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親友(とも)を救うため、仲間(とも)と戦う!〜『シビル・ウォー:キャプテン・アメリカ』を鑑賞する [映画鑑賞]

 
      『 シビル・ウォー:キャプテン・アメリカ 』
         (原題:CAPTAIN AMERICA:CIVIL WAR)
           2016年 アメリカ映画 2時間28分
 
    キャップ(CW版).jpg
 
監督:アンソニー・ルッソ&ジョー・ルッソ
脚本:クリストファー・マルクス&スティーヴン・マクフィーリー
音楽:ヘンリー・ジャックマン
 
出演:クリス・エバンス     ....スティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカ
   ロバート・ダウニーJr   .....トニー・スターク/アイアンマン
   スカーレット・ヨハンソン ....ナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウ
   セバスチャン・スタン   ....ジェームズ・B・バーンズ/ウィンター・ソルジャー
   アンソニー・マッキー   ....サム・ウィルソン/ファルコン
   ドン・チードル      ....ジェームズ・ローズ大佐
   ジェレミー・レナー    ....クリント・バートン/ホークアイ
   チャドウィック・ボーズマン....ティ・チャラ/ブラック・パンサー
   ポール・ベタニー     ....ヴィジョン
   エリザベス・オルセン   ....ワンダ・マキシモフ/スカーレット・ウィッチ
   ポール・ラッド      ....スコット・ラング/アントマン
   エミリー・ヴァンキャンプ ....シャロン・カーター/エージェント13
   トム・ホランド      ....ピーター・パーカー/スパイダーマン
   フランク・グリロ     ....ブロック・ラムロウ/クロス・ボーンズ
   ウィリアム・ハート    ....サディアス・ロス/米国務長官
   他
 
【あらすじ】
“キャプテン・アメリカ”こと、スティーブ・ロジャース(クリス・エバンス)は、苦境に立たされていた。超人チーム「アベンジャーズ」の一員として、また国際平和維持組織「S.H.I.E.L.D.」の主要メンバーとして、数々の危機から世界を救ってきたキャプテン・アメリカ。だが国境を無視して活動し、世界各地で民間人を巻き込む被害を引き起こして来た彼らの行動には世界中から非難が高まり、もはや看過出来ないところまできていた。
こうした事態を受けて、アメリカ政府が遂に動き出した。ヒーローたちの活動を規制する“超人登録法”を強要してきたのだ。それは超人たちを国連の管理下に置き、国連が許可した事象に限り活動出来るというものだった。その法案にいち早く賛同を示したのが、“アイアンマン”ことトニー・スターク(ロバート・ダウニーJr.)だった。これまで通りアベンジャーズを存続させたい彼は、何より世論の支持が必要不可欠だと考えたのである。だが、個人の自由意志を尊重するスティーブ・ロジャースはその法案に異を唱える。二人が対立する中、やがて事件が起こる。超人登録法=ソコヴィア協定の裁決が議題となる国連会議の場が何者かによって襲撃されたのだ。テロの容疑者として名前が上がったのは、秘密結社ヒドラの残党で、凄腕の暗殺者“ウィンター・ソルジャー”(セバスチャン・スタン)。親友であるバッキーを助けたい一心で単身行動したスティーブ・ロジャースの行いは、結果的に更なる混乱を生むことになってしまう。やがて、トニー・スタークとの間に出来た亀裂は決定的となり、他のヒーローたちも巻き込んで、大きな内戦(=シビル・ウォー)へと発展していくのだった....
 
 
【これが、本当の“アベンジャーズ2”だッ!】 
『アベンジャーズ2/エイジ・オブ・ウルトロン』(以下AoU)が、チョーつまらなかったのです。理由は単純明快!....それは悪役である人工知能ウルトロンが“バカ”だったから!。人類を滅ぼすのに、なぜかロボット軍団を作ったり、わざわざ街ひとつを持ち上げて隕石代わりにしたり、と、やってることがいちいち回りくどくて、究極の人工知能のはずなのに全然賢くないッ!。そんなチョー頭の悪いウルトロンに、正直ゲンナリしたのです。悪役が魅力的でなければ映画は面白くなるはずもなく、結果『アベンジャーズ2』にはかなりの消化不良を覚えました。何より前作を完璧に仕上げたジョス・ウェドン監督に対する失望感はハンパなく、かなり落ち込みました(泣)。
そんな中、やってきたマーヴェル・シネマ・ユニバース最新作『シビル・ウォー:キャプテン・アメリカ』。前作『CA:ウィンター・ソルジャー』に引き続きメガホンを撮るのは、アンソニー&ジョー・ルッソ監督。しかし、前述のジョス・ウェドン監督の例もあって、期待半分不安半分で本作を鑑賞しました。
結果、アンソニー&ジョー・ルッソ監督は、今回も見事やってのけてくれました!。
『シビル・ウォー:CA』最高に面白かったです!(興奮気味!)
本作は『キャプテン・アメリカ』シリーズ第3弾ですが、同時にこれは紛れも無く『アベンジャーズ2』でした。もう、オイラの中では『AoU』は無かったことにしたい。
と言うか『AoU』は本作に向けた壮大な予告編だったんだね!。
 
