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「かいじゅうたちのいるところ」の日本語吹き替え版について(改訂版) [吹き替えについて]

ちょっぴり辛口な大人向けファンタジーの「かいじゅうたちのいるところ」。
今回も例によって、日本語吹き替え版の鑑賞となりました(^皿^)。
しかしながら、今回の「かいじゅうたちのいるところ」日本語吹き替え版鑑賞には、いつもとはちょっと違う感慨深いものを感じながらの映画鑑賞となりました 。その事に関しては改めて後述するとして、まずは全体的な感想から。
 
「かいじゅうたちのいるところ」日本語吹き替え版キャスト
マックス(マックス・レコーズ)      加藤清史郎
キャロル(ジェイムズ・ガンドルフィーニ) 高橋克実
KW(ローレン・アンブローズ)       永作博美
アイラ(フォレスト・ウィテカー)     郷里大輔
ザ・ブル(マイケル・ベリー・Jr. )     八奈見乗児
ダグラス(クリス・クーパー)       多田野曜平
アレクサンダー(ポール・ダノ)      庄司将之
ジュディス(キャサリン・オハラ)     宮寺智子
マックスの母親(キャサリン・キーナー)  高野麗
 
(※2/4、不明だった方をウィキペディア調べにて追記致しました)
 
 
. . . すみません、何人か不明の方々がいまして、申し訳ないです(汗)。エンディング・ロール時に表記があったので、メモしようと思っていたのですが書き留められず. . . 無念。(もし、ご存知の方がいらっしゃったら、是非教えて下さいッ!)
もう何度もこのブログで言ってきてる事ですが、出来ることなら日本語吹き替え版キャストもパンフレットに記載して欲しいですッ!。
 
『かいじゅう踊りを、始めよう!』  
少年時特有の繊細さを見事に表現していたマックス少年役のマックス・レコーズ君。そんなマックス少年の日本語吹き替え担当は、“子供店長”でお馴染みの売れっ子子役・加藤清史郎くん。マスコミ向けの公開収録時での声を聴いた時の第一印象は「ちょっと幼いかな?」とも思いましたが、映画本編を見始めたらそんな違和感はすぐに無くなりました。むしろ、変に業界慣れしていない自然体な演技に好感が持てました。
とかく日本では子供の声の吹き替えに成人女性の声優さんが声をアテることも珍しくありません。もちろんそれはそれで好きだったりするのですが、良くも悪くも芝居的な部分が目につくのもまた事実。例えお芝居が未熟でも、子供が持つ特有の自然さみたいなものが時に作品にとって重要なスパイスになることもあります。最近では「カールじいさんの空飛ぶ家」でラッセルの声を担当していた子役の立川大樹くんも、やっぱりいい味を出していました。日本語吹き替えに於いて芝居力が求められるのは当然ですが、その一方で存在感みたいなものが意外に重要だったりすることもある訳で、今回改めて吹き替えの奥深さというものを感じたオイラなのでありました。とりあえず、「わしは、こんな吹き替え版見とうはなかった!」...なんて状況にならなくて、本当に良かった良かった(^皿^)♪。
 
『この王国は、全部君のものだ!』 
そんなマックスと一番仲良くなるのが虎縞模様のかいじゅう・キャロル。知る人ぞ知る通好みおじさん俳優ジェイムズ・ガンドルフィーニが声を担当したこのかいじゅうの吹き替えを担当したのは、ご存知高橋克実さん。オイラも大好きな役者さんです。個人的にキャロルのニヤけた顔と高橋克実さんの笑顔がすごくリンクしてて、ナイスキャスティングだな!と思っていた訳ですが、想像通りキャラクターにぴったりでした。KWに対する複雑な想いや、コミュニティ内に於ける人間(かいじゅう)関係など、複雑な心情を見事に演じられていました。
 
