SSブログ

ダジャレ満載♪〜『天才犬ピーボ博士のタイムトラベル』の日本語吹き替え版について [吹き替えについて]

  
 シャーマン:「今日はどこに行くの?、ピーボ博士」
 ピーボ博士:「“どこ?”じゃないよ....“いつ?”だ!」
 

     『天才犬ピーボ博士のタイムトラベル』
         日本語吹き替え版キャスト
 字幕翻訳:宮坂愛  吹き替え翻訳:佐藤恵子  吹き替え版演出:簑浦良平
 
  【声の出演】
   ピーボ博士/天才実業家の犬        ....多田野曜平
   シャーマン/ピーボ博士の養子       ....塚田匠
   ペニー・ピーターソン/シャーマンの同級生 ....松浦愛弓
   ミス・グラニオン/児童安全保護局の職員  ....水野ゆふ
   レオナルド・ダ・ヴィンチ/伊の芸術家   ....糸博
   アガメムノン/トロイア戦争の英雄     ....乃村健次
   オベスピエール/フランス革命闘士     ....千葉繁
   ポール・ピーターソン/ペニーの父親    ....松本保典
   パティ・ピーターソン/ペニーの母親    ....井上喜久子
   他
 
 
『間違いない、犬は″男の子″を持つべきだ♪』
主人公の天才犬・ピーボディ博士を演じるは、多田野曜平さん。
多田野曜平さんの声質が個人的にとっても大好きなオイラとしては、今回遂に「主役キターッ!」って感じでとても嬉しいです(^O^)。今回改めて多田野曜平さんの声をじっくりと拝聴しましたが、多田野さんの声は、池田秀一さん系ですね。なので、父性と知性を兼ね備えたピーボディ博士の声に、実にピッタリ♪。堅実な演技力とユーモアのおかげで、非常に魅力的なピーボ博士の声となっていました。映画のオープニングで子犬時代のピーボ博士が出てきますが、その時の多田野曜平さんの声がとっても可愛くて大好きです♪(^皿^)
 
『ボクは犬じゃないよ!』
『あんたは犬よ、親が犬なんだから!』
ピーボ博士の養子・シャーマンを演じるは、塚田匠くん。
そして、シャーマンの同級生ペニーを演じるは、松浦愛弓さん。
お二人とも子役さんのようですが、演技が非常に素晴らしかったです!
ここ数年強く感じることは、子供の声はやっぱり子供に演じて欲しいということです。
日本では子供の声を大人の女性声優が演じることが常です。「となりのトトロ」「サザエさん」「ちびまる子ちゃん」など、有名な作品の子供は、皆大人の声優が演じていますよね。そうしたケースを決して否定する訳ではありませんが、一方で大人の声優が子供を演じると、どうしてもステレオタイプな演技に陥りがちです。それは時として、非常に退屈なお芝居になりがちなのです。しかし、子供の演技は大人の想像を超えてくるので、演技として見るととても新鮮で気持ちがいいのです。今回のお二人のお芝居は正にその典型例で、塚田匠くんと松浦愛弓さんの演技は、そうした魅力に溢れていて、最高でした♪
余談ですが、二人の同級生として車椅子に乗ったカール少年が登場しますが、そのカールの声を演じられた声優さんの声がとっても可愛いかったことも追記しておきます♪
 
『明らかに育て方の問題ですわね』
児童安全保護局のミス・グラニオンを演じるは、水野ゆふさん。
見た目のヴィジュアルが女優の高畑敦子さんにそっくりなグラニオン。
本作に於ける悪役的立ち位置のグラニオン女史を、水野ゆふさんが低音の声を活かして、
とても憎らしく演じられています。
 
『おー、ピーボ、我が友ー♪』
伊の芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチを演じるは、糸博さん。
おじいちゃん声でお馴染みの糸博さんが、誰もが知ってるレオナルド・ダ・ヴィンチを、
とってもユーモラスに演じられています。
登場場面でのモナ・リザとのやりとりは、「これぞ日本語吹き替え版の楽しさ!」といった趣の爆笑必至の場面となっています♪
 
『勝利の“臭い”を嗅げーッ!!』
トロイア戦争の英雄アガメムノンを演じるは、乃村健次さん。
マッチョ系のキャラクターを演じる事が多い乃村健次さんが、本作では英雄アガメムノンを好演♪、豪快なキャラクターを、とっても楽しく演じられています。
実は本作、アニメ作品では珍しく″脇毛”が描かれている珍作(笑)。
上記の台詞場面には、大笑いさせられました(^口^)
 
『自由、平等、そして友愛!』
フランス革命の闘士オベスピエールを演じるは、千葉繁さん。
『うる星やつら』世代のオイラは、千葉繁さんの声を聴けるだけで、もう嬉しくて仕方ありません!(^皿^)/。千葉繁さんの特長でもある裏返る高い声は今も変わらず魅力的で、映画のオープニングであるフランス革命時代の場面を大いに盛り上げてくれます。
その一方で、クライマックス時、ある重要な役割で登場するジョージ・ワシントン大統領の声も兼任されており、こちらでは渋い声で確かな演技力を披露されており、これぞベテラン!の風格を醸し出されています。