【対立するキャプテン・アメリカとアイアンマン】
本作のテーマは、ズバリ!“正義の処し方”についてです。
組織の中に身を置き正義を施行するのか?、それとも個人の自由意志で行動するのか?....
この二つの考え方を巡り、キャプテン・アメリカとアイアンマンが激しく対立することになります。ここで興味深い点は、キャプテン・アメリカとアイアンマンそれぞれの立ち位置です。
政府の管理下に身を置き、活動することを支持するアイアンマンことトニー・スターク。
一方、各自の自由意志を元に活動することを望むCAことスティーブ・ロジャース。
でも、この二人『アベンジャーズ』の頃は、これとはまったく逆の立ち位置だったのです。
『アベンジャーズ』結成当時、チームワークを重んじ、組織の支持に従おうとする優等生キャプテン・アメリカ。一方そんな彼を批判し、政府なんて信じられないとばかりに単独行動をとるアイアンマン。『アベンジャーズ』結成当時、考え方や価値観の違いから衝突することの多かった二人でしたが、今回『シビル・ウォー』では、その価値観を反転させて対立している点が、作品をユニークなものにしています。
キャプテン・アメリカとアイアンマンは、ともに『アベンジャーズ』の戦い以降、それぞれ様々な経験を経て、その結果それまでの価値観が180度変化することになります。このふたりの考え方はどちらも正しいし、また同時にどちらも危うさを孕んでいます。この答えの出ない禅問答のような、或いは哲学的なテーマのぶつかり合いが物語の主軸です。前作『ウィンター・ソルジャー』に於いてもシリアスな演出が見事だったアンソニー&ジョー・ルッソ監督でしたが、本作でもその演出力は健在で、実に見応えのあるドラマに仕上がっていました。
 
【痛みが伝わる、壮絶アクション満載!】
アンソニー&ジョー・ルッソ監督のもうひとつの魅力はアクション演出です。
CG使用は最小限に留め、ライブアクションを多用し、臨場感溢れるカメラワークで見せる演出は、とにかく迫力満点です。
映画のつかみである冒頭の悪党クロスボーンズ捕縛作戦から、早くもアクション演出のキレが炸裂します。キャプテン・アメリカ、ブラック・ウィドウ、ファルコン、スカーレット・ウィッチが、それぞれの持ち味を活かしながら、悪党クロスボーンズを追い詰めていきます。因みにクロスボーンズは前作に登場したキャップの元同僚ブロック・ラムロウ(フランク・グリロ)で、キャップへの復讐に燃えています。無骨でパワフルな悪党クロスボーンズとの戦いは、こちらにも痛みが伝わってくるような迫力あるアクション演出で、とても見応えがありました。
また、ドイツに潜伏していたウィンター・ソルジャー=バッキーを助けに来たキャプテン・アメリカ。そこにドイツ軍がなだれ込んできて、激しい銃撃戦が展開されます。狭い空間であるらせん階段を使った逃走劇は迫力満点で見応えたっぷり。ドイツ軍の銃撃をメタルアームの左腕で防ぐウィンター・ソルジャーがとてもかっこいい!。更にそこへ復讐を誓う謎の男=ブラックパンサーが急襲、ここから激しいカーアクションへとなだれ込んでいきます。バイクを奪って逃走するウィンター・ソルジャー、疾走するブラックパンサー、車で追跡するキャプテン・アメリカ。天井の低いトンネルでのカーチェイスは、見ているこちらが思わず首をすくめてしまうような迫力で、こちらも画面に釘付けのアクション場面でした。
そして、クライマックスの見せ場である空港での一大バトルは、これまでのシリアスなアクション演出とは一転、これぞアメコミ映画!といった楽しさで溢れていました。6対6に別れて戦うヒーローたちが、互いの特技を活かして戦いを繰り広げます。ここでの見所はやはりヒーローたちによるコンビネーションプレイです。ここでとあるヒーローによる驚きの展開が待ち受けています。このサプライズは是非映画本編を見て下さい!。
そして、最後にはキャプテン・アメリカVSアイアンマンVSウィンター・ソルジャーの三つ巴戦が繰り広げられます。一度はキャプテン・アメリカに対して理解を示したアイアンマンでしたが、あることをきっかけに再び拳を交えることになってしまいます。過去に起こった辛く悲しい出来事をきっかけに、戦うことになってしまう三人に、涙せずにはいられませんでした。
 

