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政治哲学って、面白いッ!〜「ハーバード白熱教室」を見る [テレビ]

NHK教育で放送中の「ハーバード白熱教室」が、面白い。
ハーバード大学で政治哲学を教えるマイケル・サンデル教授の講義は、毎回1000人を超える受講者が訪れる人気講義。本来ハーバード大学では講義内容は原則非公開らしいのだが、そのあまりの人気ぶりに今回その原則を撤回して広く一般にも公開することを決定したという。
今月から日曜日の夕方6:00より放送されていたみたいだけれど、昨日、一昨日と深夜にこれまで放送されたもの(初回、2回、3回)の再放送をやっていて、たまたまそれをなんとなく見てしまったら、これがとても面白い内容で釘付けになってしまった。
 
高卒で学のないオイラにとって政治哲学について専門的なことは正直よくわからないが、毎回取り上げられるテーマが実にユニークで、オイラのような知的レベルの低い人間にも楽しめる内容となっています。
例えば、初回のテーマは「殺人に正義はあるか?」。
5人を救うために1人を犠牲に出来るか?、という究極の選択を例に出しその是非を討論したり、或いは生き残るために弱者を殺して食べたという、過去に実際あった海難事故を取り上げて、彼らのとった行為の是非を皆で語り合う。
 
第2回では「命に値段はつけられるか?」と題し、ある自動車メーカーのとった行為(自社製品の欠陥により被害が出た時、リコールするより、被害者に賠償金を支払った方が得だと判断、その結果リコールしなかった)などを例に挙げ、命に値段をつけるという行為が果たして許されるのか?という事を皆で語り合う。
 
また第3回では「富は誰のもの?」と題し、大勢の貧しい者を救うという大義のために億万長者に多額な課税をし、その富を搾取することは、個人の権利を強制的に奪うことになるのでは?といったユニークな問題提起がなされる。
 
これまでのどのテーマでも基本となっているのは、政治哲学者ジェレミー・ベンサムの提唱する功利主義(効用の最大化〜最大の喜びをもたらすものこそ最善という考え方)によって引き起こされる矛盾の追求だ。個々の犠牲を払った上での最大公約数の幸せをとるか?、はたまたリバタリアニズム(自由至上主義)に象徴されるような個の幸せを優先させるべきなのか?、その是非が問われていく。毎回取り上げられるテーマが一概にどちらが正しいのか?という結論が出せない点が実にもどかしい。しかしながら、例え結論は導きだせなくても、物事にはいろんな見方が存在するということを痛感させられる。あらゆる出来事は、多面的だということだ。
 
講義の模様は全部で12回、6月20日まで毎週日曜日の夕方6:00より放送されます。
ハーバード大学に通っている雰囲気に浸りながら、マイケル・サンデル教授によるユニークな政治哲学の講義に耳を傾けてみてはいかがでしょうか?。身近に存在するテーマから強烈な知的刺激を受けること間違いなしですよ♪(^皿^)b。(公式サイトはこちらです)
 
 
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講義を見ていて、思わず頭に浮かんだのは「ウォッチメン」だった。
正義とは、何なのか!?....というのがテーマである今作。正義とは個のために行使されるべきなのか?、それとも大勢のために行使されるべきなのか?....うーん、悩ましい。
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堀越ヨッシー

....おっ!?、珍しくモリコが来てる。
さては、番組を見たな?(^皿^)
by 堀越ヨッシー (2010-05-09 14:07) 

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