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日本よ、これが祭りだッ!〜「アベンジャーズ」を鑑賞する [映画鑑賞]

マーベル・コミックス出身のアメコミヒーローが大挙して登場する夢のような映画「アベンジャーズ」を観てきました。実は正直なところ、「アイアンマン」や「キャプテン・アメリカ」にはそれほどハマれなかったオイラ。「マイティ・ソー」に至っては未見という有様です。そんなオイラが何故「アベンジャーズ」を観に行く気になったのか?....その理由はただひとつ!、大好きなハルクを見たかったからなのであります♪。
さあ、果たしてハルクは大暴れするのでしょうか?(^皿^)/。
 
  「アベンジャーズ」(原題:MARVEL'S THE AVENGERS)
       2012年 アメリカ映画 2時間24分
   
 監督/ストーリー/脚本:ジョス・ウェドン
 音楽:アラン・シルヴェストリ
 出演:ロバート・ダウニーJr   .....トニー・スターク/アイアンマン
    クリス・エヴァンス    ....スティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカ
    マーク・ラファロ     ....ブルース・バナー/ハルク
    クリス・ヘムズワース   ....雷神ソー/アズガルド人
    スカーレット・ヨハンソン ....ナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウ
    ジェレミー・レナー    ....クリント・バートン/ホークアイ
    トム・ヒドルストン    ....邪神ロキ/ソーの義弟
    クラーク・グレッグ    ....フィル・コールソン/シールド捜査官
    コビー・スマルダーズ   ....マリア・ヒル/同上
    ステラン・スカルスガルド ....エリック・セルヴィグ博士
    サミュエル・L・ジャクソン ....ニック・フューリー/シールド長官
 
【あらすじ】
国際平和維持組織“シールド”の本部は緊張に包まれていた。シールドによって保護、研究をされていた“コズミック・キューブ”が突如パワーを増し始めたからだ。研究に携わるエリック・セルヴィグ博士(ステラン・スカルスガルド)にもその理由がわからないという。このままでは本部自体が危険にさらされると悟ったシールド長官のニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)は、部下のフィル・コールソン(クラーク・グレッグ)やマリア・ヒル(コビー・スマルダーズ)らに基地からの撤退を命じる。そんな時、コズミック・キューブの力を利用して邪神ロキ(トム・ヒドルストン)が突如基地内に現れた。ロキはセルヴィグ博士や彼を護衛していたホークアイことクリント・バートン(ジェレミー・レナー)らを洗脳すると、コズミック・キューブを奪い去ってしまった。邪神ロキによってコズミック・キューブが悪用されれば、この地球は大変なことになる....ニック・フューリーは、かつて模索していた“アベンジャーズ”計画を実行することを決意する....!。
 
 
いやー、すっごい面白かった!(^口^)/。
それほど期待していなかったこともありますが、まさかこんなに面白い作品に仕上がっていたなんて!....これは嬉しい誤算でした。これまで作られてきた「アイアンマン」をはじめとする各ヒーローの単体作品には、正直あまり魅力を感じていませんでした。ロバート・ダウニーJr.は確かに魅力的だったけれど、物語的には今イチだった「アイアンマン」。ジョー・ジョンストン監督作品ということで期待して見た「キャプテン・アメリカ」にはかなり失望させられました。「マイティ・ソー」に至ってはその世界観に馴染めず、結局未見という有様。そんなキャラクターたちを集めたところで面白い作品になるはずがない!....そんな風に思いつつ見始めた訳ですが、これがどっこい「アベンジャーズ」はどの作品よりも面白い仕上がりとなっていました。これだけ個性的なキャラクターを集めながら、それぞれに見せ場やドラマがあり、物語としてもシリアスすぎず軽すぎもせず。絶妙なバランスで成り立っている見事さ。2時間24分という長さを感じさせないジョス・ウェドン監督の演出は、素晴らしいという他ありません。
 