【新ヒーロー、続々と参戦!】
本作には実に多くのヒーローたちが登場します。
だからこそ本作のタイトルは、「アベンジャーズ2:シビル・ウォー」としたい所です。
シリーズのレギュラーであるブラック・ウィドウやファルコン、ウィンター・ソルジャー、エージェント13はもちろん、「アイアンマン」からはウォーマシンが、「アベンジャーズ」からはホークアイ、スカーレット・ウィッチ、ビジョンらが参戦します。これだけでもお腹いっぱいな訳ですが、更に新キャラクターも参戦してきます。
〈ブラック・パンサー〉
地上最強の金属ヴィブラニウムが唯一産出されるアフリカの小国ワカンダ。そこの皇太子ティ・チャラが父親の仇を討つために変身した姿がブラック・パンサーです。ヴィブラニウムを編み込んだスーツは防弾性に優れ、両手のグローブからは同じくヴィブラニウム製の爪が飛び出します。その容姿はバットマンとキャットウーマンを足して2で割ったような姿。その名の通り、黒豹が如くしなやかに躍動する姿は実にかっこいいです。ただ、なぜ彼の身体能力がキャップやウィンター・ソルジャー並みなのか?、その点に触れられていなかった点が唯一残念な部分でした。
演じるチャドウィック・ボーズマンの知的で紳士的な態度が好感度大な“やんごとなきヒーロー”ブラックパンサーですが、彼を主役にしたスピンオフ作品も製作されるそうなので、そうした謎の部分も含めて楽しみです。
〈スパイダーマン〉
本作のサプライズはなんと言っても、我らの“親愛なる隣人”スパイダーマンが遂に参加したことに尽きます。これまで“大人の事情”でマーベル・シネマ・ユニバース(MCU)に参加出来なかったスパイダーマンでしたが、権利問題をクリアして遂に本作からMCUに参戦します。新しくピーター・パーカーを演じるのは、若手俳優トム・ホランドです。これが実にハマり役で、見事に新生ピーター・パーカーを演じてくれました。
(眼鏡をしてなかった点が、唯一残念ッ!)
戦いの最中、ついついお喋りしてしまうスパイダーマンの姿が、可笑しくてたまりません。何より同じお喋りでも、アンドリュー・ガーフィールドみたいに相手を侮辱したり、小馬鹿にしたりしない点が好印象♪。どうやら、こちらもトム・ホランド主演で新しいスパイダーマンシリーズが始まりそうなので、これまた非常に楽しみです♪
(じゃあな、GOODBYE アンドリュー・ガーフィールド!)。
〈アントマン〉
一方、同じく今回からMCU参戦となったのが、アントマンことスコット・ラング。
演じるポール・ラッドのヒーローらしくないトボけた感じがいい味を出しています。ネタばれになるので敢えて詳細は避けますが、クライマックスの空港での大バトルで、このアントマンがとんでもないことになります。まさかこんな展開になるなんて驚き!
(これって、よくよく考えたら英語圏のダジャレですよね??)
この意外な展開には驚きながらも凄く楽しめたクライマックスでした。
  
当初、割とシリアスな本作にスパイダーマンやアントマンといった軽めのヒーローが作風に合うのかな?といった不安がありましたが、初参加にも関わらず二人は見事に作品に溶け込んでいて、このあたりの演出もさすがだと感じました。緊張感のあるドラマの中で、二人は良い意味で一服の清涼剤になっていたように思います。
 
【これぞ娯楽エンターテイメントの決定版!】
全体を通してシリアスなドラマが展開する本作ですが、要所要所でユーモアを交えた演出もあり、このあたりのバランス感覚が絶妙でした。そして映画の売りでもある迫力のアクション場面は見応え充分、更にこれだけ数多くのヒーローを出演させながら、その全てのヒーローに見せ場があるという構成が巧みな脚本、ドラマチックな物語を盛り上げるヘンリー・ジャックマン師匠の音楽と、前作『ウィンター・ソルジャー』に負けず劣らずの娯楽作品に仕上げたアンソニー&ジョー・ルッソ監督、本当にあっぱれです!。
G・Wに鑑賞するにふさわしい、正にゴールデンな娯楽エンターテイメント。
是非、皆様も劇場にてご鑑賞下さいッ!!(^皿^)/
 

映画鑑賞前にこちらを見ていると、より一層作品を楽しめます♪
今作もそうですが、エンド・クレジットがかっこ良くてお気に入りです

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実は未見の『アントマン』...早く見ないと!
 

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non_0101

> と言うか『AoU』は本作に向けた壮大な予告編だったんだね!
今回の戦いの元はウルトロンの起こした“街ひとつを持ち上げて隕石代わりにした”事件でしたね(T_T)
そんなパワーを頭の悪い人に渡してはいけません!というお手本のようでした。

「アントマン」はこのヒーローたちの中では一番ゆるいキャラクターですけど
その分、気楽に楽しめます~
ぜひ、楽しんでみて下さいませ☆
by non_0101 (2016-05-05 21:25) 

堀越ヨッシー

non_0101さん、こんにちは♪
いつもご訪問&コメント、ありがとうございます!
 
『シビル・ウォー』面白かったですよね!
全編にわたりシリアスな演出が光った作品でしたが、そんな中、スティーブとシャロン(エージェント13)がキスするところをニヤニヤしながら見てるファルコンとバッキーの姿には、思わずコチラもニヤニヤしてしまいました(^皿^)
何はともあれ、キャップとアイアンマンの今後が非常に気になりますね。そして、新『スパイダーマン』も!
 
『アントマン』も、出来るだけ早く観ます(苦笑)
by 堀越ヨッシー (2016-05-06 22:43) 

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