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さよなら、マン・イン・ザ・ミラー [ひとりごと]

オイラが初めてマイケル・ジャクソンのことを知ったのは、確か某バイクのCMに彼の歌が使用されていた時の事だったと思う。記憶に間違いがなければCMにも出演してたんじゃなかったっけ?。軽快でノリのいい音楽はとても新鮮で、歌っているマイケルを見ながら、スリムでかっこいい黒人の歌手だなあ...と、その時には漠然と思っていました。
 
その彼が後に大ヒットアルバム「スリラー」を発表します。多くの若者がそうであったように、当時学生だったオイラも学校の友達とスリラーの振り付けを真似したりして遊んでました(もっとも高度なダンスを田舎の中学生が真似を出来る訳もなく、もっぱら真似するのは例の手を猫のように構えて左右に移動するお馴染みのヤツだけでした)。
そんな「スリラー」が初めてノーカットでテレビ放送された日の事は今でもハッキリと覚えています。当時ウチにはまだビデオデッキがなかったので、この貴重なチャンスを逃してなるものか!と、テレビの前にかじりついていました。無論その頃からマイケル・ジャクソンそのもののファンでしたし、アルバムも聴きまくってましたが、こと「スリラー」のPVに関してはそれだけではない別の方面からもの凄く関心があったのです。
 
当時のオイラは映画大好き少年でした。それもSFだとかホラーという特殊な方面の(^皿^)。だから、監督を「狼男アメリカン」「ブルースブラザース」のジョン・ランディスが、特殊メイク担当をリック・ベイカーが、と聞けば、自ずとPVの映像にも期待せずにはいられませんでした。当時、特殊メーキャップアーティストという職業に憧れていたオイラにとって、リック・ベイカーは神様のような人(今でもそうですけど)で、そんな彼が「スリラー」でゾンビのメイクを担当しているという事が何よりオイラ的には注目のひとつでした。
 
そして、出来上がった作品は、まさに衝撃的でした。墓場から現れる無数のゾンビたち。口からなんだか得体の知れない液体を垂れ流し、ゆっくりと迫ってくるゾンビたちのなんと恐いことか...ホラー映画ファンにはたまらない映像でした(腕がボトッと落ちる場面は何度見てもゾクゾクします)。劇中「ただの映画だよ」と無邪気な笑顔でこたえるマイケルのように、オイラもPVを見ながら同じような笑みを浮かべておりました(^皿^)。
そんなゾンビたちが一転、歌が始まるや否や華麗で個性的なダンスを披露するというシチューエーションにしびれました。とかく一般的にはマイケルのダンスに目が行きがちです。実際、彼のダンスは素晴らしい。けれど、その彼のバックで躍るゾンビ(ダンサー)たちの踊りもまた素晴らしいのです。途中で出てくる4人組のゾンビたちの動きを見ましたか?。アレを真似したくて後にビデオが手に入った時、何度あのシーンを繰り返し見た事かッ!。残念ながら結局あのゾンビダンスはマスターは出来なかったけれど(出来る訳がないッ!)、20年経った今見ても「スリラー」のPVはまったく色あせません。
 
 
 
そんなオイラ的にはとてもクールでかっこ良かったマイケル・ジャクソンが、時代を追うごとに変貌していった姿は、あまりにも悲しかった。オイラが彼のことを好きだったのはアルバム「デンジャラス」ぐらいまでで、それ以降は彼の音楽にも、彼自身にも興味を持てなくなってしまいました。
プライベートでの奇行ばかりが目立ち、アーティストとしての活躍もパッとしなくなって久しかった近年。そして、50歳という若さであまりにもあっけなくこの世を去ってしまったマイケル・ジャクソン。世界中の人を音楽でハッピーにしておきながら、果たして自分自身はハッピーでいられたのかな?と思うとなんだかとっても切ない。巨万の富を得て、地位も名誉も手に入れたはずの彼が、ちっとも幸せそうに見えなかったのが、今となってはあまりにも皮肉です。それでも彼と同じ時代を生きられたことを嬉しく思う。そして心から「ありがとう」と言いたい。
 
さよなら、キング・オブ・ポップ!
 
 
    「ボクは、普通の男とは違うんだ(スリラーより)」 
    マイケル.jpg
 
マイケルが亡くなってテレビで「スリラー」のPVを目にすることが多いけど、オイラ的には姉妹作品ともいうべき「ゴースト」のことも触れておきたい。「スリラー」ほどの衝撃はなかったけれど、映像・ダンスともに素晴らしい出来のPVです。
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うつぼ

今見てもスリラーは良いですね。。。
もう25年くらい前とは思えないというか、、ニュースで流れる映像に
改めて当時の衝撃の凄さを思い出しました。。。。
で、CMですが、ホンダのスクーターで“オフ・ザ・ウォール”の曲に合わせて
まいこーが乗っていたんではありませんでしたっけ。。。
by うつぼ (2009-06-28 15:03) 

dorothy

『スリラー』は作品自体の完成度の高さはもちろんですが、
当時はこのビデオが登場したこと自体が本当に"事件"でした。
どれぐらい繰り返し観たことでしょう。
この数日、YouTubeで彼のビデオを観まくってたんですが、
スリラーやBeat Itなんか、カット割りや振り付けの一つ一つ、
バックダンサーのちょっとした動きまで、完璧に憶えてました。
by dorothy (2009-06-29 00:55) 

堀越ヨッシー

うつぼさん、こんにちは。
そうです、そうです!、確かにそのコマーシャルでしたね。顔は今と全然違ってましたが、オイラ的にはすごくかっこ良かったと記憶しています。久しぶりにポール・マッカートニーと共演した「セイ、セイ、セイ」の映像を見ましたが、あの頃の顔が一番チャーミングでオイラは一番好きでしたね。
by 堀越ヨッシー (2009-07-01 22:42) 

堀越ヨッシー

dorothyさん、こんにちは。
テレビでも言ってましたが、当時は黒人歌手のPVが流れること自体がとても珍しかったそうです。そういった意味では本当に“開拓者”だったんでしょうね。映画もそうですが、いい作品というものは時代によって左右されたりしませんね!。
あ〜、オイラも一度でいいからゾンビに変身してみたいです(^皿^)。
by 堀越ヨッシー (2009-07-01 22:47) 

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