『文字通り...犬なのか?』
『あなた、失礼よ!』
ペニーの両親、ポールとパティをそれぞれ演じるは、松本保典さんと井上喜久子さん。
お二人とも、この業界ではベテランの方々で、オイラの大好きな役者さんです。
ドリームワークス・アニメーションの過去作『ターボ』(傑作!)で主人公のかたつむり・ターボを演じたのも記憶に新しい松本保典さんが、本作では傍に周りペニーの父親をユニークに好演されています。
一方、母親のパティを演じるは、井上喜久子さん。こちらはあまり出番はないものの、母性溢れるペニーの母親を堅実に好演されています♪
 
 
 
【劇場未公開になって、本当に良かった....!?】
ドリームワークス・アニメーション大好き!のオイラにとって、この数年映画が劇場未公開となっている現状を、とても残念に思っています。ですが、その反面「このまま劇場未公開が続いて欲しい!」と願ったりもしています。
それは、何故なのか....?
それは、日本語吹き替え版に変なタレントが起用されることがなくなるからです。
かつて、劇場公開されたDWA作品『シュレック』や『マダガスカル』『カンフー・パンダ』など、どれも人気タレントや有名俳優が日本語吹き替え版のキャストに起用されてきました。これは、ドリームワークス・アニメーションに限ったことではなく、ディズニーやピクサー作品でも同じような傾向が見られ、それは今現在も続いています。日本語吹き替え版に於けるタレント起用を完全否定するつもりはありません。中にはとても満足のいく作品もあります。ですが、微妙な出来映えで作品そのものにマイナス効果を与える吹き替え版が多いのもまた事実です。
 
しかしながら、この数年劇場未公開となってきたDWA作品の数々....
『ガーディアンズ 伝説の勇者たち』
『クルードさんちのはじめての冒険』
『ターボ』
....は、劇場未公開になったにも関わらず、日本語吹き替え版の完成度が非常に高く、本来の作品の質をより高くする相乗効果を生み出しています。そして、それは本作『天才犬ピーボ博士のタイムトラベル』もまた同様のクオリティでした。
 
【ダジャレを馬鹿にするヤツは、誰じゃ!】
実は本作の日本語吹き替え版は、他にはないちょっとした魅力に溢れています。
それが、全編にわたって披露される“ダジャレ”の数々です。オイラは当初、このダジャレ満載の吹き替えは、日本オリジナルの翻訳だと思っていましたが、実は英語オリジナル版もダジャレ満載なのだということを知りました。そして更に言えば、かつてテレビ放映されていたオリジナル版もダジャレで満載だったそうです。つまり今回の映画は、オリジナル版を忠実に再現、踏襲しているのです。
 
さて、問題は「その“ダジャレ”をどう日本語で再現するのか?」ということです。
英語圏のダジャレをそのまま翻訳しても、日本語的には意味の通じないダジャレになってしまいます。そこで重要になってくるのが、意訳です。本作の日本語訳を手がけられたのは、宮坂愛さん(字幕スーパー版)、佐藤恵子さん(吹き替え版)の両名ですが、それぞれすごくセンスのある意訳をされています。字幕スーパー版と日本語吹き替え版をそれぞれ見比べて見ると、同じ場面なのに微妙に台詞が違っている点に注目して下さい。お二人それぞれのセンスが垣間見てとれます。映画の脚本を普通に翻訳するだけでも相当大変な作業なのに、そこに加えてダジャレが日本語的に意味が通じるように訳するなど、本作ではかなりのご苦労があったのではないでしょうか?。
お二人の本作に於けるお仕事を、オイラは称賛したいです!(^皿^)/

 
【日本語の楽しさを堪能出来る吹き替え版】
一般的にダジャレというと寒いオヤジギャグとして認識されることが多い訳ですが、「それは違う!」とこの機会に声を大にして言いたいです。韻を踏んだ言葉遊びは世界各国の様々な言語で見られる事象で、決して珍しいことではありません。皆が「かっこいい!」と感じている若者文化の象徴でもあるラップの歌詞なんて、正にその典型例です。もし、ダジャレをオヤジギャグだと失笑する人がいたら、試しにこう尋ねて見て下さい〜
「じゃあ、何か面白いシャレをひとつ言って見て!」
きっとその人は答えに窮するはずです。ダジャレというのは、頭の回転が早い人でないと、数多くの言葉を知ってないと思い浮かばない知的な言葉遊びなのです。
 
是非、日本語の持つ楽しさや面白さを、本作の鑑賞で存分に味わって下さい♪(^皿^)
 
 
  ピーボ博士(Mr.PEABODY).jpg

天才犬ピーボ博士のタイムトラベル ブルーレイ&DVD(2枚組) [Blu-ray]

天才犬ピーボ博士のタイムトラベル ブルーレイ&DVD(2枚組) [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: Blu-ray
安価版が発売されて、お求め安くなりました♪
この機会に是非!(^口^)/

特攻野郎Aチーム THE MOVIE(無敵バージョン) [Blu-ray]

特攻野郎Aチーム THE MOVIE(無敵バージョン) [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン (FOXDP)
  • メディア: Blu-ray
多田野曜平さんの好演が光る一作!
クレージーモンキーの声がハマり役です♪

モンスターズ・ユニバーシティ MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]

モンスターズ・ユニバーシティ MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
  • メディア: Blu-ray
多田野曜平さんの優しい語り口が大好き♪

コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。