無論、作品に対していくつかの不満要素はあります。芸人のココリコ田中にしか見えない邪神ロキのヘタレぶり(これはこれで面白くもありましたが)とか、地球を襲うチタウリ星人のパッとしないデザインとか。でも、全体を通して見ればそれは充分許容範囲内です。とにかくそれぞれのヒーローたちがすごく魅力的に描かれていて、その部分に関してはすごく感心しました(ヒーローのみならず、サブキャラたちまでもがすごく魅力的!)。このバランス感覚は、本当に凄い。実際にアメコミの原作を手がけたこともあるジョス・ウェドン監督ならではの力量が見事に発揮されたようです。これまで単体で描かれてきたヒーローたちが遭遇することで起こる化学反応。その結果、各キャラクターの魅力が存分に引き出されるという巧さ。
ジョス・ウェドン....この名前は是非記憶しておいた方がいいですね!。
 
【アイアンマン】
ロバート・ダウニーJr.のアイアンマンは、もはや鉄板。今回も軽口を叩きながら周囲とトラブルを起こしつつ、ドラマとして締めるところはきっちりと締める、実に美味しい役どころ。実際、華のあるロバート・ダウニーJr.が出演してることで、作品に適度な重厚感が出ています(....アイアンマンだけにね!)。
映画登場時、歩きながらアイアンスーツを脱着していくトニー・スタークの姿が、「カリオストロの城」の伯爵を感じさせて思わずニヤリ♪(^皿^)。コンピューターの人工知能“ジャービス”とのやりとりも、懐かしドラマ「ナイトライダー」を感じさせてグッド!。同じ科学者としてブルース・バナー(ハルク)と一番最初に打ち解けるのがトニー・スタークというのも説得力あり。ブルース・バナーを信頼するトニー・スターク、そしてそのトニー・スタークの信頼に答えるクライマックスのハルクの姿が実に感動的。核ミサイルを抱えたまま敵に突っ込む際、恋人のペッパー・ポッツ(グウィネス・パルトロウ)に連絡をとろうとするもののそれが出来ない場面に、男泣き!。
 
【キャプテン・アメリカ】
ジョー・ジョンストン版キャプテン・アメリカは正直微妙な感じだったのですが、今作でのキャップは本当にかっこいい!。当初リニューアルされた衣装デザインがダサいなあと感じていましたが、本編が始まるとそんなことは全くなくて、むしろ生真面目なキャップの性格にマッチした優れたデザインだと感じました。キャップって学生に例えると制服の詰め襟を上まできっちり締めてる優等生タイプ。なので今作の身体にフィットしたユニフォームは、彼のキャラクターをうまく表現していたと思います。ただ「ファースト・アベンジャー」を見た時にも感じたことですが、キャップの超人としての要素がやや薄いかな?とも感じました。円盤投げが巧いだけじゃやはりモノ足りません。もっと通常の人間とは違う超人っぷりを見せて欲しかったです。
チタウリ星人が遂に攻めてきたクライマックス。一般市民を守るため、警察官に対し指示を出すキャップ。だが警察官は「なぜアンタの指示に従わなきゃならないんだ!?」と反発する。そんな警察官に対し、言葉ではなく行動で知らしめるキャップの姿に男泣き!。
因みにキャップとは直接関係ありませんが、映画のラストでキャップに助けられた一般女性がテレビのインタビューに答える場面がありますが、この女優さんがめちゃめちゃ美人でオイラはメロメロでした(^皿^)。
 
【マイティ・ソー】
アベンジャーズの中でも、ある種特殊なキャラクターであるソーを果たして受け入れられるかどうか?が、個人的に唯一の不安要素でしたが、本編が始まったら意外にもすんなり受け入れられました。VSアイアンマンや、VSハルクというドリームマッチを見られるのもソーならでは。特にハルクとの戦いは迫力があって見応え充分。面白かったのは、あれほどの怪力であるハルクがソーの武器である金槌“ムジョルニア”を持ち上げることが出来なかったこと。後に共闘して敵と戦ったあとで「やったな!」と笑うソーに対し、「余計なことすんな!」と言わんばかりにハルクからこづかれる(というか思いっきり殴られる)ソーの姿に、男泣き!。
 
