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GWは「スパイダーウィックの謎」を見よう! [映画鑑賞]

「相棒ー劇場版ー」を見る前に、ちょっと気になっていた映画「スパイダーウィックの謎」を見てきました。もちろん日本語吹き替え版です(^皿^)v。
「ロード・オブ・ザ・リング」のヒット以降大量生産される事になったファンタジー映画。ファンタジー好きとしては嬉しい限りだけど、一方で食傷気味なのも正直なところ。ハリーだのナルニアだのライラだのとなんだか今イチ琴線に触れるものがないファンタジー映画の数々。そんな状況下で現れたのが今作「スパイダーウィックの謎」であります。
『あー、また例によって児童文学として売れた書籍の映画化かー...』
これまでの例に漏れず今作も当初はそんな印象だったのですが、スタッフにフィル・ティペットが参加してると聞いてちょっと心が揺れました。
 
フィル・ティペットは特撮好きな人なら知らない人はいないという業界では超有名人。彼は「スターウォーズ〜帝国の逆襲」で、AT-ATスノーウォーカーや雪上乗り物動物トーントーンのモデルアニメーションを担当。その緻密なモデルアニメーションで一躍その名を轟かせた後も、「ロボコップ」では戦闘ロボットED-209の動きを、「ドラゴンハート」ではドラゴンの動きを、また映像革命をおこした「ジュラシック・パーク」ではティラノサウルスなど恐竜たちの動きを監修(オスカー受賞!)したりもしてるモデルアニメーション界のスペシャリストなのです。そんな彼が今作では“妖精”の制作を手がけているとの事、しかも共同制作はあのI.L.M!、どんなファンタジックな映像が見られるのか俄然期待が高まります。そんな訳で久しぶりにオイラの中のファンタジー熱に火がつき、今作を劇場で見てみる事にしました。
 
【あらすじ】
両親が離婚し、母親とともに新たな生活をおくるため引っ越しをしてきたサイモン。森の中にひっそりと佇む一軒家での新生活に姉のマロリーと双子の弟ジャレッドは前向きだが、父親の事が大好きだったサイモンはつい母親に対し反抗的な態度をとってしまうのだった。引っ越しした当日の夜、サイモンは屋根裏にある秘密の部屋を発見する。そこで以前屋敷に住んでいたスパイダーウィック氏が記した「妖精の書」を手に入れたサイモン。「警告〜この書を読んではいけない」...だがサイモンは好奇心に負けて封印を解いて書を読んでしまった。その直後からサイモンの身の回りで不思議なことが起こり始める....。
 
 
結論から言うと、すっごく面白い作品でした。久しぶりにファンタジーの世界を満喫できました。映像的にもすごく見応えがあったし、物語的にも主人公の成長物語になっていて好感が持てました。原作は未見なのでなんとも言えませんが、映画的には綺麗にまとまっていたと思います。子供向けな作品かと思いきや決してそんなことはなく、大人の観賞にも充分耐えうる作品でした。かわいい妖精も出て来ますが、基本的にはグロテスクな容姿のものばかりが出て来ます。ヒキガエルのようなゴブリン、ブタのようなホブゴブリン、ネズミのようなブラウニー、そしてゴリラのようなオーガなど、“可愛いモノが大好き!”な日本人にはまず受けが良くないであろうキャラクターのオンパレードです。...でもそこがいい!、これこそがオイラの見たかったファンタジーの世界です!。白熊に乗った女の子なんて論外ですよ(^皿^)。
余談ですが...実は映画が始まる前にミヤザキさんの新作アニメの予告編が流れた訳ですが、これがもうファンに媚びまくりの映像だった訳ですよ。しかも「♪ポニョ、ポニョ」と子供が歌う歌まで流れてきて....。完全に女・子供をターゲットにした商業主義的作品作りに正直ゲンナリしました。やっぱりオイラの中でミヤザキさんは終わったなと再認識した次第です(もちろんミヤザキさんが偉大な監督であることに間違いはないのだが...)。
 
閑話休題....話を「スパイダーウィックの謎」に戻します。
さて今作の音楽を手がけているのは巨匠ジェームズ・ホーナー先生であります。今回久しぶりにホーナー先生のスコアを劇場で堪能いたしました。お約束の“尺八”風音色は聴かれなかったけれど、さすが先生!全編に渡り素晴らしい音楽で映画を盛り上げておりました。ゴブリンたちが襲ってくる時のエキサイティングな音色、あるいはグリフォン(めっちゃかっこいい!)に跨がり空を滑空する時に流れるダイナミックな音楽...など、ホーナー節全開!でありました。もうサントラは“買い”ですね...っていうか、今度買って来ます、先生!。
 
