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劇団青年座第百八十七回公演〜「深川安楽亭」を見る [舞台・コンサート]

池袋にある東京芸術劇場・小ホール1にて上演中の舞台「深川安楽亭」を観劇してきました。劇団青年座の舞台を観劇するのは今回が3回目です。パンフレットによれば、2004年に上演された作品の再演だとか。原作は山本周五郎、脚本=小松幹生、演出=高木達。
 
生まれついてのけもののように生きていくしかない
無頼の男たちがたむろする安楽亭
そこに場違いな男がフラリと現れた
「俺は知ってるぜ、この店がどんな店か」
男は酔い潰れ、嗚咽する
ある夜、与兵衛が傷ついた若い男を担ぎ込んで来た
この男もまた事情ありのようだ
おみつの言葉に身の上話を始める寅次郎
「...堅気な色恋ってやつも悪かねえ」
その時、無頼の男たちの血が騒ぎ出した
(公演チラシより)
 
今回この舞台を見に行こうと思ったきっかけは、檀臣幸さんが出演されてたから。檀さんと言えば、オイラの中では特別な方。オイラの大・大・大好き!な映画「バットマン・ビギンズ」で主演のクリスチャン・ベールの日本語吹き替えを担当されてるのが誰あろう、檀さんなのであります。檀さんのクールな声がクリスチャン・ベールの吹き替えにぴったりで、オイラは何十回も映画を繰り返し見てしまいました。元々バットマンが大好きなオイラは、映画「バットマン・ビギンズ」の影響でクリスチャン・ベールの事が好きになり、その流れで声を担当していた檀臣幸さんのファンにもなったのでありました。で、今回の公演に檀さんも出演されてると知り、見に行く事にしたのです!。
 
檀さんが演じるのは富次郎という商人の役。結婚の約束をしていた幼なじみのおきわが身売りされた事を知り、彼女を助けようとしてお店の金に手をつけてしまうという役どころ。安楽亭にたむろする与兵衛(綱島郷太郎)が富次郎を助けた事がきっかけで、無頼たちは富次郎の身の上を知ることとなり、寅次郎のために大金を手に入れようと一計を案じる...というのが主なストーリー。
結局...その目論見も失敗してしまい万事休すとなる訳だけど、店にたむろしていた酔いどれの男(横堀悦夫)が大金を持っている事を知った富次郎は、彼と二人で人気の無い場所へと赴くのだった。ふところに包丁を忍ばせて...。
 
クライマックスで酔いどれの男が富次郎に大金を渡したあと、自分の過去を涙ながらに独白するシーンがあるんだけど、これがじつにいいシーンで、計らずもオイラは泣いてしまいました。男を演じる横堀悦夫さんの静かな芝居が、じわ〜っと心にしみ込んできて、ホント感動的なシーンでした。横堀さんの静かな芝居を、これまた静かに受け止める檀さんの芝居もお見事で、お二人の作り出す劇場の空気感がたまらなかったですね。
安楽亭に集まる無頼の面々も皆魅力的で、主人の幾造を演じる山本竜二さん(テレビドラマ「セーラー服と機関銃」に出てた顔の恐い人)をはじめ、網島郷太郎さん、五十嵐明さん、小豆畑雅一さん、高義治さん、など、皆それぞれ魅力的な無頼の面々を演じられてました。
 
今回3度目だった青年座の舞台。また次も青年座の舞台を見たいな!と思った今回の観劇でありました。
なお、今回の舞台「深川安楽亭」は夏に地方公演もあるみたいですから(8月17日〜9月3日 神戸、姫路、岸貝、和歌山、泉南、紀北、彦根、大阪、京都)、お近くにお住まいの方は是非!(..って、オイラは青年座の広報かッ!?...苦笑)。
 

東京芸術劇場の前にある変なモニュメント
 


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うつぼ

舞台というと専らミュージカルばかりなのですが、ヨッシーさんの記事を読むとお芝居にも足を運びたくなりますね。
(人間の様々な情を目の前で演じられると多分私も泣きます・・・)
ところで、池袋というと学生時代のホームグラウンドなんですが、この劇場は卒業後に出来たので(昔はラ○ホテル街だったところなんですよ)今でも新しい劇場だと思い込んでいます。(笑) ここには今でもクラシックコンサートでたまに足を運びますが地下の小ホールには15年くらい前に故友竹正則さん出演の和風ミュージカルで一度入ったことがあるくらいですね。
今後は「芝居鑑賞」にも進出しようかなと思い始めた次第です。。。
by うつぼ (2007-01-25 23:37) 

ゴジラママ

う"~いいなぁ~檀臣幸サンの舞台ですかッ
しかし地方公演って地方が片寄ってますネ
寅次郎?富次郎?
by ゴジラママ (2007-01-26 01:33) 

堀越ヨッシー

うつぼさん、こんにちは。
小ホールだと役者さんがすごく近くて迫力がありますね。オイラも今回久しぶりに西口の方へと足を運びました。青年座さんの舞台はとっても面白いので、是非一度体験してみて下さい。
by 堀越ヨッシー (2007-01-26 07:26) 

堀越ヨッシー

かいじゅうたちのははさん、こんにちは。
檀臣幸さん、かっこ良かったですね!。声もまんまクリスチャン・ベールでした(苦笑)。
...おっと、またまた間違えてしまいました...寅次郎じゃなく、富次郎でした...お恥ずかしいッ!(檀さん、ごめんなさい)。寅次郎だと全国を旅しなくちゃならなくなりますもんね(苦笑)。かいじゅうたちのははさんには、間違いを指摘されてばっかりですね...未熟(苦笑)。
by 堀越ヨッシー (2007-01-26 07:33) 

舞台は映画やTVとは違う空気がありますよね。
観客も舞台の一部になる感じがしてとても好きです。
最近舞台も見ていないので行きたくなりました(^-^*)
by (2007-01-26 12:53) 

Catcat44

こんばんわ!
お芝居はあまり詳しくないのですが、かつて、“すずなり”とかで見た時は、感動したものです。
触発されますよ。確かに。
それに、舞台俳優さん達は、テレビ俳優に比べて派手さはないですが、独特の雰囲気を持ってらっしゃる方が、多いように感じます。舞台に上がると、豹変する人、いません?(笑)
芸劇の大ホールは、よく演奏会を聞きに行きましたね。まだ「池袋ウエストゲートパーク」の放映前ですが。
お芝居の記事なのに、「バットマン・ビギンズ」や、アテレコの話が出てくるあたり、ヨッシーさんらしくて、ニヤリとしてしまいました。
たまに、小さな劇場で、お芝居見たくなります。行くには、キッカケが難しいんですけどねぇ・・・
by Catcat44 (2007-01-26 18:29) 

堀越ヨッシー

Soraさん、こんにちは。
そう!、演者と観客が一体となる瞬間を感じられた時..それがたまらないですね。それが舞台の醍醐味ですよ。
by 堀越ヨッシー (2007-01-26 21:28) 

堀越ヨッシー

LICCAさん、こんにちは。
実はオイラも昔は舞台ってちっとも魅力的ではなかったのですよ。自分が芝居の勉強を始めてから舞台を見るようになったのですが、遅ればせながら、今頃になって舞台の面白さを感じるようになりました。
「バットマン・ビギンズ」はお気に入りの一本です♪。
by 堀越ヨッシー (2007-01-26 21:32) 

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