【ハルク】
ある意味今作で最重要キャラとも言えるハルク。まさかハルクがこんなにも恐れられた存在だったなんて驚き!。単なる緑色の巨人とバカにしていけません。今作のハルクは過去最高!との呼び声も高いそうですが、それも納得の大活躍。なにより演じているマーク・ラファロ(ハリウッドの羽場裕一)がいい。過去のハルクは演じたエリック・バナやエドワード・ノートンの影響か、見た目が結構かっこ良かったりしましたが、今作のハルクはマーク・ラファロの顔を下敷きにしているため、容姿が正におっさんそのもの。胸毛もあるし、これぞワイルドなハルクといった趣きでかっこいいったらありゃしません!。これこそ俺たちが見たかったハルクなのだ。ヘリキャリアから墜落しても死なないハルク。チタウリ星人の武器を喰らってもびくともしないハルク。笑ったのは、邪神ロキをフルボッコにする場面。神様もハルクにはかないませんでしたとさ....チャンチャン♪(^皿^)。
という訳で、ほぼ完璧に近いハルクでしたが、唯一残念だったのは、ヘリキャリア船内で遂に変身を遂げる場面。ブルース・バナー博士が変身する原因がちょっと曖昧で説得力に欠けたのが惜しかった。ブルース・バナーの怒りに触れる明確な理由をもっと詳細に描いていれば、ドラマとしてもっと盛り上がったのにと悔やまれました。
キャップの「HULK....SMASH!(ハルク、君は暴れろ!)」の台詞に男泣き!。
 
【ブラック・ウィドウ】
かつて凄腕のスパイだったブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフ。演じるスカーレット・ヨハンソンが、クールビューティな魅力を見せつける。中でも邪神ロキとの対面場面は、これぞ女スパイ!といったしたたかさを見せつけて、貫禄充分。特殊能力は持たないものの、並外れた身体能力でバッタバッタと敵を倒す姿に、男泣き!。
 
【ホークアイ】
近年活躍が目覚ましいジェレミー・レナーが、クールなホークアイを熱演!。
のっけからいきなり敵に寝返る(というか洗脳されちゃう訳だけど)という意外な展開も面白い。このご時世、なんでわざわざ弓を使うのか?は謎だけど、とりあえずかっこいいので許す!(このかっこ良さは、ランボー以来!)。ちゃんと矢が品切れになるのもリアルでいい(LOTRのレゴラスの矢は無限だもんね)。ブラック・ウィドウとの戦いで頭を強打して洗脳が解ける姿に、男泣き!。
 
【ニック・フューリー】
これまで顔見せ程度だったニック・フューリーが、遂に活躍する姿を見せる!。
シールド長官として、アベンジャーズをひとつにまとめるリーダーとして、サミュエル・L・ジャクソンが貫禄たっぷりに演じていて◯!。今作の素晴らしい点は、ニック・フューリーが単なる正義の味方じゃないってところ。四次元キューブを利用して武器を作ってるなんて、いかにもアメリカ人的な発想。そんな社会風刺もちらりと盛り込みつつ、ロケットランチャーをぶっ放す!、そんなニック・フューリーの姿に男泣き!。
 
【フィル・コールソン】
見た目は単なるおっさんだけど、実社会でも得てしてこういった人が実はヤリ手だったりするものだ。そんな縁の下の力持ち的キャラクターを、クラーク・グッレグが好演。ある意味今作に於いて最も重要なキャラとも言えるフィル・コールソン捜査官。そんなフィル・コールソンがとる、とある行動に男泣き!。
 
【マリア・ヒル】
シールドのクールビューティ、マリア・ヒル捜査官。長官ニック・フューリーを的確にサポートする頼れる存在。演じるコビー・スマルダーズが、スカーレット・ヨハンソンとはまた違ったクールビューティさを見せつけてすごく魅力的。文字通り頼れるお姉さん的存在で、個人的にも是非甘えたい女性である。でもコビー・スマルダーズ、実生活では一児の母親なのだとか!。こんなかっこいい人妻はそうはいません。ますます甘えたくなって、男泣き!。
 