久しぶりと言えば今作にはニック・ノルティが出演しています。悪い妖精軍団のボス・マルガラス(オーガー)の声を担当、そのマルガラスが人間の姿に変身した時の姿も自ら演じています。ニック・ノルティを見るの久しぶり(確か「ホテル・ルワンダ」以来)だったけど、歳をとってその渋さが一段と増した感じですね。ニックおじさん、この先一体どこまで渋くなっていくのでしょう?...(^皿^)。
“妖精の書”を記したスパイダーウィック氏を演じたデヴィッド・ストラザーンも大好きな俳優の一人。最近だと「グッドナイト&グッドラック」が印象的だけど、個人的には昔から大好きで「プリティ・リーグ」での球団関係者役や「スニーカーズ」での盲目ハッカー役、「ザ・ファーム〜法律事務所」でのトム・クルーズのダメ兄貴役、「激流」でのメリル・ストリープの旦那役など、その存在は地味だけどいろんな役をこなせる実力派の役者さんなのです。
 
さて吹き替えに関しても少しだけ。
残念ながら今回もパンフレットには吹き替えキャストが記載されておりませんでした...無念。お願いですから吹き替えキャストもきちんと載せて欲しいですよ!。ファミリーでご覧になられるなら絶対吹き替え版をお薦めします。今回の「スパイダーウィックの謎」の吹き替えはとってもいいですよ!。
マルガラスことニック・ノルティの声を演じるは、シュワちゃんの吹き替えでお馴染みの玄田哲章さん。普段よりは低音を効かせて迫力ある悪役を演じられておりました。
スパイダーウィック氏ことデヴィッド・ストラザーンの声を演じるは、牛山茂さん。牛山さんは先生とか知的なイメージのキャラクターの声を演じることが多いので、このキャスティングはバッチリです!。
お喋りなホブゴブリンのホグスクイールを演じるセス・ローゲンや、ブラウニーのシンプルタックを演じたマーティン・ショートの声を吹き替えされてた声優さんが誰なのか現時点では不明(エンディング・テロップで表記されてたんだけど、チェックし損ねた)なのだけど、それぞれどちらの声優さんもうまくて楽しい吹き替えでした。
 
とにかく久しぶりに見応えのあるファンタジー映画に出会えて幸せなひとときでした(^皿^)。小粒で地味な作品ではありますが、この良質なファンタジー作品「スパイダーウィックの謎」を是非ともたくさんの方に見て頂きたいです!。
 
 
ヒキガエルのようなゴブリンが大挙して襲ってくるシーンは、悶絶ものの迫力です。さすがフィル・ティペット様、いい仕事してます!(^皿^)b グッジョブ!
ゴブリン妖精.jpg
 
 
追記
映画が始まる前にインディ・ジョーンズの新作「クリスタル・スカルの王国」の予告編が流れました。すかっり頭部が薄くなったスピルバーグと、かたやすっかり太ってしまったルーカスが日本語(無理矢理喋らされてる感、大)で作品の売り込みをしていました。ルーカスが喋るたびに顎の下の肉がたぷんたぷん揺れる様がなんとも可笑しかったです(まるで「スラムダンク」の安西先生)。で、予告編が吹き替え版だったのですが、ジョーンズ博士の声が村井国夫さんじゃなかったのですよ!。おそらく家中宏さんか藤原啓治さんだったと思うんだけど正否は不明。最近ではハリソン・フォードの声をアテるのは磯部勤さんが多いのだけれど、インディ・ジョーンズの声はやっぱり村井国夫さんにやって欲しいと思うオイラなのでありました。
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うつぼ

この作品、観ようかどうしようかまよっていたのですが、可愛くないキャラクターが出てくるというのがいいですね。(^^)
ところで、インディ・ジョーンズ、アメリカでは今月公開らしく、町中あちこちで宣伝していましたよ。それで見る限りはハリソン・フォードもまだまだいけそうですが(静止画だし)、本編で動く姿がどうなのか気になりますね。。。
by うつぼ (2008-05-06 19:57) 

堀越ヨッシー

うつぼさん、こんにちは。
妖精はかわいくないですけど、主演のフレディ・ハイモア君は可愛いですよ。きっとうつぼさんの母性もくすぐられる事でしょう(^皿^)。
予告編のジョーンズ博士はアクションを立派にこなしてましたが、今はCGで如何様にも加工出来ますからね。実際にアクションシーンを自身で演じてるかどうかは微妙です。もっともそれ自体は大した問題ではないですけどね。久しぶりに冒険活劇を楽しめそうな作品なので早く観たいです。個人的には劇場であのテーマ曲を早く聴きたいですね!。

by 堀越ヨッシー (2008-05-07 07:34) 

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