『行かないで。 . . . 食べたいほど好き』 
キャロルが複雑な想いを寄せるKWを演じるは、今や存在感抜群の女優・永作博美さん。KWに対する気持ちを素直に表すことが出来ないキャロル。そんなキャロルの想いを受け止めることが出来ず悩むKW。その渦中にあっても、マックスに向けられる眼差しは優しく温かい。そんなKWを映像の時とはまた違った味のあるお芝居で演じられていたのが印象的でした。永作博美さんの役者としての別の一面が垣間見られて収穫大でした。
 
『俺たちのこと、忘れないで . . . 』
寡黙で、常に皆とは少し離れた場所にいるザ・ブル。そんなザ・ブルが最後の最後でようやく口を開く . . . そんな印象的な彼を演じるのはご存知ベテラン声優・八奈見乗児さん。この意外かつ絶妙なキャスティングに、オイラは見事にやられてしまいました。
 
『あの子は“王様”なんかじゃないんだよ』
キャロルの親友にして、頼れる男...それが鳥の顔をしたかいじゅう・ダグラス。そんな男気溢れるダグラスの声を担当するのは、ここ数年すっかり名優じみてきた豹顔俳優クリス・クーパー。しかし、オイラにとってはいつまでも「マネートレイン」での“変態放火魔”役のイメージなのであります(^皿^)。そんなダグラスの吹き替えを担当されるのが、多田野曜平さん。凛としたお芝居が印象的ですごく良かったです!。
 
『 . . . やっぱりね 』(“悪者”チームに選別された時のひと言)
常に皮肉や憎まれ口をたたいているかいじゅう・ジュディ。そんな彼女が、心優しきかいじゅう・アイラと夫婦なのが面白い。アイラとジュディを見ていたら、浪速の夫婦漫才師・大助花子を見ているようでした(^皿^)。ジュディの吹き替えを担当されていたのが、宮寺智子さん。おばさんキャラとも言えるジュディを、憎らしくも愛嬌たっぷりに演じられていました。 
 
『君は王様じゃないんだろ?、知っていたさ』
映画を見るまではさほど注目していなかったけど、見終わったあとで一番印象に残ったのは、意外にもこの山羊の顔をしたかいじゅう・アレクサンダーでした。常にオドオドしていて、それでいて皆に注目されたがっているアレクサンダー。顔が一番人間っぽかったからなのか?、はたまたその性格に自分と重なる部分を感じたからなのか?、 . . . とにかくアレクサンダーが愛おしくて愛おしくて(^皿^)。そんなアレクサンダーの声を担当されていたのが、庄司将之さん。ボソボソと喋るいじめられっ子キャラのアレクサンダーを、見事に演じられていました。
 
『王様、自己紹介を。俺はアイラ』 
さて、かいじゅうたちの中でも一番紳士的で、心優しいかいじゅう・アイラを演じたのが、こちらも今や名優の雰囲気漂うフォレスト・ウィテカー。その吹き替えを担当されたのが郷里大輔さんでした。
映画を観に行った日の前日に飛び込んできた、郷里大輔さん急逝の報。そんな状況の中で映画のスクリーンから突如聴こえてきた郷里大輔さんの声に、オイラは涙せずにはいられませんでした。劇場で作品とは別の部分で悲しみに暮れていたオイラですが、同時に映画を観ながらこうも思ったのです . . .
確かに郷里大輔さんが若くしてこの世を去られた事は悲しい。だけど、こうして映画なりアニメなり作品を観ることで、いつでも郷里大輔さんとは再会出来るじゃないか! . . . と。
心が少しだけ成長して大人になったマックス少年、二度と“かいじゅうたちのいるところ”には行くことが出来ないでしょう。でも、オイラはこの作品を観ることで、何度でも郷里大輔さんと出会う事が出来る . . . そう思えた時、少しだけ悲しみが癒えたような気がしました。
 
よくよく考えれば、これまでもそうだったような気がします。山田康夫さんに会いたくなったら「ダーティ・ハリー」を観るし、富山敬さんに会いたくなったら「ビバリーヒルズ・コップ」を観る . . . 。この先、郷里大輔さんに会いたくなったら、オイラはきっと「かいじゅうたちにいるところ」を観ることでしょう。 
     
 
     アイラ.jpg
   郷里大輔さんの声は、作品の中で永遠に行き続けます!
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