【邪神ロキ】
ヘタレっぷりが爆発して、ある意味一番親近感を覚えてしまう邪神ロキ。
演じるトム・ヒドルストンが終始芸人のココリコ田中に見えて、その哀愁感はいっそう増すばかり。でも角の生えた兜とか持ってる杖のデザインとかがめちゃめちゃかっこ良かったりする。義兄ソーとの戦いに於いて、隠し持っていた小っちゃなナイフで反撃するその姿が、いかにも小者的で泣ける。しかも最終的にはハルクにフルボッコにされてKO。そんな姿にジャイアンからボコボコにされるのび太の姿が垣間見えて男泣き!。
 
 
 
映画「アベンジャーズ」は、大作としての派手さを随所に盛り込みつつ、ドラマとしてはしっかりと地に足の着いた見応えのある作品となっていました。ある意味「ダークナイト・ライジング」とは対極に位置する作品ではありますが、決して作品として劣っている訳ではありません。何より何も考えずに楽しむサマームービーとして実に正しい作品であります。各ヒーローの単体作品を事前に見ていればもちろん面白さは増しますが、未見でも全然OK!。とにかく映画ファンなら、このジョス・ウェドン監督の素晴らしい才能に触れておいて損はないと思います。
是非、劇場の大スクリーンで楽しんで下さい!(^皿^)/。
 
 
  「日本よ、これが祭りだッ!」〜by ライムスター宇多丸
 
 
 
四次元キューブの力を利用して、遂に凶悪なチタウリ星人が大挙して地球(というかニューヨーク)に攻めてきた!。迎え撃つ我らがアベンジャーズ。結成には紆余曲折いろいろあったものの、今やひとつにまとまったアベンジャーズの面々。こうなったらもはや敵無しだ。キャップの的確な指示が、メンバーひとりひとりに飛ぶ。
そして最後にキャップは、ハルクにこう告げるのだった....
   「HULK....SMASH!(ハルク....君は暴れろ!)」
    ハルク.jpg
 
....ところで、チタウリ星人がニューヨークに攻めてきた時、地元NYのヒーロー・スパイダーマンはいったい何をやってたの?。まあ、女ったらしのアンドリュー・ガーフィールドのことだから、きっとエマ・ストーンの尻を追っかけていたに違いないな(^皿^)。
  

Avengers

Avengers

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Intrada
  • 発売日: 2012/05/02
  • メディア: CD

「キャプテン・アメリカ」は今イチだったけど、今作では素晴らしいスコアを聴かせてくれるアラン・シルヴェストリ師匠。ここ一番でヒーローファンファーレを響かせるあたりはさすが熟練の腕前!。
  
 
ところで、相も変わらずエンドロールが始まるとすぐ退席するお客さんがいますが、今作でそれをやっちゃうとメチャメチャ損しますよ!。エンドクレジットの途中で続編を匂わせるようなおまけ映像がありますし、エンドクレジットが終わりきった後、更なるオマケ映像が!。これがまためちゃくちゃシュールな映像で爆笑必至。要するに、ヒーローとはいえ基本的に人間だし、激しく動いたあとは当然お腹も減るのです。このセンス、やはりジョス・ウェドン監督は只者じゃない。オイラはこの先もジョス・ウェドンについていきまっすッ!(^皿^)/。
   

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まみりん

こんばんは~
ツッコミどころ満載なのに、なぜかそれでもいっか~と思えて楽しめてしまう、とても不思議な作品ですよね。
よくあのごちゃごちゃを、一つの作品にまとめ上げれたな~と感心しちゃいます!!

by まみりん (2012-09-06 23:25) 

堀越ヨッシー

まみりんさん、こんにちは。
ツッコミどころも含めて、とにかく楽しい作品でした!。個人的にはマリア・ヒルを演じたコビー・スマルダーズの凛とした美しさに、終始メロメロ♡でした(^皿^)。
by 堀越ヨッシー (2012-09-07 06:09) 

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