜか“トーレス自殺”みたいな感じになっちゃうんだよね。それじゃあ、観ているこっちとしては全然スッキリしない。マチェーテだってたくさんの刃物を仕込んで颯爽と登場するのに、それを使用するシーンがないのも頂けない。あらゆる刃物を使用して戦ってこその“マチェーテ”なんじゃないのか?。
 
映画秘宝12月号で町山智浩さんが「ロバート・ロドリゲスは最後の最後でちゃかすから駄目なんだ」みたいなことを仰っていましたが、まさにその通り。もちろん作品自体は人体破壊やブラック・ユーモアも含めて全編そういう“ふざけた”ノリではあるんだけど、最後の戦いぐらいはビシッ!と決めてくれないとやっぱり作品全体が締まらない。観客だって「マチェーテ、かっこ良かったぜ!」と思いながら劇場を出たい訳で、それを感じさせてくれないロバート・ロドリゲスの演出にはちょっとがっかりさせられました。「シン・シティ」の時はもうちょっと真面目に作ってたのになあ、ロドリゲス。
クライマックスさえきちんと締めてくれたら「冒頭どうやってマチェーテは生き残ったのか?」とか「どうしてマチェーテはアメリカにやってきたのか?」とか「ルースは目を撃ち抜かれたのに、なぜ生きていたのか?」などといった物語的ツッコミもまったく気にならなかったのにな。
 
さて、物語はともかく登場人物は魅力溢れるキャラクターに富んでおりました。
個人的にはドン・ジョンソンがとにかく憎たらしい悪役で、異様なほどハマっていました。そこにナッシュ・ブリッジス的かっこ良さは微塵もなかった。チーチ・マリンもまた然り。胡散臭い神父がこれまたよく似合っていました。そしてなんといってもミシェル・ロドリゲス!。これまでにも“強い女性”を数多く演じてきた彼女だけど、今作でもそのセクシー&タフぶりは健在。上目使いでガンを飛ばす彼女の姿に、終始メロメロでした[黒ハート](←基本的にM)。
ミシェル・ロドリゲスを例に挙げるまでもなく、今作に登場する女性陣は誰もかれもがとにかくエロい。冒頭マチェーテに助けられる色っぽい女性とか、スティーヴン・セガールの愛人役だったアジア系女性の下半身の肉付きとか、マチェーテがケガを治す病院にいるミニスカナースとか、とにかく全編出てくる女性陣が意味なくみんなセクシーで、男性としては下半身にグッとくるものがありました。
その点に関してだけはイイ仕事をしてたぞ!、ロドリゲス[グッド(上向き矢印)]
 
バイオレンス&エロに溢れた作品「マチェーテ」。
この一般受けしないであろう個性溢れる作品を劇場で観られたのははすごく嬉しい事だが、残念なことに「13日の金曜日」と同じく今作も劇場用パンフレットが制作されていないらしく、手に入れることが出来ませんでした。おそらくコスト削減の一環なのだろうけど、そういうのって映画に対する愛情を感じなくてちょっと残念ですね。
目を覆いたくなるようなバイオレンス描写や男性陣のみが喜ぶようなエッチ描写と、見る者を完全に選ぶアクの強い作品ではありますが、同時に“いい顔をした”おじさん連中が多数登場するので、おじさん好きなら是非お薦めしますヨ!(^皿^)。
 
 
      指名手配犯ではありませんッ!
      マチェーテ.jpg
  
   
ところで、ダニー・トレホと言えば、色んな映画で悪役を演じていますが、そんな彼がゲームでも悪役として登場してるって知ってました?。

EA:SY! 1980 Def Jam Fight For NY

EA:SY! 1980 Def Jam Fight For NY

  • 出版社/メーカー: エレクトロニック・アーツ
  • メディア: Video Game

 
コレは2005年にPS2用に発売された対戦格闘ゲームで、HIP HOPレーベルの「Def Jamレコード」が全面協力しており、レーベルに所属するアーティストが実名でキャラクターとして登場しています。オイラはその方面には詳しくありませんが、オイラも知ってる有名なところだとスヌープ・ドッグとかアイス・Tとか。対立する二つのグループに挟まれ、主人公(プレイヤー)はストリートファイトで勝ち進んでいきながらのし上がっていくことになります。その主人公と対立するグループのひとりとしてダニー・トレホが登場します(もちろん実名で)。主人公は地下鉄のホームで彼と戦うことになるんですが、コレがまた強いんだな(^皿^)。もちろん本人の音声も収録されていて雰囲気抜群。ゲームを進めれば2人対戦でダニー・トレホを使用可能にもなるし、トレホファンならゲットすべきマストアイテムですね。今ならベスト盤が発売されているので2000円弱で手に入れることが出来ますぜ!。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。