トリビアの泉〜追記 [辛口コメント]
先日放送されたトリビアの泉に関する記事に思いのほか反響があってちょっとビックリしました。声優好きの皆さんってけっこういらっしゃるみたいだし、そうした方々にもあのテレビの企画は楽しかったのではないかなと思います。(因みにオイラにはこだわりがあって、アニメのアフレコと洋画の吹き替えとでは同じ声の芝居でも微妙に違うものがあると解釈しています)。
さてそんな声優好きのオイラですが、今回は番外編としてちょっと違った視点から先日の放送に関して思ったことを述べたいと思います。
以前、日本アカデミー賞の授賞式でこんな事がありました。何かの映画でノミネートされていた戸田恵子さん。彼女は役者としてあの会場に呼ばれてた訳です。ところが壇上でインタビューをしていた日テレの女子アナが戸田さんに対してこう言ったのです、『それでは、今のお気持ちをアンパンマンでお願いします!」..オイラは一瞬絶句しました。だってそうでしょう?もし仮に歌手が本業で芝居に挑戦してノミネートされた方がいたとしてその人に対して「今の気持ちを歌でお願いします」とは言わないでしょう?いかに声優が軽く見られてるのかが垣間見えた一瞬でした。まあアカデミーもアンパンマンも放送局が同じ日テレだし、女子アナも気軽な感じで(あるいは台本通りに)言った発言だったのかもしれませんが、あれは戸田さんに対してものすごく失礼な発言だと思いました。
つまり何が言いたいのかって言うと、声優さんは未だに芸の世界に於いて地位が低いってことです。例えば、先日のトリビアの泉だってそうなのです。ベテランの方々を始め第一線で活躍されている声優さん達が一堂に会した姿を見て、ファンとしてそれはそれで嬉しい限りなのですが、裏を返せば番組内の予算であれだけの人数が呼べるってことは一人当たりの単価、すなわちギャラが安いってことなんです。同じことを例えば人気タレントでやったらどうでしょう?看板番組を持ってるような売れっ子タレントが番組の一企画のためだけにあれだけの人数集まりますか?..無理ですね。
本来声優さんってのは、役者さんなのであります。芝居の一環として声のお仕事をされてる訳です。(もちろん声優一本の方もおられますが、そんな人はごく少数)オイラが切に願うのは、そんな役者の方々に対してもっと正当な評価をして頂きたいなということです。オイラが吹き替えをやってる例えば山寺宏一さんや堀内賢雄さん達をリスペクトしてやまないのは、みなさん役者として素晴らしい技術の持ち主だからです(ディズニーのアラジンを見てみよう、山寺さんの恐るべき才能を実感できるから)。だからこそ芝居も出来ないタレントなんぞに吹き替えをやって欲しくないし、そもそも昨日今日出て来たヤツに出来るほど吹き替えは簡単なものじゃないのだ!奥が深いのだ!。そして起用する側にも言いたい!映画を本当に愛するなら、まず芝居を第一に考えろと。下手な芝居しか出来ないタレントの安易な起用は、元の映画に対する侮辱と同じ行為だ!
オイラの結論....「もっと声優さんを評価しろ!、そして吹き替えの世界をなめんなよー!!」
オッ、今夜の「エボリューション」はその堀内賢雄さんと山寺宏一さんが出てるじゃありませんか!、さあ、見ようかな
初めまして、私も声優のFANの一人です。(堀内さんは“則巻せんべい”の声の時から好きです←違ってたらすいません)
>だからこそ芝居も出来ないタレントなんぞに吹き替えをやって欲しくないし、そもそも昨日今日出て来たヤツに出来るほど吹き替えは簡単なものじゃないのだ!奥が深いのだ!。
まさにその通りですよね!
そこまでして稼ぎたいのか? とか、ひねくれた考え方をしてしまったり(汗
誰でも出来る! って思われたくないなぁ~と思ってしまいます。
ホント、もう少し声優さんを評価して欲しいと思います
by 紫苑 (2006-06-03 02:08)
紫苑さん、訪問&コメントありがとうございます。
タレントさんに罪はないとは思ってるんですよね、仕事ですから。許せないのは宣伝行為のみのためにタレントを起用している製作サイドの人達です。連中は日本語吹き替えなんかどうでもいいって思ってるふしがあってそれが許せんのです。...あ、なんか思い出してたらまた腹が立ってきました(苦笑)。
因みに、センベエさんは内海賢二さんですね。
by 堀越ヨッシー (2006-06-03 09:13)
日本人は自分で「良い」という評価をするのがへたくそで
それはプロの世界でも同じなんだなぁと思うことが多々あります
「戸田恵子さん事件」私は知りませんでしたが、ムカつきますね
確かに始まりは影の存在であったでしょうが、その方にしかできない
声の演技、ということではTVの歴史と共に評価されてしかるべきだと思いますが・・・
『許せないのは宣伝行為のみのためにタレントを起用している製作サイドの人達です。連中は日本語吹き替えなんかどうでもいいって思ってるふしがあって』
こういう作り手のそこの浅さが見えるので、すっかり吹き替えを見なくなったんですよ
アメリカ辺りのだれか大御所が「声優を評価しなくっちゃ!」って言えば
少しは状況が変わるかも、と思っていましたが最近じゃハリウッドでも 人気俳優を声優に起用してますものね~
昔はのび太クンの声の小原のりこさんも洋画、たくさんやっておられましたよね
好きだったんですよ
by かおり (2006-06-03 13:03)
吹き替えにおける声の芝居ってものすごく特殊で、実際に演じている外国の役者さんの芝居を踏まえつつ、そこに各自が考える声の芝居を出していくっていう優れた技術がないと出来ない仕事なんですよ。先述の「ミセス・ダウト」の例にもあげたように、同じ映画でも江原正士さんには江原さんの演技があるし、山寺宏一さんには山寺さんの演技があるわけです。そしてそれはどちらも素晴らしく、そういうのがオイラの中で声優さんに対するリスペクトへとつながっていく訳です。
山寺さんに関しては業界で有名な「トイ・ストーリー事件(オイラは勝手にこう呼んでますが)」というのがありますが、その件はまた改めていつか話をしようと思っています。
by 堀越ヨッシー (2006-06-03 14:26)
こんばんは、訪問ありがとうございます。
・・・せんべいさん、違ってましたね(汗 訂正ありがとうございますm(__)m
最近ホント日本語吹き替えで見なくなったので、かなりあいまいです(泣
これを機会に声優さん達のことをチェックしなおして見ます。
では、またお邪魔させていただきたいと思います。
by 紫苑 (2006-06-04 00:46)
紫苑さん、いつでもどうぞ。オイラもそんなに声優さん達のことが詳しいわけではないので、お恥ずかしい限りです。
by 堀越ヨッシー (2006-06-04 08:10)
かいじゅうたちのははさん、ナイス!どうもです。
by 堀越ヨッシー (2006-06-04 08:19)
アメリカの声優は元々俳優を起用していたりで、そんなに評価(ギャラ)が低い事はなかったと思います。(CMの評価は低いらしいですが)
日本で声優さんの評価が低いのは、アニメの制作費が低すぎた関係と聞いたような気がします。
私も声優さんはちゃんとした人を使って欲しい派ですが、顔出しの俳優さんを起用していてもホームズの露口茂とかモンスターズインクの田中裕二みたいに「元の声より大正解!」っていうのもありますよね。
どちらにしろイメージに合った上手い人を使ってくれれば文句無いんですけど。おっしゃる通り、作品を提供する側はその作品を大事にして欲しいものです。
by ロボロボ (2006-06-05 01:12)
露口茂&長門裕之のコンビは最高でしたね。爆笑問題の田中も確かに上手かったです(でもモンスターズ・インク自体はあまり好きではないんです...特にエンディングが好きじゃない)。
確かにタレントを起用して上手くいく吹き替えもあるから一概には否定できないんですよね。最近じゃ「アイス・エイジ2」の優香は思いのほか声の芝居が上手くてビックリしました。
by 堀越ヨッシー (2006-06-05 14:36)
共感できる記事が多くて結局コメントしまくりですみません(^^ゞ
私も宣伝効果を狙っただけのタレントの吹き替えの起用は
やめてほしいと思ってま~す!
声が浮きまくりで気になってしょうがない時があります。
タレントさんでもすごく上手な方もみえますけどね(^_^;)
by まめまりも (2006-06-06 14:56)
いえいえ、たくさんのコメント嬉しい限りです。
メタルギア・ソリッドのデモムービーにおける芝居を見ても、いかに声の芝居が重要かがわかります。結局のところ、吹き替え製作を担当してる方々が作品に愛情があるのか?ないのか?..これに尽きると思います。
by 堀越ヨッシー (2006-06-06 18:42)